Waltz of the HOUNDs - 猟犬円舞曲

〜 猟犬円舞曲 〜

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第5章:: 猟犬と現場

 事件に関わったぼくらに妨害が掛かる中、捜査は進んだ。謎の多い多々良史明課長については、ぼくも調べてみた。元々は監査の方にいた人物で、上の事情で急遽機動捜査課に異動してきたらしい。御堂茜隊長の肝入りの人物だった。
 予想はしていたけど、新課長はある勢力に所属する人物だった。あの人は‥‥


 アサクサにあるアリッサ・紫藤殺害事件の現場。早くも到着したクレア・M・スターリング捜査官はサングラスをしたまま、現場の検分に当たっていた。
 警察仕様の“グリューヴルム”バイクが止まり、一人のブラックハウンド隊員が降りてくる。静元星也はサングラスを取ると、調査に一心のクレアに近付いた。控えめに咳払いをすると後ろから声を掛ける。

「あー、おほん、スターリング捜査官」
「あっと、これは‥‥」
 慌てて振り返り、クレアが挨拶する。二人は前も仕事で会った事があった。
「この前はどうもありがとうございました。美味しかったです」
「ああ、どうも」
 何かの時の食事の礼である。
「この事件に関して、本来SSSが捜査権を持つべきなのは分かってるし、ぼくもそう思ってます。上のことはともかく、ぼくの前では別に遠慮しなくていいですよ」

BH生活安全課 “星影の猟犬”静元星也
SSS殺人課 クレア・M・スターリング


 意外にもハウンドが協力的であることに驚きながら、クレアは事件に関して判明した情報を整理して話した。アリッサを撃ったのは“プライドレス”という通り名で知られているストリートの殺し屋だった。だがその男も、元SSS隊員だという。
「でも、彼女の訃報を聞いて、彼女の姿を見たのに、私は走り出すことが出来なかった‥‥SSSに捜査権がないから、私は動かなかったのです‥‥」
 クレアは自分を責めるように呟いた。

「――じらせるね、君も」
 2人の背後で声がした。
「‥‥!」
「この味噌の匂いはっ?!」
 クレアがはっと振り返り、星也が近くの屋台から漂よってきたラーメンの匂いに気付く。
 果たして、声の主はハウンド鑑識課の自称天才、チャールズであった。眼鏡を直し、SSS殺人課の女性捜査官を見やる。

BH鑑識課 “ジーニアス”チャールズ

「君のやりたいことをやったほうがいいのだよ」
「しかし、SSS職務規定には正式な捜査手順が‥‥」
「行動すれば問題は解決するものだ」
 そんなことを言いながらも、チャールズの目はちらちらと2人の胸へと走っていた。クレアが胸ポケットに入れたサングラス、星也が制服の胸ポケットに入れたサングラス。
「‥‥この眼鏡、そんなに気になるかい?」
 気付いた星也がそっと自分のサングラスを胸から取って動かすと、果たして、ジーニアスの目線がしっかりとそれを追随している。
「あの、この銃の出所を洗って欲しいのですけど」
 クレアがビニール袋に包まれた押収品の小型拳銃を取り出した。2人のハウンドの男たちははっとして遊びをやめると、押収品を眺めた。“タクシードライバー”と呼ばれる暗殺用や護身用の小口径の銃と同じモデルである。
「ええ。生安課の資料となら、すぐ照合できますよ。探すのが得意な人も、何人かいます」
 銃を受け取った星也は照合を開始した。もともとの持ち主は斑鳩にある古本屋《閑古堂》の主人、そのまま同じ閑古堂と呼ばれているクロマクだった。本人から銃の盗難届けが出ている。様々なストリートの人物と繋がりがある人物であり、何やら事態は怪しくなってきた。
「ああそうそう、これを託しておくとしましょう‥‥死んでいった彼女の遺志を継ぐのは、どうやら僕ではなさそうだ」
 チャールズがクレアに、アリッサ・紫藤の遺留品だったリング=リング型トロンの内蔵された指輪を手渡す。3人は改めて古本屋《閑古堂》で合流することになった。
「ぼくはバイクがありますけど、足はどうしますか?」
「‥‥私は、寄るところがあるので」
 星也が尋ねるとクレアが答え、チャールズもリニアで行くことになり3人はそこで別れることになった。バイクに戻った星也はサングラスを掛け、クレアも再びサングラスで目線を隠す。天才の世界が眼鏡で覆い尽くされた。
「くく、最高だ!」
 一人残ったチャールズは、一人天に向かって喜びを表現した。



第6章:: 猟犬の父

 天を貫くアーコロジーと様々な高層建築の建ち並ぶ災厄の街。だがその一角に止まった屋台の中で、2人の中年男性が酒を組み交わしていた。CFCのチェーン店で出される合成食料が主な食物となり、遺伝子改造された麦から造られた酒が出る時代でも、こうした形態の店は健在なのである。
 古風なボギーコートを着た男性は柳葉和人管理官、その横で日本酒を注いでいるのは柳葉も知り合いだったSSSの紫藤警部。殺害されたアリッサ・紫藤の実の父である。
「アリッサさんには、研修時代に会ったことがありますよ」
「娘は走り過ぎただけだ‥‥」 ガラスのコップを見つめながら、紫藤警部は呟いた。「だが、父として何もしてやれなかったのが心残りだ」
 柳葉和人は事件捜査に当たっているのがクレア・M・スターリングであることを話した。SSS隊員ならみな密かに知っている大捕り物の話である。
「そうか。彼女が出るのか。あの千早冬訝を逮捕したのは彼女なのだろう」
 心なしか紫藤警部の表情も和らいでいた。

