the Centaur Concerto - 人馬協奏曲

〜 人馬協奏曲 〜

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-春への道-


 さてさて古き因習が破られ新たなる風の吹くDetonationの時代。エレガントN◎VA-Dレポートまたまた登場です。


ボス「さて『猟犬円舞曲』に続いてまたまた長編のエレガントN◎VA-Dレポート登場なのだ。 ( ´ー`)」
こうさくいん「異色の社会派だった前作とはまた違って! 華やいだカンジになったでしゅね〜ヽ(´▽`)ノ」
ボス「 さて今回も特別ゲストを交えてお送りするぞよ」



And so, they appeared in the new wind blowing city .....

Handle: “ダブルバインド”アンジェリカ・李 【Profile
Style: トーキー◎●, ヒルコ, ニューロ Age: 27 Gender:
 キャンベラAXYZ中華街生まれの華人の女性。カメラを片手にアポなし取材で世界をまたにかける女性トーキー。企業最深部や国家の秘密に真実の光を当てることを使命とし、時には危険な潜入も行う。
 実は数年前、巨大企業プラントで発生し軍の滅菌作戦で闇に葬られた大規模バイオハザード事件を奇跡的に生き延びた生存者の一人。未知の遺伝子と自らの遺伝子が融合し、変異を起こしたことで死を免れたのだ。自身の体の異変とトーキーの使命、ふたつの事象に二重拘束(ダブルバインド)されながら、彼女は取材を続ける。ウォーカー市場に新型機で乗り込んできたカペラ・カンパニー専務、サヴェーリー・アンドレーヴィッチ・ヴォルコフにインタビューするためにウォーカーショーに赴くが‥‥?
Player: (はた)×弐
▼トーキー導入ははたどんどんの新キャストです。<※マトリクス複写>で人と変わらないヒルコの女性、何やら懐かしの『にしマロ』にも出てきたカブトのメーティス・エレインのにほひがしますが。生体装備も各種装備、ベイビークライをタップとしてデジタルアクションも行います。『ダブルクロス』ぽいキャラを目指したそうです。ひとまず言えることは‥‥何はともあれ、はたコズム!(゚∀゚)

Handle: ティナ・レオンハルト
Style: エグゼク◎,レッガー,カブトワリ● Age: 20 Gender:
 カーライル・シンジケートの息の掛かった企業カーライル・マネーコンサルタント取締役を務める娘。家は没落する前はゲルマン貴族の家系であったが北米に移住、家を離れてからN◎VAにやってきた。元より金融業に才覚があり、返さない客には実力で返却させることも。親の遺産を使い高利貸しや投資融資で稼いでいる。コンサルタントというと聞こえはよいが、主な社員はジークという名の不幸なお付きの青年のみである。
 金髪縦ロール、高圧的で男嫌いのお嬢様であり、常に手袋をはめている。強襲ライフルを始めとする各種銃器や改造品の扱いに長じており、シンジケートの若手でも一目置かれている。円卓騎士団の一騎、キース・シュナイダーからシンジケート増強の話の種を持ちかけられるのだが‥‥?
Player: 九龍
▼本日の特別ゲスト、香港(ホンコン)からはるばるお越しになった九龍(クーロン)さんです。インタァナショナルでなんかR.O.D.みたいですね。(超嘘)
 さァ御馴染みナレ龍様ここに見参! レッガー導入にはホーリィ†グレイルに出てきたティナお嬢様が復活なのです。

Handle: “マインドレンデル”アーベル
Style: カブト=カブト◎●, カタナ Age: 21 Gender:
 北米連合出身、長身に銀髪の若者。両親に大切に育てられた優しい少年だったが、7年前に父が全米を震撼させた連続殺人犯だったことが判明。自分もいつか殺人鬼として目覚めるのではと怯え、人が傷付くことに病的なまでの嫌悪を示す。その後N◎VAに渡りブロッカーに師事。戦闘時に意識が冴え渡り眼前の敵の倒し方が無意識のうちに分かる自覚症状を別の方向に活かし恐怖を克服するべく、2年前からナイト・ワーデンのカブトとして活動中。
 磁力シールドを展開し顧客を護る姿は人が傷付くのを何より恐れ自分のことを考えないことから、“自殺志願(マインドレンデル)”とも仇名されている。内面の暗黒を人に知られるのを恐れるため、当り障り無く接することが多い。
 実は殺人鬼であった父はティナ=レオンハルトの遠縁であった。レオンハルト家には代々“殺しの系譜”が形を変えて受け継がれていたのだ。そんなN◎VAでの日々の中、Web上では“ガイ”と名乗る人物と仲の良い友人になるが‥‥?
Player: なぎっちょ 【天使的銀色
▼さぁ今度こそ本当の本日のゲスト。ナレ龍様繋がりのなぎー嬢の登場です!(ぱんぱかぱーん) 割とよく会ったり目撃したりしていますがこうしてエレガントで遊ぶのは初めてですね。どんなキャラかと思いきやアーベルはなかなか重い設定でした。Dになって弱体化も激しいカブトの特技を一通り揃えつつ、カタナの特技は<※見切り>だけという構成です。

