部下こうさくいん「久々にエレガントN◎VAでしゅねー」 |
And so, they appeared on the Stage of Wheel of Fortune .....
Handle: “鷹の目”磯崎神酒(いそざき・みき)
Style: クグツ◎●,カタナ=カタナ Aj: 27 Jender: ♀
やや目つきの悪い千早重工M○●N支社社長補佐室次長。その生活の8割を郁閣下に捧げている。あのゾヲンの知り合い。剣の腕は一流で、その戦闘能力からブラックオペレーションに回されることが多い。
ヴィル・ヌーヴ北端の都市、パラディスCH∀INの千早支社長への異動を控え、この任務が郁閣下からの最後の勅命となった。
Player: F. 【HARLEQUIN'S EMPIRE】
▼Dansin' under lite of the MOON!!に出て来た磯崎です。今回は黒の剣持ち、経験点2点で友人からイラストもGetしてきました。アクトの後は自分で作っているオリジナル都市、パラディスCH∀INの支社長に就任して天使と癒着でいえーだそうです。(←いえーって何だよ)
最近凝っているという例のモノをくりゅクンと持ってきました。ああ、服までちゃんと‥‥(ガクガクガク)
Handle: “赤い稲妻”錦 邦久(にしき・くにひさ)
Style: カブト◎,チャクラ,カブキ● Aj: 2? Jender: ♂
プーの20代初めの若者。カブトを一応している。ドラッグ・スタビライザ2セットを始めサイバーアップはしているものの、無精ひげ、無気力、危険な仕事からは逃げてしまう(20世紀の)今どきのダメな若者の一人。
だが取り柄のない日常は仮の姿。真に危機迫る時、赤一色のコスチュームと共に現れる謎のスーパーヒーロー“赤い稲妻”の正体こそ彼なのだ! ちなみに重度の二重人格者であるため、変身中のことは一切覚えていない。
Player: 夏瀬 冬 【エレガント弐式】
▼UO漬けの夏瀬氏です。今回は映画『ファイト・クラブ』に影響されたので二重人格者をその場で作りました。<※カバーリング>しか持っていないというこの大胆さ。<※早変わり>で一瞬のうちに変身します。ファイト・クラブはんー、予告編とはだいぶ違うし、一風変わった映画ですが、独特の映像美と演出を楽しむというところでしょうか。しかしラストで自分の口を撃ってなんで平気なんだろうな、彼。
Handle: 成嶋 なる
Style: ハイランダー◎,ニューロ,フェイト● Aj: 22 Jender: ♂
情報企業F.E.I.R.の無垢の笑顔をもった若い社員。数年前から以前の記憶をすべて失っており、軌道から来たともいう。その調査を助ける隠れバディはF.E.I.R.データベースそのもの。ラチェットの他に最速を誇るMATRIXタップを持っている。
Ruler: 緋(あか) 【THE AFTER LIFE】
▼緋親衛隊長です。そう、サイトで遂に公開されたすぐ使えるトループデータ・データベースの冒頭にメールアドレス付きで出てくる成嶋なるクンです。こういう架空世界のフレーバーを出す部分は大事ですね。トループはその数40余り、まさに圧巻です。ちなみにブラウザから印刷すると、きっちり改ページ位置が調整してあってグレイトです。ノーザンクロスのシナリオもこのトループも、反響が少な目でちょびっとサビシイとのこと。皆さんBBSで何か言ってあげましょう。(笑)
ちなみにRI財団はルール/データ系コンテンツをあまり扱わないことにしているので、予定はありません。はっ、トループと言えばMOONSHINE5‥‥(ブルブルブルブル)
Handle: “ストームレディ”笠置綾乃 (カサギ・アヤノ)
Style: エグゼク◎,タタラ,アラシ● Aj: 21 Jender: ♀
ヨコハマLU$Tコロッセオでカスタム八脚型機“ストームレディ”を駆る蒼き機甲の乙女。所属はイワサキ重工業系の笠置技工研。北米連合、シドニー工科大の大学院を飛び級で卒業した才女で、知識と技術で実戦経験をカバーしている。試合終了後に相手をお茶に誘う一見お嬢様風だが、白熱してくると‥‥?