 柳葉管理官は一口飲むと、核心に迫った。生前アリッサ・紫藤が調査していたという唐橋涼子管理官に関してである。利益追求派であったその人物は法執行機関としてのSSSではなく、金を貰って安全を守る企業体としてのSSSの利益を追い求めていた。調査段階だが、経営資金を流用していた疑惑も持たれていたのだ。
「あの女のことか。優秀‥‥ではある」
 酒があっても紫藤警部の口はいまいち滑らかにならない。
「“落としの”紫藤と呼ばれたあなたが口を濁すなんて、珍しいですね」

 柳葉管理官が言うと、娘を失った警部は苦笑した。
「あの女は確かに優秀だ。だが管理官に向いているとは思えん。もちろんSSSに、企業としての利益も必要だがね‥‥」
 柳葉管理官は穏やかに聞いた。「進んで手を汚すタイプですか」
「いや、そうではないと信じたいのだが‥‥」
 顔を険しくする紫藤警部に、柳葉管理官は酒を注ぐと肩を叩いた。
「まあ、若い連中も動き出したし、ここは彼らに任せておきましょう」

SSS管理官 柳葉和人



第7章:: 猟犬と真実

 みたび、威容を誇る千早重工アーコロジー地下1500m。クレア・M・スターリング捜査官は3重に防護された軌道製強化クリスタルガラスの向こうで聖書を静かに読んでいる、存在を消去された終身刑の男を前にしていた。
「私に尋問できるのは週4時間ではなかったかね」
「いえ、あと300秒残っています」
「“千の証言より一の真実”――これが誰の言葉か分かるかね、クレア君」
「それは‥‥」
「そう、君のお祖父さんの言葉だ」 千早冬訝は聖書をぱたんと閉じると、牢獄の中を歩き、クレアに向かって指を立てた。

「ああそうだ、クレア君。今回は何も言わないで置こう。真実は君が突き止め給え」
 はっとしたクレアはポケットに収められた遺留品を取り出した。鑑識課のチャールズから手渡された、ビニール袋に入った、トロン内蔵の指輪。携帯端末からコードを伸ばし、かつてはアリッサ・紫藤の持ち物だったそのトロンの中にアクセスする。
「‥‥アリッサ、ごめんね。あなたの想いを継がせてもらうわ。あなたのために、SSSを変えるわ」

SSS殺人課 クレア・M・スターリング

 捜査官の明晰な頭脳が指輪の中のひとつのファイルのプロテクトとパスワードを破り、中に収められていたデータへと至る。
 アリッサ・紫藤が調べていたのは稲垣司政官の私兵部隊である稲垣機関に、SSSから金が渡っている証拠だった。あと少しの物証で、その受け渡しに重要な役割を担っていたSSS管理官、唐橋涼子を逮捕できるところまで来ていた。
 ブラックハウンドとSSSが共同捜査した際も金の幾割かがSSSに渡り、うわべ上はSSSが解決した手はずに見せかけて経費を削減する。そして、そうした裏での操作に便利なのは――初動捜査担当として多くの事件に関わることのある、機動捜査課の掌握であった。


 一方、斑鳩にある古書堂《閑古堂》の近くには、バイクで来た静元星也が最初に到着していた。
「名前通りの店だな‥‥」
 本当に古本が並んでいるだけの店を見上げ、星也は名前通りの感想を漏らす。そこへ、書類の類いを抱え、息せき切ってクレアが到着した。
「すみません。120秒遅れました」
「ああ、どうも。そんなに急がなくてもいいですよ。ずいぶん‥‥忙しそうですね」
 たった今まで彼女が千早アーコロジー地下1500mの極秘監獄にいたとは露知らず、星也が声を掛ける。
「ふ、遅かったね」
 チャールズはいつの間にか来ており、一足先に軒先で立ち読みをしているのだった。3人は《閑古堂》の中へと入っていった。



第8章:: 古書堂の猟犬

 古書堂の奥へと歩む、3人の猟犬。その前に待っていたのは着流し姿の店の主人だった。3人を見ると歓迎するわけでも逃げ出すわけでもなく、店番の椅子に腰掛けたまま3人を眺める。
「特務警察ブラックハウンドとSSSの合同捜査班です。あなたに聞きたいことがある」
 星也が静かに警察手帳を見せ、二人も主人の前で立ち止まる。
「まぁ、おかみには逆らわんよ。で、なんだい。あの銃なら、確かにウチから盗まれたもんだ」
 眼鏡の奥の緑の瞳を光らせ、チャールズが詰め寄る。
「盗まれた? 語弊があるようですが、そういうことにしときましょう」
 剣幕に押され、渋々と主人は話し始めた。アリッサ・紫藤殺害事件が起こった朝、警察に連絡が行くのが遅れるように細工したのも彼の仕業だった。実行犯である“プライドレス”と呼ばれる殺し屋は《閑古堂》とも繋がりの深いカブトワリ、現在はレッドエリアに行方をくらまし逃亡中だった。殺し屋だが元はSSS隊員、常に二流に甘んじるSSSの事なかれ主義に嫌気がさして退職したのだという。そして殺しの大元の依頼主については――ハウンドかSSSの「偉い人」と答えるだけで口を濁していた。

