

| 〜小・粋・に エレガントPLAY 第4回〜 |
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部下こうさくいん「やっぱりチャイナドレスでしゅねー(>_<)」 |
And so, they appeared on the Staj of Wheel of Fortune .....
Handle: “鷹の目”磯崎神酒(いそざき・みき)
Style: クグツ◎●,カタナ=カタナ Aj: 25 Jender: ♀
やや目つきの悪い千早重工M○●N支社社長補佐室次長。その生活の8割を郁閣下に捧げている。あのゾヲンの知り合い。剣の腕は一流で、その戦闘能力からブラックオペレーションに回されることが多い。
Player: F. 【HARLEQUIN'S EMPIRE】
▼受験の終わった“ペット”(笑)F.クンが来たのです。郁様にキャストは8割、プレイヤーは3割を捧げています。(←だめじゃん)
Handle: “パーフェクトソルジャー”ベリアル
Style: カブト◎●,カタナ,チャクラ Aj: ?? Jender: ♂
ミトラス大戦当時EDENで活動し、ある一人の裏切りによって壊滅した伝説の傭兵部隊《レギオン》の数少ない生き残りの一人。その後N◎VAに流れてきた。強き相手を求め、弱者を助ける男の中の男。あらゆる戦闘術と格闘技に通じ、普段は修行をしている。
Player: 夏瀬 冬 【エレガント弐式】
▼ヒットマンナッチーも呼びました。Expは74ですが<※刃乗り>から<※斬裁剣><二刀流>と素手でかなりの破壊力を持っています。外見はベルセルクのガッツなカンジの壮年男性だそうです。でもなんかオカシイです。
ちなみに『レギオン』の団長はどこかで生きており、眷属の黒野さん、ブラフマンさんに鏡センセなどが持ちキャストに団員がいるそうです。
Handle: “ウルフ”大神 吼児 (おおがみ・こうじ)
Style: チャクラ◎●,カタナ,アヤカシ Aj: 20? Jender: ♂
「食わない動物は殺さない」が基本理念のワイルドなウルフガイ。ST☆R出身で、既に40年ほど生きているが年の割に単純。リリーとは本能的に仲が悪い。
かつてM○●Nでミュータント部隊と一昼夜に渡る苛烈を極めた戦いの末に倒れ、「俺は人を、獣を、機械を超える」と誓ってサイバーアップの道を選んだ。御霊IANUSを入れている。
Player: 九龍 【九龍の好き勝手放題ページ(改装中)】
▼部下九龍クンはウルフくんです。<※血脈:狼の一族>は傷も消せるしダメージもLv追加だしこの組み合わせは強いですね。最凶(反則?)コンボは<メレー>+<アイデンティティ>+<※鉄拳>+<※縮地>+<※紙一重>+<※畏怖>。ARを5ぐらいにして差分値2倍が精神ダメージ! さらに御霊を入れてメレー有利&アイデンティティも+3。さらに仁王で振るうは殴+15のウォーカー用アックス。ダメージがガゼン56点とかいきました。そんなのありでしゅか〜(笑)
Handle: 日向(ひなた) あきら
Style: チャクラ◎,バサラ,カタナ● Aj: 17 Jender: ♀
緑の瞳の天真爛漫な少女。でもキュートでポップな殺人者。刃物フェチで明星レーザーナイフや凶星を集めており、それを振るうことに抵抗のないナチュラルボーンキラー。
ふだんはフリーランスで主にイワサキ系の仕事を請け負っている。知り合いにはやはりゾヲンや、岩崎製薬の和知課長がいる。
Player: しんいち 【SUN Station】
▼たまたま帝都に遊びにきていた仏大一味のプリンセスシンイチ殿下です。サイトで制作中だった大作リプレイ『SPYBREAK!』はデータが消えたため作り直しとなりました。合掌。がんばれがんばれ。
本日はお馬鹿な娘がやりたい(おい)とのことであきらです。仏大のリプレイ本にも出てきましたね。<メレー>+<※居合>+<※鉄拳>でにっこり笑って攻撃、攻撃を受けたら<※呼吸>で返して<※見切り><※元力:溶融公>4Lvで自分のダメージは二重減らし! レボならではだなぁ。ヒロインなのにひどいでしゅ〜(笑)