Player: 九龍 【九龍の好き勝手放題ページ(改装中)】
▼舞台はウォーカーもアリアリなAXYZ!ということでアノ!コロッセオで華麗(?)に戦っている外界12の綾乃お嬢様の登場です。300Expも注ぎ込んだお嬢様はタタラハンドで奥義<※ブレークダウン>をしてきます。そのうち42Expは愛機用。ルール的には達成値30で改造し、スロット+3のエクリプス相当と考えるストームレディは八脚にソーサーブレード、本体に挌闘用ハンマーハンド装着の自分の卒業作品として作った都市制圧戦用重装ウォーカー。全高はエクリプスより一回り大きい位です。
外見イメージは八脚の生えたノイエ・ジール。うう、ガトー様。あれこそジオンの魂だ。0083は主人公も敵も戦う理由があって燃えますね。信念の為に戦うってのはいいなあ。ウンウン。(関係ナシ)
Handle: “銀の百合の”リリー・クローデット 【Profile】
Style: アヤカシ◎●,アラシ=アラシ Aj: 16? Jender: ♀
コロッセオで銀灰色の騎士ジークフリートを駆る少女。紫水晶の瞳に透き通るような銀の髪の美しい娘で、およそウォーカー乗りには見えない。ヴィル・ヌーヴ、ネオフランス行政圏のドロイド制作のホープ、クローデット工房(chekk the Luna+shinE)の創設者の孫娘で、実は愛情を持って接せられたドロイドに心が宿った人形の一族である。
探していた祖父の死の原因となった黒いウォーカーのパイロットは、自分に好意以上の感情を告白してきた少年ラファールその人だった。その障害を乗り越え、なんとか二人の関係も元通りになりつつある。
▼舞台はAXYZということでNYD勢の方々の為にもっ!(ナゼ?)リリー嬢出撃なのです。ストームレディがノイエ・ジールならジークフリートはダンバイン。そういえば、いつかラファール公子様がバートたちに会いにブリテンへ遊びに行く時に、リリーと一緒に行く計画だとかどうとか。PL曰く「うわー、嫁入り前の娘と二人で海外旅行だと!? お父さんは許さんぞ〜(笑)」とのこと。つーか自分で言ってどうするんでしゅか(死)
Ruler: X 【天真名井にて】
▼誕生日を迎えた同志エクスノフスキーです。記念にFLASHムービー『swordz reborn』を贈りました。黒の死神、見参。さらば剣鬼。君のことは忘れないよ。(嘘泣き)
本日のシナリオは「AXYZよ、私は帰ってきた!」な話だと予告してきました。戦術核登載可能な業物宙間戦ウォーカー、ドラウプニル02も出てくるとかこないとか。みんなどうなるんだぁぁ!(ガクガクガク)

〜 悪 夢 再 び 〜
全ての謎を覆い隠す闇に包まれた一室。ビロードのマスクで完全に素顔を隠し、八人の男たちが密談を続けていた。
「あの男は信用できるのか?」
「首領は一体何をお考えになっているのか‥‥」
「いや、十六衆のチェルノコフを当たらせれば大丈夫であろう。必要な資金も揃った。計画は予定通り続行する」
黒壇の机の上には大きく形を変えた世界地図。男の一人が指差す先にあるのは、赤道直下へと移動したオーストラリア大陸北東に位置する首都だった。
互いに頷き合う八人。その仮面の額にあるのは旧きしるし。そう、災厄以前の時代から存在するニューロエイジの魔術組織のひとつ、殺戮と混沌の逆十字教会のしるし‥‥