BH鑑識課 “ジーニアス”チャールズ

 だが、硬質の輝きを放つ眼鏡の天才にさらに追求され、古書堂の主人はついに降参する。
「‥‥あんたら、一体どこまで知ってるんだ」
「天才は多くを語らぬものだよ」
 チャールズは平然と答えると、眼鏡を直した。
「‥‥あんたみたいなペテン師はたくさん見てきたよ。だが、いま踊ってるのはあんたらだ。ここは降参だ、教えてやるよ‥‥。殺しの依頼を頼んできたのは唐橋って女だ。知ってるだろう、唐橋涼子だよ」

 元より《閑古堂》はストリートの店、主人は殺しの斡旋もしていた。大元は稲垣司政官とその取り巻きから唐橋涼子を通してきた依頼が、邪魔者を消す手伝いをすることだったのだ。
 ブラックハウンド鑑識課の“ジーニアス”は、ニヤリと慇懃な笑みを浮かべた。
「ご協力、感謝いたします。‥‥さすが、いい本を揃えているだけのことはありますね」
 主人は冷や汗をぬぐうと、猟犬たちを見上げた。
「おいあんたら、居場所は聞かないのか?」
「何、ここで聞いても無駄でしょうから」 そして、チャールズはいつの間に選んでいたのか古本の一冊をレジに置いた。「それから、これを」
 主人は面食らいながら震える手で精算を行った。本の題名は『味噌のすべて』であった。

 3人が古書堂を去ってゆこうとした時、後ろから主人の声が掛かる。
「おまわりさんよ、N◎VAの正義を守り誇りあるイヌってワケかい。だけどな、この街には、あんたらでも触れちゃいけない闇があるのさ」
 その言葉は力を持つ言霊となって、猟犬たちの心を襲った。同僚の敵を討たんとするクレア・M・スターリング、古本を抱えて帰ろうとするチャールズ、だが、静元星也の御守りが束の間光を放った時、その言葉は破られた。
「‥‥面白いことを言いますね」
 星宿を司る如来に守られた星影の猟犬は言った。
「それが、あなたの人生哲学ですか?」


ボス「この閑古堂主人はクロマク, レッガー, カリスマ のゲスト扱いで、オープニングのシーン0で《不可触》を使用している。ストリートの殺し屋プライドレスが《腹心》の部下だったという扱いなのだ。ひとつ前のアーコロジー地下1500mのクレアの恥さらしシーンでもクレア本人の《真実》で真犯人の手掛かりがつかめている」
こうさくいん「さらにこのシーンでチャールズの眼鏡がきらーんと光って《真実》が使われて真犯人が唐橋涼子であることが確定したのでしゅよー。でも帰りに買ってく本が『味噌のすべて』ってどうなんでしゅか〜(;´Д`)ノ」
ボス「んんんー(笑) そしてなま元帥のキャストがベースになっていた主人は最後に仕返しの《神の御言葉》を使う。Dになって即死系神業がダメージを選べるようになったのを活用しておられる方も多かろう。番号は[17:士気喪失]だったのだ」
こうさくいん「目標は星也だったのでしゅよー。これは!キャストのアイデンティティに関わる重大問題なので《守護神》で防ぐのでしゅ!」
ボス「かような流れでジツはキャスト陣の防御系神業は尽きてしまい戦闘が行われない原因ともなった。ちなみに現実的な捜査から言ったらこの主人も逮捕するべきだろうが、《制裁》の数も限られたゲームの中の話なのでそのへんは容赦願いたい(笑)」
こうさくいん「クライマックスへれっつらGOなのでしゅ!o(≧へ≦)9゛」



第9章:: 忍び込む猟犬

 N◎VAの治安を守る公安警察として、ブラックハウンド基地は厳重なセキュリティで守られている。だが、どこの施設も内部の人間には大抵甘い点があるものだった。夕暮れの基地を目立たぬように何やらこそこそとギガトロンルームに向かっていたのは、一人の眼鏡の隊員と一人のSSS管理官だった。チャールズと柳葉和人である。
「すまんね、呼び出して」
「なに、中に精通した人間が必要ですよ‥‥」
 チャールズが入り口の電子錠のパネルを手早く操作すると、開いた自動ドアの中に進む。トロンルームには誰もいなかった。

 中央ギガトロンのアクセス端末に腰を降ろすと、ウェットの柳葉管理官は誰も使っていないキーボード式の外部入力装置に手を伸ばした。
「御堂茜は以前から優秀なニューロだったが、昔からそれに頼りすぎる嫌いがあったからね‥‥」
 若い頃は電脳犯罪者だった経験を活かし、なめらかな手つきで今時珍しいキーボードを操作するとシステムの中に入り込む。
「古来から変わらないよ。人が入れるパスワードというものは、その人物の人となりに左右されるものだ‥‥それ!」

SSS管理官 柳葉和人

 最近の御堂茜隊長の周辺を調べ上げた中からパスワードになりそうな名詞を洗い出したデータを、行く手を阻む認証プロンプトの中に注ぎ込む。当たりだった。トロンの奥底に隠されていたデータが浮かび上がり、二人の前のディスプレイの中に姿を現す。早速チャールズがイントロンすると、セキュリティを破られたデータベースの中から必要な情報を漁ってきた。噂されていた通りの、御堂茜が稲垣機関と関わり様々な陰謀を巡らしている証拠。そして、ハウンド内で仮面を被っている稲垣機関からの潜伏者。
「後は、行くだけですね」
 現実世界に戻ってきたチャールズは、満足そうに眼鏡を直した。