Handle: “銀の百合の”リリー・クローデット 【Profile】
Style: アヤカシ◎●,アラシ=アラシ Aj: 16? Jender: ♀
ヨコハマLU$T闘技場で銀灰色の騎士ジークフリートを駆る少女。紫水晶の瞳に透き通るような銀の髪の美しい娘で、およそウォーカー乗りには見えない。
ヴィル・ヌーヴ、ネオフランス行政圏のドロイド制作のホープ、クローデット工房(chekk the Luna+shinE)の創設者の孫娘で、祖父の死の原因となった黒いウォーカーを探している。実は、愛情を持って接せられたドロイドに心が宿った人形の一族である。
▼遊びキャラ(おい)のリリー嬢です。「燃える(萌?)ので許可」との同志Xのお達しで<※血脈:人形の一族>を組み合わせ不可→なしに変更許可が降りました。口調がどこかの皇女様に似てるなんてレディの前で言ってはいけません。そういえばコロッセオでチームを組む相手を探さないといけませんねえ。誰かいないかな。
Ruler: X 【天真名井にて】
▼同志絵楠之府助、復活です。オリジナル都市設定のカマクラS◎ULの制作も再開されたそうです。しばらくオフラインのゲームと縁がなかったためか、2連チャンでルーラーしてくれました。感謝感謝。舞台はオーサカ。ヒルコもウォーカーもなんでもアリアリ。Expは100〜150。敵は恐竜(推定)で火力と装甲が必要らしいゾ。最近のRL時の唯一のルール(とかいって4つあるけど)は
「ひとつ、スタイルは実像をしのぐ ふたつ、態度がすべてだ みっつ、いつでもエッジまで踏み込め よっつ、ルールなんか破れ」
だそうです。Because
You're Cyberpunk. これでなくては始まらないぜ!
薄暗い深夜の森。月光が差し込んではいるものの、そこは幻想的な空間ではなかった。回りからこだまするジバシリの足音。草むらに消えていく名もしれぬヒルコの群れ。植物も人間世界のものと違う。
そして、開けた一角に球形の光が現れた。どんどんと大きくなっていくその中から、巨大な何かの影が現れる。ジバシリたちとも違う、牙を備えた巨大な生物。その何かはしばし回りを眺め、そして森の奥へ歩いていった。その何かに従うのは燐光のようにぼうっと輝く光の群れ。ニューロエイジの生物にあらざるそれらは、闇の中に消えていった‥‥
〜来訪者〜
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「報じられている通り、現在トーキョーN◎VA上空は謎の濃霧に覆われ、航空機の離着陸が不可能となっております。コロラド国際空港発の便も全て、臨時にオーサカM○●N 瀬戸内国際空港に目的地を変更しております。検索__完了。お客様がお求めのN◎VA行きの便は全てが欠航しております。LIMNET
インフォメーションサービスをご利用いただきありがとうございました‥‥」
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千早重工M○●N支社。四大企業が連合してM○●N傭兵部隊を援助する時代になったとはいえ、他勢力との競争は絶えない。その千早を率いるのは弱冠12歳の新支社長篠原郁。その社長補佐室で、磯崎神酒は支社長直々の指令を受け取っていた。モニターに映ったのは大きな檻と、その中の恐竜らしき生物の唸り声。BIOSに潜入し、現在行方不明となった工作員が送ってきたものだという。
「このような太古の生き物がなぜ?」
鷹の目を光らす神酒に、郁支社長は千早の名を出さず、調査を進めるように指示する。電脳制御値26の守秘回線番号を受け取った神酒は、タイムカードを押して退社し、自宅で着替えると任務に取り掛かった。
ミュータントとの戦いの最前線、中立地帯テンペランス。傭兵とアラシとヒルコたちの街。FAZであるここでは銃声が響こうが、誰も気にしない。
全身をサイバーアップした大神吼児は、待ち合わせしていた知り合いの女性、静氷(しずひ)がなかなか現れないのを訝しみながら、ぶらぶらと待っていた。彼女にM○●Nの現状を見せてやる約束になっていたのだ。