Handle: “銀の百合の”リリー・クローデット 【Profile
Style: アヤカシ◎●, アラシ, バサラ Age: 17? Gender:
 コロッセオで銀灰色の騎士ジークフリートを駆る少女。紫水晶の瞳に透き通るような銀の髪の美しい娘で、およそウォーカー乗りには見えない。ヌーヴのネオフランス行政圏、ヌーヴ・ルテチアのドロイド制作のホープ、クローデット工房の創設者の孫娘と戸籍上はなっているが、実は愛情を持って接せられたドロイドに心が宿った人形の一族である。
 ヨコハマLU$Tコロッセオ閉鎖後は諸国を旅していたらしいがN◎VAに帰還。改造を重ねたジークフリート・アメリオレは完全な翼を手に入れ、飛行能力を備えるようになった。2人はカペラ・カンパニーの新型人馬型ウォーカー、リュミエールと見本市会場で戦うことになるのだが‥‥?
▼ふっふっふ。アラシ1枚を<※元力:器物>使いのバサラにチェンジ、ジークフリートは飛行可能なヴァローナ相当品になってPC1のアラシ枠にリリーちゃんが復活なのです。


Ruler: なま
▼前作『猟犬円舞曲』に引き続きRLはなまさんなのです。はてなま、くろなま、など9人いるなまのうちの一人です。(嘘) 厳寒期のロシアに吹く風の噂(嘘)によれば、横浜国大サークルらいとぽいんたぁは“十傑衆”に対抗して“九天王”なる英傑を揃えている‥‥その一人はなま元帥だ! とまことしやかに囁かれていたのでアクト管理シートとレコードシートに記念に「元帥」と付記したところ
「いわしさんが元帥と呼ぶ限りッ! リリーのことはリリーたんと呼ぶッ!(ゴゴゴゴゴ)」
 とJoJoっぽい返答が返ってきました。イ、イ、イクナイ!ヽ(`Д´)ノ




the Centaur Concerto - 人馬協奏曲

〜 人馬協奏曲 〜



序章1:: 純白の人馬(ケンタウロス)


 二機の鋼鉄の騎士の駆動音が響き、大地が揺れ、弾幕の煙が戦場を染める。
 その一機のコクピットではスクリーンが異常を知らせ、極薄型の液晶式計器が次々と沈黙していった。一風変わったコクピットの中で消えてゆく光の一つ一つが、彼女の大切な友人が命を失い、この戦いに敗れたことを示していた。
「どうしたんだ、ジーク? ジーク? 返事をしてくれ!」
 リリー・クローデットは計器には目もくれずに呼び掛けた。だが返事はない。動力部も停止し、コクピットに集約した制御機関も沈黙する。
 その時ブザーがなり響き、観客たちの歓声とどよめきが周囲から聞こえてきた。そしてようやく、リリーはここがどこなのかを思い出すのだった。
 トーキョーN◎VA西部木更タタラ街近く、N◎VA国際見本市会場。軍事関連商品新作発表会、通称“トーキョー・ウォーカーショー”に用意された特設コロッセオ。
 新鋭カペラ・カンパニーが謳い文句つきで発表した人馬(ケンタウロス)型の最新鋭機“リュミエール”対、ヌーヴ・ルテチアのクローデット工房(アテーリエ・デ・クローデット)から特別参戦した“ジークフリート・アメリオレ”の対決は、最初のただ一撃で“リュミエール”の勝利という、短いながら劇的なものであった。