第10章:: 猟犬の牙

 殺害命令を実行犯に下した容疑者、SSS管理官唐橋涼子の潜伏場所が判明した。猟犬たちは確保に向かう。
 隠れ家に向かう途上、クレア・M・スターリングはふと静元星也に語りかけた。
「‥‥静元巡査部長」
「あ、静元でいいですよ」
 仕事中にあっては堅苦しい一面のあるクレアに、星也は答える。

SSS殺人課 クレア・M・スターリング

「――今の体制をどう思いますか」
「どうって‥‥」 突然の真面目な話に面食らい、星也はしばし経って答えた。
「確かに、本来あるべき姿ではないかもしれません。でも、一人一人がやれることもあるはずです」
 クレアは金髪を揺らして振り返り、緑の瞳でハウンド隊員を見つめた。
「でも、あなたのような人が、上に行ったほうがいいのではありませんか」
「えっ」 困った星也はしばし俯いた。
「でも‥‥ハウンドのゼロさんは亡くなってしまったけど、今のぼくらや機捜課の面々の様子を見たらきっと、あれでいいって言うような気がしてます」

「でも、今のままではできないこともあるでしょう」
「そうかもしれません。でも、それはまだ分からないことですよ」
 思い直したクレアは非礼を詫び、微笑を浮かべた。
「まだ分からない――ですか。そうですよね。ブラックハウンドの中には、いえ、この街にもまだ、鋭い牙を持った猟犬はいるという事ですね」
「鋭い牙ですか」 星也は何かを思い出すように軽く肩をすくめると苦笑いした。
「牙って言ったら、機捜課のレイあたりの方が鋭そうですけどね」

BH生活安全課 “星影の猟犬”静元星也


 防弾仕様のガードコートを着たクレアは銃を帯びておらず、代わりにSSS流護身術の修得者がよく用いるスタンバトンや容疑者の拘束用具を装備していた。
 星也はホルスターから拳銃を抜いた。M98F1に似た、しかし呪紋の刻まれた至天煌の名を持つ魔銃。マガジンを抜いて弾が入っているのをチェック。スライドを引いて弾倉に最初の一発が装填済みなのをチェック。ホルスターに戻すとSSS捜査官に肯く。
「それより今は、唐橋を追うのが先のはずです」
「ええ、行きましょう」


 SSS管理官唐橋涼子は、冷たい硬質の雰囲気を漂わす美人といった感じの女性だった。捜査官たちがセーフハウスに入ってきても表面上は冷静を保っている。
 銃に手を掛けた静元星也が見守る中、柳葉和人とクレア・M・スターリングが容疑者の前に経つ。

「私は有給休暇中だが、失礼しますよ」
「話だけは聞きましょうか」
 同じ管理官である柳場和人の登場にも動じない。
「唐橋管理官。あなたは警察機構の独立性を理解していないのですか?」
「企業体であるSSSには、相応のやり方というものがあるでしょう? 利益を上げる事も重要なのよ」

SSS管理官 柳葉和人

 傲然と話す唐橋涼子の言葉にも一理はあった。企業警察であるSSSの捜査権は篠原司法から与えられたものであり、同社の警官は犯罪者の逮捕自体はするが逮捕状の請求も上に行わねばならない。特務警察であるブラックハウンドと比較される所以であった。
「しかしそれでは、我々の持つ大切なものを見失うことになる。それでは本末転倒では?」
「仮に私がSSSの資本の数%を流用しているとしましょう」 女性管理官は言った。
「しかし、初動捜査をハウンドにやらせることで浮く我が社の経費、我が社の利益を考えれば、そんな金ははした金でしかないわ。‥‥それで、私に何をするの?」
 唐橋涼子は猟犬たちを冷やかに眺め渡した。
「イヌのやることですよ」
 クレアが進み出た。その手には手錠が握られていた。
「唐橋涼子管理官。あなたの権限を剥奪します」
 柳葉和人が静かに告げるのと同時に、強化プラスチック製の手錠が彼女の両手に掛けられた。
「資料を見なさい。私がやったことに何か法的な問題があって? ないはずよ。企業体としてのSSSには、多少の綱渡りは必要なのよ」
 だが、クレア・M・スターリングの声に迷いはなかった。
「確かに、あなたが稲垣に金を渡していた証拠はありません。しかし、閑古堂というクロマクを雇ってアリッサ・紫藤殺害を実行させたことはどう説明しますか? そちらの方も、篠原司法の判決で証言しましょう」
「くっ‥‥」
 証拠は揺るがなかった。観念した唐橋涼子元SSS管理官は、現場に急行してきたSSS隊員たちと共に席を立った。
「私がいれば、経常利益を20%は上げられたのに‥‥」

 動員されてきたSSS隊員が唐橋涼子を歩かせ、事件を嗅ぎつけてきたトーキーたちからシャッターの光が浴びせられる。静元星也たちが辺りに警戒しながら見守る中、元管理官は車に乗せられていった。


 だが。
 その光景を高倍率の光学スコープを通して眺めている人物がいた。サイバーアイと直結したガンサイトの十字照星が着弾点を示す先には唐橋涼子。だが彼女を乗せた車が走りだすと、狙撃手は元より引き金に掛けていなかった指を外し、スコープから目を離す。
 逮捕現場より数百m離れたビルの屋上。そこで狙撃姿勢から身を起こしたのは、“プライドレス”という名で呼ばれている一人の殺し屋だった。