そこへ見事なスピンターンを決めて停止したのは全長6mもあろうかという大型バイク。和光技研で限定生産された変形バイク“ウェアウルフ”と同形だ。銀の塗装に紅い線が走り、Brunhildeと刻まれている。
付けていたゴーグルを外すと、バイクの主は長い髪を翻してぴょんと飛び降りてきた。
「すまないが、そこの御仁! 道を教えてほしい。ニアサイドのシャングリラ・ホテルへはどっちへ行ったらいいんだ?」
さすがの人狼もやや驚き、その少女に道を教えてあげた。
「でッけェバイクだな‥‥。ああ、それだったら全然逆だゾ。第一ここはテンペランス‥‥って、てめェ、リリーじゃねえか! どうしてこんなとこへ!」
「お、大神! お前こそどうしてここへ?! どうしたんだその傷は。大丈夫か?」
「だいじょぶって、とっくに治ってるわい」嘆息して大神は首筋を叩いた。「新しくサイバーをブチ込んでみたのサ」
互いに不本意な再会となった二人は、行き交う荒くれ者たちが道の先で倒れている女性のことを話しているのに気付く。その和服の女性――まさに静氷(しずひ)だった――は背中に刀傷を受け、路上に倒れていた。
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こうさくいん「静氷は、ミストレス◎,アヤカシ(妖精の一族),バサラ●(水雲:負)でしゅねー。今日はエクスノフキャスト勢揃いでしゅー」 |
あきらを背負ったベリアルは、なぜか道に迷ってしまい、いつの間にかテンペランスへ来ていた。
「おいお嬢ちゃん、ほんとにこの道でいいのか? ほんとにこんなとこで売ってるのか?」
「うーん、あきら、おばかだから忘れちゃった!」
回りにたむろするのがむさいアラシばかりになった頃。二人は撃たれてうずくまっている少女を助けた。二人にSMGを向けてきたどこかのクグツにベリアルが「やめておけ」と警告し、その背中から宙返りして飛び降りたあきらがにこにこしながら一瞬で斬り伏せたのだ。
黒髪の少女はストリートの住人にしてはどこか気品のある、不思議な娘だった。肩を撃ち抜かれ、出血が激しい。
「戦場じゃあ、これぐらいふつうだぜ‥‥病院へ運んだ方がいいな」
「行こう、行こう? その後で、たこやき買ってくれるんだね?」
二人は優秀な院長がいるという、新ファーサイドの羽村医院へ行くことにした。
行方不明になった工作員は千早重工M○●N支社の後方処理課3班の班員。磯崎神酒は謎の獣の声を探し、ファーサイドを歩いていた。
こういう怪しい事件では、誰を頼ったらいいだろうか‥‥? そこで閃いた神酒は、第44代太陽系監視局長(自称)を思い出す。
「おお、きたか太陽系人」
“レティクル星人”ゾヲンの研究所に赴くと、リトルグレイと本人が温かく出迎えてくれた。
「最近、あちこちで死体が増えてるそうだけど、何か知らない?」
「太陽系人、こんな死因かね?」
ゾヲンはどさりと台の上に回収してきた死体を乗せた。鋭い刃物で斬られたような傷だった。ジネティック・インプラントのレイザークレセントか、あるいは本当に恐竜の類いの仕業だろうか? ディノニクスという種が実際に目撃されたらしい。やはりテンペランス近辺の地域が怪しいそうだ。
「最近は未知のミュータントに会えることが多く楽しいよ。どうだね、この見事な内蔵は? 焼くと美味しくてねえ。ほら太陽系人、ひとつどうだね?」
「きれいね」
鷹の目で冷ややかに一瞥すると、神酒は軽食の誘いを丁重に断って研究所を後にした。
羽村医院で少女を医師たちに任せ、ベリアルが一息ついていた時。
「ねえ、これみてよ! あきら買ってきたの。斬れるかな?」
どうやって手に入れてきたのか、あきらが新品のクリスタルナイフを手に駆けてきた。
「おいおい‥‥。刃物は簡単に人の命を奪う。気を付けよ。そもそも剣の道というのはだな‥‥」
しばらくして院長が出てきて、娘の遺伝子が先天的に異常であることを告げた。手術はBIOSのチームが行うという。
二人は顔を見合わせた。あいにく、この羽村医院はBIOS直属だ。もしあの娘がヒルコか何か、あるいは特殊な力を持っているのなら、間違いなく実験材料にされる。手後れになる前に、逃げ出すべきだろうか?