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八脚機のストームレディを操る笠置綾乃とわたしは、ユグドラシル竣工記念パーティに際してAXYZ記念館で開催されるウォーカー博覧会に招待されていた。綾乃は大々的に展示するイワサキのブースのひとつ、笠置技術工学研究所の代表として。わたしのジークはその工芸品としての価値を認められて、クローデット工房が参考出展することになっていた。
「ところで、ミス・リリー。ジークフリートは確かに優美な機体ですけど、どこにそれほどの工芸品としての価値があるのでしょうね?」
蒼嵐の女卿を駆り、戦ってきた笠置綾乃は紅茶にレモンを滴らすと、隣の少女に聞いた。どうもこの銀髪の少女といると調子が狂う。すでに彼女の頭の中には、ジークフリートの中を開くと出てきそうな、気が狂いそうに込み入った歯車や鯨の髭やぜんまい仕掛けの類いの妄想が渦巻いていた。
「うん。ジークはこの世界にたった1台しかないし、御祖父様や、人形職人やメカニックたちの想いが詰まっている。誰もいない工場で作られた、大企業の大量生産品とは違うんだ。ああ、すまない。別に、イワサキを馬鹿にしてるわけではないぞ」
「‥‥ご安心を」 震える手を押さえて紅茶を置くと綾乃は答えた。
「わたくしのストームレディも、技工研の全技術が結集した手作り、ただ1機の機体ですわ」
「へぇ、ここを押すとシートからホロスクリーンが出てくるのか‥‥。わあ、すごいな! 綾乃、コロッセオが映っているよ?」
一方、専用機なのに何故かあるエコニミークラスの席に座った若者は、前方の広い席の二人組が騒いでいるボタンを探していた。残念なことにエコノミークラスにはホロスクリーンは備え付けられていなかった。
やる気のなさそうな目をした若者の名は錦邦久。二人の護衛に雇われたカブトだ。
「お嬢様、そろそろ到着です。シートベルトをお締めください」
「ああ、すまないキルステン。これを‥‥つければいいのかな?」
声をかけてくれた侍従のキルステンに従って、ベルトをつける。
上昇と下降にだけ時間のかかる亜軌道ジェットの旅なら、AXYZまでも短い。軌道エレベータを備えた宇宙へ一番近い街まで、もうすぐだ。
「きちんとつけないと、Gに押し潰されてしまいますわよ、ミス・リリー。既に加速が始まっています」
綾乃は既に準備を終えて、悠然としていた。
「そうかな? わたしは特に感じないけど‥‥」
「‥‥あなた、いつもウォーカーに乗っている間、何をなさってるの??」
着陸も何事もなく終わった。わたしたちはAXYZから北東に行ったところにある、新キャンベラ国際空港に降り立った。
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トーキョーN◎VAにおける各種情報調査の定番であるファーイースト・インベスティゲーション・リサーチ。成嶋なるは、社長の鈴吹エリコから直々に調査指令を受けていた。目標はAXYZのC.F.C.第三研究所で行われるシンポジウムを機に、C.F.C.の最近の情勢を洗ってくること。詳細を聞きながら、なるの頭にはオーストラリア首都にある観光名所の数々が浮かんでいた。
(交通費は当然として、娯楽費は出ないのか‥‥)
「あら、M○●Nのミュータント調査が予定より1日遅れたのは誰だったかしら?」
「分かりましたっ。すぐ、行ってきますっ!」
準備もそこそこに新房総国際空港に向かうなる。AXYZ行きは15:28発だ。カウンターで手続きを済ませたなるは、見覚えのあるスーツ姿の女性が黒い髪を靡かせて歩いてくるのに気がついた。
「磯崎‥‥さん?」
なるは冷や汗をかいた。何度か仕事で会ったことがある。ああ見えて彼女は、M○●N千早の非公式な業務の筆頭に属する極めて危険な人物なのだ‥‥!