ボス「このSSS管理官唐橋涼子のスタイルはイヌ, エグゼク=エグゼクであった。まず柳葉管理官が自分の《制裁》で彼女を逮捕して手錠、彼女はD版の《制裁》で自分に与えられた社会戦ダメージを治癒。さらにクレアが千早冬訝の《天罰》で増えた分の《制裁》で殺害幇助の件を述べ、ようやく逮捕にこぎつけているぞ」
こうさくいん「ををジョン・ドゥに助けられた! 恥さらしシーンを3回もやった甲斐があったでしゅね〜o(≧へ≦)9゛」
ボス「んんんー(笑) 唐橋涼子はイメージ的には映画版『踊る〜』2作目の『レインボーブリッジを封鎖せよ!』で真矢ゆきが演じた沖田仁美管理官あたりだそうな。
 さてひとつ前のシーンでは柳葉管理官はハウンドのギガトロンに侵入して《電脳神》で御堂茜隊長の不利な証拠を集めている。実はこのシナリオはゲストがどこまで逮捕されたり影響を受けるのかまったく決まっていなかったのだ。キャスト陣が違って《制裁》など神業の数が違ったらまた異なる結末になったかもしれないな」
こうさくいん「逮捕はできたけど‥‥まだ殺し屋が残っているのでしゅ!」



第11章:: かつての猟犬

BH鑑識課 “ジーニアス”チャールズ

 人の気配に気付き、“プライドレス”は振り返った。寒風吹き荒ぶビルの屋上に、もう一人の人物が何時の間にか姿を現していた。ハウンドの制服の上に白衣を着た大人しそうな若者。だがその眼鏡の奥の瞳は、天才だけが持つ光に満ちている。
「あなたの銃弾の先はどうなりました」
「‥‥放たれなかったということさ」
 諦めたように呟く“プライドレス”に、チャールズはちらりとハウンドのバッジを見せた。「私も見ていない。だから逮捕するわけにはいかない」

 鑑識課の自称天才は眼鏡を直すと話題を変えた。
「ところで、どうですか、今の生活は」
「どうもこうも、あると思うか。最悪だよ。最悪だ」
 スナイパーライフルを置いたまま立ち上がった元SSS隊員の殺し屋は、代わりに懐から銃を抜いた。50口径のイーグルよりなお大きい、オプション類のついた大型拳銃。サイバーアームを入れれば手で持てる拳銃の中では最強と言われるBBマキシマムのカスタム版だった。だがチャールズに向かって構えるでもなく、垂らした右手に持つままである。
「この街には様々なイヌがいますが‥‥現在の警察機関に絶望したイヌ、というものにも興味がありましてね。イヌを抜けたあなたの意見を聞きたいのですよ」
「俺はもう誇りを捨てたのさ。早すぎたのか遅すぎたのか分からんがな。お前たちには、この街には、俺を否定するような猟犬の誇りが残っているのか?」
 吐き捨てるように言った“プライドレス”は灰色の地面を眺めた。
「まだ、自分の心に従う者はいます。思い込みの激しい人間には通じませんがね。それに、ここは様々な不条理な希望も許してくれる街だと思いますよ」
 その言葉と響いて来る階段を駆け上がる音に、“プライドレス”はゆっくりと拳銃のセイフティを外した。
「確かに俺の眼は節穴だったのかもしれない‥‥」
 屋上への階段から続くドアがバタンと開き、白いコートの女が姿を現す。

「“プライドレス”! いや、ブレナン元捜査官!」
 電磁ワイヤーでできた“スネーク”とスタンバントンを携えたクレア・M・スターリングだった。
「抵抗をやめて大人しくしなさい!」
「‥‥お前たちみたいのがもっといれば、俺も辞めなきゃ良かったかもな」
 ブレナン元捜査官は2人を眺めると自嘲気味に笑い、拳銃を向けるでもなく後ずさった。
 彼の狙いは最初からそこだった――屋上から後ろ向きに身を投げるつもりだったのだ。

SSS殺人課 クレア・M・スターリング

 だが次の瞬間、彼の足元に着弾したライフル弾が衝撃を伴ってビル屋上床の発泡コンクリートの破片を撒き散らした。衝撃にたまらず姿勢を崩し、“プライドレス”はその場に倒れ込む。
 それがこのビル屋上を狙った狙撃だと彼が気付いた時には、既に動けない彼の元に2人の猟犬が迫っていた。

 スコープの中で一部始終を映していた別のビルの上から、射撃を終えて狙撃姿勢から身を起こす人物がいた。ボルト・アクション式のLR67スナイパーライフルを携えた静元星也だった。

「なにっ‥‥?!」
「我々は死さえも奪おうとしている。つまり、あなたに生きろということですよ」
 眼鏡を光らせたチャールズが淡々と告げ、武器捕獲用の磁力鞭を構えたクレア捜査官が踊り掛かる。プライドレスはSSS流護身術の前にあっという間に無力化され、拳銃を弾き飛ばされ片腕を後ろに決められた。
「ブレナン元捜査官‥‥あなたを逮捕します」