わたしとウルフは、ニアサイドの南東、月華学院大学付属病院の502号室にいた。M○●N最大の総合大学であるここは初めて見たけど、テンペランスとは比べ物にならないくらい、綺麗なところだった。M○●Nが大津波に教われてから、ニアサイドはますます独立コロニーとして防備を固めたという。ここだけは、ミュータントの戦いとも無縁なのだろうか。
診察に当たってくれた竹内博士が言うには、静氷は治りが速く、あと一日もあれば気がつくだろうということだった。
静かな湖のような雰囲気の、和服の似合うきれいな女の人だった。このうるさいウルフにしては、ずいぶん珍しい知り合いだな。
そこへ現れた神酒は、部屋のただならぬ雰囲気に気付いてそっとドアを閉めると、別室で竹内博士と話を始めた。頻発する事件はやはり、何らかの原因で現れた恐竜の仕業なのだろうか? 博士が言うには、現在の科学力を持ってしても、DNAのみからの恐竜の再生は無理だということだが‥‥
篠原郁からは、外部の協力者との共同作業と、1プラチナムまでの謝礼の許可が降りた。再び、どこか不思議な雰囲気を持つ三人の集う病室のドアを開く。寝ている静氷の傷はやはり、爪によるものだった。
「ウルフ、おまえの同類がやったのか?」
リリーが紫の瞳をひらめかせ、大神の方を振り向く。神酒は当たり障りのない程度に事情を話し、二人の協力を取り付けた。手を出すと、大神が力強い手で握り返す。そこへリリーがほっそりした手を重ね、三人は同じ目的のために動くことになった。だが、銀の髪の少女は自分の手が大神の手に触れていることに気付くと、慌てて引っ込める。
わ、わたしは別にウルフの手伝いをしてるわけじゃないんだ。そもそもここに来たのも偶然だし、お金もいらないよ。
静氷を助けた時の騒ぎで落ちていた彼女のクレッドクリスを持っていたことに気付くと、ウルフはベッドの横の机に置いた。
静かな寝息をたてる彼女をちらりと振り返ってから、わたしたちは部屋を後にした。
低い体温、回りに満ちる不思議な雰囲気。神酒以外のわたし達三人に共通する何か。やっぱり、彼女もふつうの人間じゃない。そう、わたしやウルフのような、人間の世界に紛れて生きる存在なのだろうか。
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ベリアルとあきらは、転移の力で手術室に現れた。そこはまさに、白衣に身を包んだ医師たちが少女の力の秘密を解き明かそうとメスを手に取った瞬間だった。 |
このオーサカM○●NはN◎VAやLU$Tと同じように栄えてるそうだけど、ずいぶん雰囲気は違った。わたしはあちこちの店を眺めてみたけど、いい服はあんまり見当たらなかった。エイジスでおみやげに買ったC'sブランドみたいなのは、この街にはないみたいだ。確かにクローデット工房から見たらライバルだけど、センスもいいし、種類も豊富に揃えてる。
その後はジークに相応しい装備や武器を探してみた。M○●N傭兵部隊が毎日のように活動するお陰で兵器には事欠かないらしいけど、やっぱり似合うのはなかった。やっぱりM○●Nは、傭兵たちが集まる街なのかな。
その夜。わたしたちは中立地帯テンペランスの北東、グリーンロードのあたりを探ってみることになった。近くには日本軍の研究所もある。汚染地帯に近いここには、変な植物やら虫がよく出るらしい。
「歩くと疲れるよなー。リリー、車ないのー?」
「注文が多いな。お前はそれでも獣の王なのか?」
ウルフは不平が多い。わたしは仕方なく、ブリュンヒルデを呼び出した。ジークフリートに寄り添う戦乙女の名を冠したヒルデは、ふつうのバイクに負けないぐらいの速度も出る。これも、世界に一台しかないんだ。ほんとは一人乗りだけど、わたしは小柄だからもう一人くらい乗れるかな。
銀のバイクを駆り、磯崎神酒と合流すると一行は夜のグリーンロードを走った。押し寄せるミュータントとの戦いの最前線であるテンペランスの外れに位置するここは、普通でない動植物も多い。蔦で獲物を絡め捕るシビトカズラや、見たこともないグロテスクな虫‥‥
「ビバ、大自然! しかしよォ、あれ、喰ったらうまくなさそうだよな」
人狼の名を持つバイクの後ろに無理やり乗った人狼は多様な生物相に感心する。
「美しくないな。やいウルフ、何かあったら、お前が戦うんだぞ」
ネオ・フランスの人形工房で生まれたリリーにとっては、初めて見る別世界の光景ばかりだった。
そして、闇夜から現れた光る複眼と足音。いつの間にか一行を取り囲んでいたのは、ミュータントたちが騎乗によく使う二本足の恐竜の如きヒルコ、ジバシリの群れだった!