ガクガクと震え出すなるにただ微笑みかけると、磯崎美酒は千早社章の札のついた大きなバッグをコンベアの上に載せた。まるで刀でも入っていそうな大きなバッグは、探知器を通っても何の反応もなかった。

ジェットでAXYZへと降り立った綾乃らは手続きを済まして空港内へ出た。旅人達を温かく迎える女性型バディ『ルチアディース』のアナウンスがビル内に響いている。ファッションバッグを手にリリーが金属探知ゲートを通った途端、ブザーが一斉にけたたましく鳴り出した。
だが、それは北米C'zブランドの洒落たバッグの金具のせいだった。続いて何事もなくゲートを通った綾乃は、護衛の錦がいつまで経っても来ないのに気付いた。
しばらくして錦がようやくやってきた。対G設備の悪いエコノミークラスで酔ったのか、顔色が悪い。しかも、全身をサイバー・アップしている彼は検査でことごとく引っかかり、全身にGO-YO拘束具をつけられていた。
「錦さん。あなた‥‥そんな趣味がおありだったの?」
綾乃は鎖で縛られた彼に眉をひそめる。
空港を出ると、千早観光開発サービスの腕章をつけた女の人がわたしたちを待っていてくれた。ミュージア・シーロード。“水晶人形”とも言われる硬質の美貌を持った人だ。なんだか、面白い名前だな。
政府の政策で緑を残してある海岸をキャピタル・リニア公団の空港湾岸線で進みながら、シーロードさんが博覧会の説明をしてくれた。各社の最新鋭の実験機から、初期型、果ては災厄以前の世界でウォーカーのモデルとなった機械まで、博覧会には古今東西の様々な機体が一堂に会するという。
「いくら初期型と言っても、さすがに化石から発掘したりはしませんわよね。どこでもボルジャーノンは大活躍ですわ」
綾乃は一人頷いている。
「カサギさん‥‥オレ、ビデオチップの映画でそういうの見たんですけど、もしかしておたくなんスか?」
「おたくだなんて失礼な。フリークとお言いなさいっ!」
顔色がよくなってきた錦さんは肘で突つかれて、また苦しそうな顔をしていた。なんだか面白い人だけど、大丈夫なのかな?
やがてわたしたちはAXYZ市街に到着した。アクシズ記念館は一番治安のよい中央区、軌道エレベータのすぐそばにある。わたしたちがしばらく滞在することになっているのは、各国の大使館が並ぶそばにあるアルカディア・ホテルだった。
とても快適なところだった。部屋のカーテンを開くと、天まで届くユグドラシルが、すごく近くに見えるんだ。自動的にスイッチの入ったホロTVでは、C-OWLの観光案内が流れていた。おかしな格好をしたコアラの宇宙海賊が葉巻をくわえてにやにやしている。あれが、遊園地の有名なマスコットらしい。
部屋はすぐ近くにあるものの、錦の部屋だけはスイートではなかった。備え付けのホロTVもいったんクレッドクリスを通してからの形式になっている。愕然とした彼は雇い主の笠置綾乃に救いを求める。
「ああ、錦さん。ルームサービスはわたくしの名で頼んで構いませんわよ」
「いやオレ、やったことないんスよ。こういうのビデオチップで見ただけで‥‥」
飛行機の席も、磯崎美酒と成嶋なるの席は隣だった。キャンベラ新国際空港で降りてからのリニアの線も、幾つかあるリニアからAXYZ市内への出口もずっと同じだ。
「はっ、ははっ、やっぱり一緒なんですね」
イースト・ブランチホテル街の南の小高いところにある目的地に向かいながら、なるは空しい笑いを漏らした。彼の頭の中はF.E.I.R.の重要人物情報ファイルに登録されている磯崎美酒のデータ画面で一杯だった。写真の中の彼女は今隣りにいる彼女とは違い、両手に日本刀を構え、猛禽類のような鋭い目つきで獲物を眺めていた‥‥
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(部屋まで近かったら、ヤだな‥‥) |