ボス「遠距離から顛末を見守っていた狙撃手“プライドレス”の元へはチャールズが<※裏読み>で現れた。そしてここはRLとPL間で話し合いがされたのだが、本気で戦うと神業的にも戦闘能力的にも劣った面々が多いキャスト陣では死人が出ることが予想される。シナリオ上も戦闘意欲を失っていることになっている“プライドレス”とは戦闘が今回発生しないことになったのだ。本気で戦うとワン・オブ・サウザンドのBBマキシマムを撃ってくるそうだが、他の面子でのプレイの時もまだカット進行をしたことがないそうな(笑)」
こうさくいん「なんでしゅとっ。星也クンが銃のチェックをする場面でこの先戦闘があるのを予想する人もいたかもしれないでしゅ!(,,゚Д゚)」
ボス「(ギク) んんーあとでアクト全体を見返すとそうなるのだがな(笑) さてというわけで神業で決着がついた。星也の《とどめの一撃》による狙撃が[8:転倒]、さらにクレアの《死の舞踏》が[7:腕部損傷]でユメ捕縛術が決まったカンジとなりこの男も逮捕された。おお図らずも非殺のスタイルが再現できるDetonationらしい神業シーンになったな」
こうさくいん「そして。“プライドレス”の本当の名前が元ブレナン捜査官だったのはジツはクレアの台詞で勝手に決まったのでしゅよ〜。これが! はたコズムの妄想力!ヽ(@▽@)ノ」
ボス「(コソーリ)いやいやいやあえて突っ込まなかったのだが。柳場管理官が酒を酌み交わすシーンに出てくるアリッサ・紫藤の父の紫藤警部もシナリオ上は存在しなかったのだ(ニヤリング)」
こうさくいん「をを! マイナス魔王の力も密かにゴイスー!ヽ(@▽@)ノ」



終章1:: 去りゆく猟犬

 SSS捜査官アリッサ・紫藤殺害事件は一応の決着を見た。唐橋涼子管理官は殺人示唆で逮捕され、殺害の実行犯であったブレナン元捜査官もさらなる暗殺未遂の現場で身柄を拘束された。事件捜査は特務警察ブラックハウンドの指揮下で行われたが、実際の事件の解決にはSSS殺人課のクレア・M・スターリング捜査官が大きな貢献を果たしたことで、シノハラ・セキュリティ・サービスの面子もある程度守られた形となった。
 繁華街の一角にある居酒屋。年配のクグツたちに人気のある古ぼけた和風の店で、2人の男たちが酒を組み交わしていた。SSSの紫藤警部と柳葉和人管理官である。

「引退する? 本当ですか?」
 驚いた柳葉和人は日本酒のグラスを置くと、肩をすぼめて机の木目を見つめる旧知の警部を見やった。
「ああ‥‥本当は、娘がSSSでどうやっていくか、見届けたかったんだがね」
 ひとしきり昔の話に華を咲かせると、柳葉和人は警部の肩を叩いた。
「紫藤さん。これからは私が、紫藤さんの代わりに若いのを育てますよ」
 子を失った父親は晴れ晴れした顔を見せると管理官を眺めた。
「そうか‥‥すまんな。でっかい宿題を残しちまったみたいだな」

SSS管理官 柳葉和人

 2人は今夜何度目かの乾杯を重ねた。柳葉和人は懐からデータディスクを取り出すと、とんとんと叩いて不敵な笑みを見せた。
「とりあえずは、これからいきますよ」
 それはかつての電脳犯罪者としての腕を活かし、ブラックハウンド中央ギガトロンに侵入した際のデータを元に調査した結果だった。御堂茜隊長が稲垣機関と深く結びついている証拠、そして機動捜査課新課長の多々良史明の数々の不正の証拠。柳葉和人からある人物に手渡される手はずになっていた。



終章2:: 眺める猟犬

 様々な巨悪と欲望、小さな善と隠れた正義の混在する災厄の街の摩天楼。時は流れ多くのものが変容し、トーキョーN◎VAは今なお超新星の街としてニューロエイジ世界の中に輝いていた。
 摩天楼の一角にあるビルの屋上に立ち、地上を睥睨している人物がいる。細い体に風になびく白衣、茶色の髪に眼鏡の大人しそうな若者。だがその眼鏡の奥の緑の瞳は、天才のみが持ちえる強い光に満ちていた。ブラックハウンド鑑識課の天才、“ジーニアス”ことチャールズである。

「利益を求めるイヌ、正義を求めるイヌ、正義に絶望するイヌ‥‥まったく、この街にはいろんなイヌがいるものです。かく言う私も例外ではありませんがね‥‥」
 チャールズは眼下に広がる広大なメガプレックスを眺め渡した。
「様々なイヌがその正義を貫き、結果様々な正義が混在するこの街はまったく以って興味深い。しばらくは、僕も遊ばせていただくとしましょう‥‥」
 天才は眼鏡を直した。そのフレームがきらりと硬質の輝きを放った。