 仕方なくリリーがハッチから外に出ると、スピーカーから男性の声と拍手の音が響いた。
『ハラショー! 素晴らしい、素晴らしいよブルーメール。ご苦労だった。クローデット君もスパシーバ。その機体‥‥ジークフリートには残念だがね』
 声の主はガラス張りの主催者席から二機のウォーカーの決戦を見守っていたロシア人のエグゼクティヴ、サヴェーリー・アンドレーヴィッチ・ヴォルコフである。
 その声には答えず、リリーはぴょんと地面に降り立つと今にも襲いかかりそうな形相でケンタウロス型の敵機を睨みつけた。
「出てこい、“ブルーメール”っ!」
 半身は馬、半身は人、曲線を多用した純白の機体はいにしえの神話に登場してもおかしくなさそうな優美な姿だった。胸部から頭部にかけて存在するはずのコクピットからは何の反応もない。だが複合センサーの集約した頭部から、リリーは冷たい視線を感じた。
“青き海”(ブルーメール)! このわたしの前には、姿を見せぬというのか?」
 謎のパイロットの名を呼び、腰のレイピアを今にも抜き放ちそうな勢いでリリーがいきり立っていると、ガラス張りの観覧席からサヴェーリーの宥める声がした。
『まあまあ、クローデット君。2人ともご苦労だった。撤収して、修理に当たってくれたまえ。ドックは我が社のものを使ってもらっても構わないよ』
 その声に“光”(リュミエール)の名を持つ機体は踵を返し、ゆっくりと去っていった。その姿は機械仕掛けの馬に騎乗した戦士のようであった。
「そなたはよくとも、このわたしは納得しないぞ! リュミエール、この借りは絶対に返すぞっ!」
 銀髪の少女は拳を握り締めてなおも叫び、その横では、ただ一撃で倒されてしまった竜殺しの名を持つ銀灰色の騎士(シェヴァーリエ)が、敗北を受け入れるかのように沈黙を保っているのだった。

Lumiere



序章2:: ダブルバインド


 “リュミエール”対“ジークフリート”(アメリオレ)の一騎打ちは大スクリーンでも流され、さらに肉眼で見える席を取れたトーキーたちは盛んにシャッターを切っていた。
「おおー! 一撃だ‥‥!」
 トーキーたちの間からも一斉にどよめきがあがる。
「でも、あのリリーが一撃で倒される訳がないわ‥‥」
 記者たちの中で、かつて取材したこともある不思議な少女が一瞬の戦闘で敗れたことを訝しむ華人の女性がいた。
 アジア系の顔立ちに黒髪、緑の瞳、コート姿の女性の中では背の高いトーキー、アンジェリカ・李。夏とホンコンHEAVENを除けば世界の都市には必ずあるという中華街(チャイナタウン)の生まれ、星々にもっとも近い街の中華街を拠点に、ニューロエイジ世界を股に掛けて活動するトーキーである。

『ハラショー! 素晴らしい、素晴らしいよブルーメール。ご苦労だった。クローデット君もスパシーバ。その機体‥‥“ジークフリート”には残念だがね』
 カペラ・カンパニーのサヴェーリー・アンドレーヴィッチ・ヴォルコフ専務が両手を広げて健闘を称え、やがてロシア人のエグゼクティヴは記者たちの前に姿を現した。
 フラッシュの洪水の後でヴォルコフ専務は改めて向き直り、トーキーたちに話し始める。
「いかがでしたかな、我がカペラ・カンパニーの新作、“リュミエール”は。斬新なデザインながら、現段階で既に他の追随を許さぬ出来に仕上がっていると自負しております」
 スクリーンに3次元映像で映し出された一際目立つ人馬型の機体と、各種データが流れていった。
「‥‥当然ながら、いまだ調整せねばならぬ部分は多々あるわけですが、しかし、現在より18ヶ月以内の発売を目指し、我々カペラ・カンパニーは総力を上げて取り組んでいきます。‥‥さて、質問は?」
 いち早くアンジェリアの腕がさっと伸び、ヴォルコフ専務と目が合った。
「マリオネットから参りましたアンジェリカ・李です」
 ハンディカメラとマイクを取り出しながら続ける。
「18ヶ月もあったら、そのスペックを他社などに盗まれる恐れはないのでしょうか?」
 ヴォルコフ専務は落ち着いて答えた。
「確かに、潜入工作や妨害その他、考えられることだ。しかし、私はスタッフを信用している」
 カマを掛ければもう少し迫れると踏んだアンジェリカはさらに問いかけた。
「専務ご自身も開発に携わったそうですが、どのあたりに?」
「基本設計です。基本設計及び基本構想の一部は、私も参加している」
「では、あのような機体の構想はどこから‥‥」
 アンジェリカがそこまで言った所で、周りの記者たちが我先に様々な質問を投げ付け始め、“ダブルバインド”はそれ以上の肉薄を断念せざるを得なかった。