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次の日、わたしたちは博覧会の準備で忙しいアクシズ記念館に行ってみた。
ブリテンのB-WORKSという会社が作った工芸品なんだと言ったら、わたしのレイピア、ジークリンデのを帯剣が許された。わたしの友達なのに、なんでこんなに細かいのかな。でも錦さんは盾を持ち込むのを最初から諦めて、手ぶらでぶらぶらとやってきた。あの人は別の方法で人を守るのだろうか。
記念館は一日では回りきれないほど広い。その中の第一〜第三ホールがウォーカーの展示場になっていた。記念館入口には、ミニチュア版のユグドラシルが飾られている。
「うーわ、これ、触っていいんスか?」
「‥‥錦さん、どこを御覧になっているの。触っていい訳がないでしょう?」
後ろから綾乃の声がする。
「そうじゃなくて、こっちのタッチパネルに触るんだよ。ほら、ホログラフで説明文が出てくる」
「ミス・リリー。全部いっぺんに押したら、どれがどれなのか分からなくなってしまうでしょう?」
「そうかな? わたしには全部分かるけど‥‥」
ひとしきりいじってから、わたしたちは天井の高い展示場へと向かった。
公開を待つ展示場には、様々な種類のウォーカーが並んでいた。ここでも案内役のミュージア・シーロードが一行に説明して回る。
「でもこういうの、操縦する時どうやって繋ぐんスか?」
「はい。WINDZによるマン=マシン・インターフェースに用いられているテクノロジーは、開発当時より大きく様変わりしています。現在の最新鋭機では、微弱なアルファ波とデジタル解析の微妙なバランスにより、電気信号を変換する際の論理演算速度の向上‥‥」
「おほん。錦さん。どうせ貴方には分からないでしょうから、わたくしが実演してさしあげますわ」
綾乃は側にあるった体験用のWINDZシステムに結線すると、マスタースレーブ形式のマニピュレーター操縦装置に腕を通した。彼女の手の動きをそっくり真似て、近くの小型機の腕が動き出す。わずかな時間で、鋼鉄の手が微妙な動きでちょうちょ結びをやってのける。
「うぉ、おもしれー」
ビデオチップでしか見たことのない初めての経験だった。さっそく錦は嬉々として操縦を始める。
そんな三人の元に、高級スーツを着た恰幅のよい男性がやってきた。
「ようこそ博覧会へ。話は伺っていますよ。笠置技術工学研究所の笠置綾乃さんに、そちらは‥‥ああ、クローデット工房のお嬢さんでしたな」
なんと、ウォーカー生産で世界TOPのシェアを誇るトライアンフ社の社長、リチャード・ウォーレスその人だった。続いて錦にも名刺を渡そうとする社長は、操縦装置から腕が抜けなくて四苦八苦している彼に気付くと、納得したように胸ポケットに名刺を入れ、楽しんでいくように告げると去っていった。
「‥‥錦さん。左右の人差し指を同時に引いてボタンを押せば抜けますわよ」
綾乃に言われて初めて、錦は脱出に成功した。
部下こうさくいん「ロボットといえばやっぱり試作機でしゅねー。燃えるでしゅー」 |
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第一ホールのいちばん中央には、ひときわ輝く見たことのない機体が立っていた。今回の博覧会の目玉である試作ウォーカー、オーディーンだ。人型で全高は15,6m、なんでも業界各社が協力しあって、このただ1台の為に技術を結集して作ったらしい。手にはわたしのジークと同じような、ガスブレードを携えている。 |
その時、いきなりものすごい音がして会場全体が震えた。高い高い天井と壁に、大きな穴が開いている。ミサイルでも撃ち込んだのだろうか?