BH鑑識課 “ジーニアス”チャールズ



終章3:: 猟犬の贈り物

 事件解決からしばらく経った頃。新課長のもとで窮屈な捜査を強いられていた機動捜査課の元へ、朝から一団が訪れた。書類の束を抱えた生安課の静元星也巡査部長と、ハウンド内部調査班の面々である。
 星也はまっすぐ課長室に向かい、調査班も後に続いた。多々良史明課長は手に駒を持ったまま、突然入ってきた面々に驚きを示した。いつものように、仕事をするでもなく、詰めチェスに興じていたのである。
「多々良課長。あなたに話があります」
 星也は言った。
「あなたのことを調べさせてもらいました。あの稲垣司政官とずいぶん親しくされているようですね。――プライベートで誰と親しくしようと関係ありませんが」
 しばらく前まで氷の猟犬が座っていた課長席の机の上に、星也は証拠の山をどさりと置いた。様々な資料、そしてSSSの柳葉和人管理官が援助してくれた調査結果であった。
「課長。これだけ短期間のうちに千早冴子課長を降格させ、課長に就任した過程のその裏には、人為的な操作の跡が多数見つかりました。これを元に、多々良史明課長、あなたに罷免を要求します」
「‥‥ほう」  命令に忠実、動かないかに見えた猟犬の一匹が伏兵だったことに微かな驚きを見せつつ、課長は両手を上げて抵抗の意志のないことを示した。
 両脇を内部調査員に取られ、その課長室を出る。署内にいた面々が見守る中、謀略によって氷の猟犬を蹴落とした男はすごすごと連行されていった。星也はその姿を厳しい顔で見守っていた。エレベーターの前まで来て、多々良元課長は短い間だった課内をちらりと振り返る。
「多々良課長」 星影の猟犬は言った。
「この街に必要なのは、犯罪の匂いを嗅ぎ分けられる猟犬です。あなたが嗅ぎ分けたのは‥‥金の匂いだけだ」
 その言葉に何も答えず、多々良元課長は連行されていった。だが短かった舞台から消える最後の瞬間、その口元がにやりと歪んだ。



 それから一週間後。ふだんの活気を取り戻した機動捜査課はいつもの喧騒に満ちていた。定時のベルが鳴り、用のない隊員が挨拶を交わしながら帰ってゆく。
 帰る途中に機捜課を通りかかった静元星也は、ばったりと知り合いの隊員に出くわした。ショートに快活なブラウンの瞳、似合う制服にそして眼鏡といえば、特に一部に絶大な人気を誇るオペレーターの聖美・キーファー巡査である。
「あっ、静元さん!」
「やあ、キーファー君」
 冴子課長復活の礼を言うキーファー巡査に、星也はふと尋ねた。
「ところで‥‥あのチャールズはどう。元気にしてる?」
 眼鏡と味噌ラーメンを何よりも好む鑑識課のあの奇妙な天才とは、その後会っていなかったのである。
「ええ、元気ですよ〜。今日も何か、あそこの研究室で調べてました」
 キーファーが指差す先にある鑑識課の札が掛かった研究室では、果たして白衣のチャールズが何かの研究をしていた。後ろのビーカーの中ではこぽこぽとラーメンが茹でられている。
 天才のみに許された勘で外の様子に気付いたチャールズはドアを開き、遠くで談笑している2人に気付いた。チャールズだけの明晰な頭脳をもってすればその親しさに問題ありと判断される2人を柱の影からそっと観察する。星也も聖美・キーファーもまったく気付かなかった。

「そうそう、それで、この前もこんなもの貰っちゃったんですよぉ〜」
 困ったような笑みを浮かべると、キーファーは戸棚からチャールズからのプレゼントを持ってきた。ハウンド内部の自販機でも売っている、お湯を入れれば2秒で出来上がる即席味噌ラーメンのカップ。だが、丁寧に赤いリボンで巻かれているではないか。
「そうか‥‥。や、やっぱり、眼鏡は凄いんだね‥‥」
 星也はよく分からない感想を漏らすと、ひきつった笑みを浮かべてプレゼントを眺めた。
「それで静元さん、これ、貰ってくれませんか?」 キーファー巡査は首をかしげると言った。
「あたし、実は辛い味噌が駄目なんですよ‥‥」
 視界の隅で激しく衝撃を受け、へなへなと崩れ折れる天才の姿があったが、星也もキーファーも気付かなかった。

「そうなのか。いや‥‥でも、やめておくよ」 星也はしばらく考えた。
「生安課だと、しょうゆの方が人気なんだ。五十嵐警部補も好きだしなぁ」
 いささか見当違いのことを言い、プレゼントを辞する。時計に目をやった星也は、針がずいぶん回っていることに気が付いた。
「ああ、もうこんな時間だ。ぼくは用があるので、じゃ、これで」
「あ、お帰りですか?」 聖美・キーファーの眼鏡が束の間光った。「お疲れ様です〜」

BH生活安全課 “星影の猟犬”静元星也
BH鑑識課 “ジーニアス”チャールズ



 星影の猟犬は何やら急ぎ足で去ってゆき、機動捜査課の人気オペレーターも課内に戻ってゆく。そして、衝撃から立ち直り、白衣の裾を直して立ち上がった人物がいた。
 緑の目を細め、硬質の輝きを放つ眼鏡を直すと、チャールズは不敵な笑みを浮かべてそっと呟いた。
「静元星也‥‥その名前、覚えましたよ‥‥」



終章4:: 猟犬の眠り

 地上のあらゆる喧騒を飲み込む静けさの中にある、千早重工アーコロジー地下1500mに秘せられた特別牢獄。3重に覆われた軌道製強化クリスタルガラスの向こうで、大罪を犯した牙一族の重犯罪者が待っていた。
「久しいね。ずっと君に恋焦がれていたよ。これほど早く真実に辿り着くとはね‥‥」
 奇妙な熱のこもった視線で彼女を眺める千早冬訝に、クレア・M・スターリングは簡単に事件の顛末を語った。
「不思議なのは犯人を処理しなかったことだ。私の時と同じだよ。なぜ、君は情けを掛けたのか、今でも理解に苦しむ」
「‥‥私は憎しみだけではない、強い人間になりたいのです」
 母の形見のラピスラズリの首飾りにそっと手をやると、クレアは答えた。
「君のそんな張り詰めた雰囲気も好きだよ」
 狂気の深淵を湛えた深い瞳でクレアを眺め、ジョン・ドゥは微笑んだ。
「――だが、その雰囲気がどこまで続くのか見物だね‥‥」
 クレアは椅子に腰掛けると資料を開き、消去された被害者たちのページを手繰った。
「それでは本日の証言に移ります。被害者No.74、ヒロカズ・ミツミネ氏の存在ですが‥‥」