驚いてバイクを停めるリリー。大神は「これもM○●N名物だゼ」と笑うと後ろから飛び降りる。
だが、磯崎神酒の抜刀が一番速かった。闇夜に光る白刃が舞い、次々とミュータントたちを斬り伏せていく。
死体からは緑の血が流れていた。うまく身をかわした神酒は、自分の服を少しも汚さずに済ませる。
男女別室の理由が分からず騒ぐあきらをなだめ、ベリアルは予約していたホテルの803号室と804号室に帰り着いた。
「あのね、あたし、あきらなの!」
手術室から救い出した少女は、救いを求めるようにベリアルを見た。
「私は焔(ほむら)と申します‥‥。死国へ帰らねばならないのです。あの恐竜たちは、母体を叩かねばなりません」
少女の背中には一対の翼があった。焔はやはりヒルコだった。戦えると聞いて無邪気に喜ぶあきらに、ベリアルは「それはもののふのなすことではないぞ」とたしなめる。伝説の傭兵部隊《レギオン》の生き残りである彼の考えでは、もののふに男女の差はないのだ。
最後のジバシリが倒れるまで、わたしは立ちすくんで見ているだけだった。その時、遠くから人の声がした。どこかで聞いたような男の声‥‥ブリュンヒルデを飛ばすと、わたしたちはその場所に急いだ。
頭を振ってうめいていたのは見覚えのあるウォーカー乗りだった。身長2mはあろうかといういかつい大男。片目に眼帯をしている。ああいうのを、典型的なアラシとか、おやじとか言うのかな。わたしも、コロッセオで何度か会ったことがある。プロのウォーカー乗りのアーレイ・ドレスデンだ。
「やれやれ‥‥闇の中から突然何かが襲ってきたのさ。殴り返したのはいいが、そこでもう一度やられちまった。強烈な一撃だったぜ」
神酒が止血だけして、アーレイは少し落ち着いた。どうやら、あの大男を気絶させた怪物は静氷に刀傷を与えたのと同じ相手みたいだ。
「鋭い爪か、刀傷ねぇ‥‥」
“疾風の狼”は眼帯を光らせると、もう片方の目で大神を見つめた。
「ウルフさんよう、あんたじゃねえのか?」
意味ありげな視線に、ウルフは肩を竦めた。「あいにく、オレに爪はついてねェよ」
何かを知っているような目つきだった。前にもあんな調子で、わたしに話し掛けてきたことがある。アーレイは、わたしたちの正体が分かってるのかな?
「ところでリリー嬢ちゃん。悪ぃが、救急車を呼んでくれねぇかな?」
「ああ、すまない。アーレイは頑丈だから、もう大丈夫なのかと思ったんだ」
アーレイを収容したレスキューの救急車は病院へ向かう。それに並走するブリュンヒルデにはリリーと、また無理矢理乗った大神が乗っている。
救急車の中のDAKスクリーンには、N◎VAトゥデイM○●N支社のスッパ抜きニュースが流れていた。
“BIOSがクローンの恐竜再生に成功か! これは当社の独自捜査から得られた情報で、BIOS側はノーコメントを通しており‥‥”
疾走するブリュンヒルデのキャノピーにも、幾分荒いホロ画像で同じニュースが流れていた。
「フン。内角をえぐるような直球勝負だな‥‥。しかし見にくいな」
後ろからひょいと首を出してニュースを眺めていた大神吼児は呟いた。走っている間じゅうずっとそうなのだが、前方のリリーの長い髪が風に靡き、自分の鼻先を掠めて非常に煩い。
「おい、ウルフ」 問題の銀の髪の主は突然振り返った。
「画面が粗いのはわたしのヒルデのせいじゃないぞ。番組が悪いんだ」
一方、あきらとベリアルもホテルで同じニュースを見ていた。ヒルコの少女、焔は愕然としている。格段に進んだニューロエイジの科学をもってしても、恐竜の再生は不可能なはずだ。噂では、ニアサイド南東にあるBIOS直系のバイオ動物園『M○●N
BEASTZ』から逃げ出したヒルコがおり、BIOSが必死に追いかけているらしい。ニュースのネタはこちらの誤情報だろうか?
「向こうでたくさん斬れるの? 斬れるんでしょ?」
あきらの問いにベリアルは期待するよう答え、拳を交わし合う仲でもある大神吼児に電話で連絡をとる。
「新ファーサイドで落ち合おう。そこから来れるか?」
『‥‥ックション! ああ大丈夫。今日はアシがあるのサ』
エンジン音が聞こえる。電話の向こうは何かで移動中のようだった。
「アシ‥‥奴はついに頭にサイバーの脚でも生やしたのか? いやそんなバカな‥‥」
一瞬想像を巡らすベリアルをあきらがつつき、三人は集合地点へ向かった。
‥‥全員が揃って【後編】へ
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dice-jp.com > Iwasi Studio > Report > Dainsin under lite of the MOON! 1
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