天井の穴からはずんぐりした輸送機が垂直に降りてきた。何もない荷台には、銀髪の男が一人立っている。
壁の穴から入って来たのは‥‥十数台の小型戦車の群れだった。ハッチの上の変な頭巾を被った男たちが銃を乱射してくる。
「なんだありゃ‥‥? なんかの撮影か? カメラ‥‥は??」
錦さんも呆気に取られている。
「ねえ、これって、ほんとうに、番組なのかな?」
でも、驚いているわたしたちに向かって、頭巾の男たちは銃を乱射してきた。
『抵抗するな! そこで武器を捨てて地面に伏せろ! 命だけは助けてやる!』
『そこで剣に手を掛けている小娘! お前もだ!』
拡声器からの声に、リリーは紫水晶の瞳を燃え立たせて答える。
「なんだと? お前たち、この銀の百合のリリーに命令する気か?」
その横で、あっさりと両手を上げる錦に綾乃は愕然とする。
「‥‥錦さん? 貴方、わたくしたちの護衛なんでしょう?」
「いやほらだって、長いものには巻かれろって言うじゃないですか‥‥これ勝ち目ないし、とりあえず降参しましょうよ‥‥」
一方、宝玉の瞳を煌かせ、リリーは男たちの頭巾と輸送機に描かれた不思議なしるしを認めた。元より神秘の世界に属するアヤカシは、こうした種々の紋章に通じている。あれは災厄を予言して死んだ黒魔術師の遺志を継ぎ、世界で暗躍するM∵C∵A――マローダーズ・チャーチ・オヴ・アンチクロスに属する一団、真教浄化派に加わった一団のしるしではないのか‥‥?
「お前たち、逆十字教会の手のものか?」
銀の細剣を抜いたリリー・クローデットは誰何した。輸送機を操縦している男が、拡声器から誇らしげに答える。
『いかにも! 我が名はMCA十六衆が一人、“閃光”のルイス! 今ここに、ソロモン様と共に大望を果たしに来た!』
同時に頭巾の部下達が全員、銃を捧げると妙なポーズで最敬礼する。
「ずいぶん、統制が取れているのだな‥‥」
目を丸くして感心するリリー。その間に、輸送機に乗っていた銀髪の男はマントを翻し、オーディーンへとひらりと降り立った。一行を一瞥すると、すばやくコックピットに乗り込む。銀髪を後ろで縛った、鋭い容貌の男だった。オーディーンの頭部センサーに光が灯り始め、機体を固定していたアームがゆっくりと外れ始めた。

よく考えたら、感心している場合じゃなかった。彼らはオーディーンを強奪する気だ!
錦さんが手助けしてくれて、わたしたちは乱戦の中を逃げ出した。目指すのは千早とFwIの向こう、ジュノーの可変ウォーカーを曲がった先の特別ブース、そこでわたしを待っている銀灰色の機体。
水素タービンの燃料は今は抜かれているけど、ジークはそれでもしばらく動くことができる。世界でただ一機、ヨハン御祖父様たちが作ってくれた機体。どんな時でも、わたしの声にジークは応えてくれる‥‥
乱射をやり過ごした綾乃は指揮官機らしいミニタンクを認めると左手を挙げ、冷たい声で告げた。
「このわたくしが、あなたがたをこのまま帰してさしあげると思って?」
少し妙なポーズから跳躍し、一気に距離を詰めると接敵する。同時にサイバーの左手から展開するタタラ・ハンド。チップマンクの上板装甲の下に隠された駆動制御部分を一撃で撃ち抜き、一瞬で停止させる。同時に右手から四方八方に放たれたスパナが、あちこちのミニタンクのキャタピラに撃ち込まれた。
ホバー推進を全開にして宙に浮かぶと、わたしとジークは会場中央に急行した。でも遅かった。やっぱりオーディーンの起動の方が速かったんだ。
アームから解き放たれた実験機はジークの手の先で舞い上がり、宙に止まっている輸送機へ降り立った。
『遂に大義を果たす時が来た。我が名はソロモン・スナイダー!』
操縦している銀髪の男の深い声が響く。
『大神オーディーンよ、私は帰ってきた。今こそこのAXYZに、悪夢を再び蘇らせてやるぞッ!』