 静かな墓地で、アリッサ・紫藤の葬式はしめやかに行われた。父の紫藤警部と親戚、SSSの関係者が集まり、女性捜査官の冥福を祈る。

 黒一色の人々の中に、クレア・M・スターリングの姿もあった。肩で切り揃えた金髪と瑠璃(ラピスラズリ)のネックレスの他は黒一色の衣装。
 花束が墓に添えられていく中で、クレアは手を開き、同僚の形見となった指輪にそっと触れた。
「ごめんなさい、アリッサ。これは私が貰います。だから、私のことを見ていて‥‥」

SSS殺人課 クレア・M・スターリング

 
 
And so, the curtain dropped,
in the city that new wind blows .....

-XYZ-



Waltz of the Hounds
Scenario made and Ruled by: Admiral Nama
Starring: Intently Hata+Hata
Minus Demon Lord NAT
Training Guy
and iwasiman
Pencil Illustrations by: Training Guy a.k.a. Shugyou-san
[RANDOM WALKER]
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こうさくいん「というわけで〜。初のエレガントN◎VA-Dはここに無事終わりでしゅ〜ヽ(´▽`)ノ」
ボス「《制裁》を誰に使うかはPLサイドである程度作戦が立てられていた。リサーチ中に新課長多々良史明が稲垣機関員であることを突き止めた星也は自分の分を最後までとっておいて、柳葉管理官が証拠集めを助けてくれたという演出の元に最後のエンディングで発動。本アクトにおいては無事に多々良史明を退陣に追い込むことができたのだ。キャスト構成によってはさらにその後ろの御堂茜や司政官氏にまで介入できたかもしれんな」
こうさくいん「こうして機動捜査課には無事に冴子課長がふっかちゅ。元の『冴子様がみてる』状態に戻って百合の風が吹くのでしゅよ〜ヽ(´▽`)ノ」
ボス「Σ( ̄□ ̄lll) そんな風は吹かんでええわぁぁぁ。かくしてハウンドの面々にとっては元通りの日々が来ることになった。おおそういえば。チャールズは星也のコネを取るらしいぞ( ´ー`)」
こうさくいん「し、しかしっ。それは一方的にライバルと認識しているだけなのではっ。いい迷惑でしゅよー。ていうか彼は聖美たんとその眼鏡のどっちが好きなんでしゅか〜(((((;゜д゜)))))」
ボス「んんんんー(笑) そしてクレアはミニ恥さらしシーンの後にしっとりと葬式シーンがあって物語は無事終わるのだ」
こうさくいん「中の人への偵察によると。クレアたんはほりのコズムな儚いイヌを意識したはたコズムらしいでしゅよ〜。これ即ち最強?ヽ(@▽@)ノ」
ボス「(コソーリ)しかしだな。ハイライトシーンを小説風に描いたレポでは調整が効くのだが。アクト全体を偵察すると、千早冬訝との一人二役恥さらしシーンがあるせいで明らかにクレアの出番が他より多くリソース総量を食い過ぎなのだ(笑) 他にも幾つか要因があって今回キャストの平等な活躍という点では多少反省点の残る話となった」
こうさくいん「なんとっ。今日のはたこずむは悪いPLの見本でしゅかっヽ(@▽@)ノ」
ボス「さて変革の風の吹く新たな時代、リアルスペースでは様々な発見もなされ、既に様々なアクトを遊んでいる方もおられよう。様々な物語が生まれることを願いつつ終わろうではないか」
こうさくいん「次も何かがレポになるのでしゅよー。きっとアラシアクトの話でしゅ。それではばいばいきん!(≧▽≦)ノ」




〜おまけ〜

さて今回は鉛筆のイラストを修行さんさんに書いていただきました。
 

メガネマンのチャールズ鑑識課巡査です。彼だけはプロファイルシートにあったものを取り込んだので他と違っています。
『踊る大捜査線』に当てはめるとユースケ・サンタマリアが演じた真下正義あたりの模様?

ちなみにぽっくんは自分がメガネなので眼鏡は別になんとも(以下略)

BH鑑識課 “ジーニアス”チャールズ
SSS管理官 柳葉和人

柳場和人管理官。『踊る大捜査線』の室井慎次警視正のイメージで書いたそうですがまた違う人になりました。確かに作中での立ち位置は室井さんのような感じですね。
トーキョーN◎VAのキャラクターはとかく若い重役だの美形だのと華やかになりがちなので、こういうタイプの人物は貴重ですね。

クレア・M・スターリング捜査官です。
まあとにかくはたコズムということで説明がつきます。(つきません)

おっとそういえば。千早冬訝のイラストを頼むのを忘れてました。まあ、クレアがいればいいや(おい)

SSS殺人課 クレア・M・スターリング
BH生活安全課 “星影の猟犬”静元星也

修行する人版の星也巡査部長です。
作者コメントによると
「ジャニーズ系を意識して、某ブロンドの人も安心です」
と書いてあります。 Σ(゚△゚;)

ジャニーズ系ヽ(`Д´)ノイクナイ!



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