輸送機は見る間に舞い上がり、天井の大穴からAXYZの空に消えていった。ジークのコクピットから見上げるわたしには、青い空が見えるだけだった。
「‥‥ねえジーク、ただ逃げるだけなのに、ずいぶん気合が入っているのだな‥‥」
『リリー。5.3秒の加速の間に、停止状態のウォーカー2機と軽く接触してしまいました』
磯崎美酒と成嶋なるはその頃、AXYZ南部、メディスン・テリトリーに来ていた。オセアニア最高水準と言われる設備を有するバイオ研究機関、C.F.C.第三生命科学研究所。バイオハザードの度にオーストラリア警察と協力してきたオービル・ブッホシュタイン所長はAXYZの有名人の一人だ。
今回のシンポジウムではマーチン・ウィルスの特効薬が話題になる。オーストラリアの大森林に棲むある種の生物が有するこの恐ろしいウィルスは空気感染を介して広がり、感染後は数日しか命が持たない。かつて必死に食い止められたキャンベラ出血熱の原因もこれだった。
サウス・ブランチはC.F.C.を始め、バイオ系企業や医療機関が集まる地域だ。ふと窓の外に目をやったなるは、向かい側の建物に目をやる。アデレード本拠の中堅バイオ系企業、NCB社の社屋だ。ビル前のホログラフの球の中で、プラグドNC・ドットコムがWebから流しているニュースが‥‥
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「誰だ! う、うわぁぁぁっ!!」 |
「やっかいなことになったな‥‥」
実験機強奪で大騒ぎになったアクシズ記念館で、フランク館長が苦々しげに呟く。
綾乃の取り計らいで、館長は重い口を開いた。実験機オーディーンは陸、海、宇宙、あらゆる状況下での作戦行動が可能だ。汎用性のあるバックパックの詰め換えで、様々な状況に対応できるという。
「へー、じゃ、マグマの中とかでも、だいじょぶなんスか」
尋ねる錦に、綾乃が冷たい視線を投げかける。
「地殻程度の高熱では耐熱装甲版がさすがに保ちませんし、推力が不足しますわ。でもそんな状況下でウォーカーが活動しなければいけない状況がありまして?
‥‥そう、館長、宙間行動用のフルバーニアのパックや、大規模戦闘に備えた装甲強化も交換で可能だと聞いておりますわ」
「その通りだ。まぁ映画ではあるまいし、流石に戦術核は登載できんがね」
やがて決心したフランク館長は市内の各方面に手を回し、唯一の犯人目撃者である三人にオーディーン奪還を依頼する。なるべく派手なことをしなければ、少々のことは目をつぶってくれるという。
「わたくしのストームレディは都市戦専用ですの。存分に役立ってくれると思いますわ」
静かな自信に満ちた声で綾乃が答え、横の銀髪の少女を見やる。
「ああ。あの妙な男たちは、このわたしに理不尽な命令をしてきたからな!」
磯崎美酒と成嶋なるも、第三研究所のオービル所長からストライアー博士捜索の依頼を受けた。ユグドラシル竣功記念パーティにはパレードも予定されており、ゴードン・オリハラ署長率いるAXYZ市警察は警備で人手がまったく足りないのだ。
磯崎は千早M○●N支社に連絡を取り、郁支社長から快諾される。なるもF.E.I.R.本社に連絡し、鈴吹エリコ社長から「ああ、協力しなさい」とあっさり指示される。
「はい。ボクは、端末のひとつですからね‥‥」
答えながら内心、なるは大喜びしていた。また経費が出るのだ!
二人の捜査線上にも、謎の『MCA十六衆』が浮かび上がって来た。犯人はその中の一人、要人拉致実行専門の“黒金”の双角と呼ばれる男らしい。大地の元力を自在に操る怪人だそうだ。
だがそのM∵C∵Aの一派が潜んでいるとして、一体この広いAXYZのどこにだろうか?

‥‥【後編】へ
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