 記者会見は無事終わり、ヴォルコフ専務は帰っていった。アンジェリカたち記者も、機材をしまうと帰り支度を始める。
「それにしてもすごい自信ですね、こんなに早く発表するなんて」
 回りの記者にアンジェリカが言うと、彼らも頷き返した。
「まあ、2年ぐらい先の製品を発表するのは、軍用品ならありえることですけどねー」

Double Bind

こうさくいん「ほわわーんとウォーカー対決から始まりなのでしゅよー。でもいきなりリリーちゃんのジークフリートがたった一撃で負けてるでしゅ〜(((((つД`)」
ボス「Detonationの安定して使える元力のひとつである<※元力:器物>使いとして帰ってきたリリーと愛機ジークフリートだがさてこの後はどうなるだろう。
 このカペラ・カンパニーなる新進企業だが、専務のヴォルコフ氏はロシア系の人物だがこのケンタウロス型最新鋭ウォーカー“リュミエール”にはフランス語のネーミングが使われている。学んだりしたことのある方なら知っている方もおられよう、eの上にダッシュがついた lumiere は、“光”という意味だ。なにゆえに純白の新型ウォーカーが光を表すのかは、運命の天輪が巡りし後にいずれ分かるであろう」
こうさくいん「そしてリリーちゃんのシナリオコネの“ブルーメール”は正体不明の敵機のパイロットなのでしゅよー。ライバル決定でしゅ。Bleumer は 英語にすれば blue sea青い海を表す言葉がハンドルになっていたのでしゅ。斧槍を振り回すブルーメール家の御令嬢といえば! 懐かしのサ●ラ大戦3の‥‥;y=ー( ゚д゚)・∵. ターン」
ボス「∴( ’Д`);y=ー み、み、み、みなまで言うな(ゲフンゲフン) さてこのブルーメールなる人物も誰なのかいずれ分かるはずだ」
こうさくいん「(ふっかちゅ) フランス系の人だとリリーちゃんと一緒でしゅねー。そしてトーキー導入は世界を又に掛けて活動する女性トーキーのアンジェリカ・李。何はともあれしっとりとはたコズムなのでしゅよ!(☆∀☆) カブト=カブト, ヒルコだったはたマロのメーティス・エレインの仲間でしゅね!」
ボス「ヒルコであることは<※マトリクス複写>で完全に隠し、<※融合>で生体防具や生体トロンを“ベイビークライ”を一体化している。戦闘系ニューロではないが<※フリップ・フロップ>も持って幅広い能力を持っておるぞよ」
こうさくいん「(偵察完了)オフィシャルコネもインタァナショナルでしゅよー。ケント・ブルース大統領や北米マリオネットの網島摩美がいるのでしゅ〜」
ボス「国際色のあるところを選んでいるな。ところで網島摩美と言えば、解説によると北米連合ではマフィアとCIAが癒着しているそうだが。CIAはMIDに入れ替わるのが正しいのではないだろうか(笑)」
こうさくいん「そんなカンジでPC3とPC4に続くのでしゅ!」



序章3:: カーライルの懲りない騎士団


 夢の都ラス・ヴェガスを拠点とし、殺人企業マーダー・インクを兵隊として新星都市侵攻の準備を着々と整えているカーライル・シンジケート。そうした危険な尖兵たち以外にも、様々な目的でこの街に送り込まれている刺客はいた。
 ティナ=レオンハルトの目の前で、ソファーにくつろいで寝っ転がると大昔の骨董品の紙の漫画を読み耽っている円卓騎士も、その一騎であった。
「HaHaHa、六本松は、一式も二式もグッドデスネー」
 口元ににやけた笑みを浮かべた金髪の優男、“嘲う死神”ことキース・シュナイダーである。積み上げてある大昔のジャパンの漫画には『エクセル・サーガ』に『Hellsing』と書いてあったが、ティナは少しも興味を向けなかった。
「Oh、ミス・リーオンハルト。Veryご苦労様デース」
 嘲う死神は来客の姿に本を閉じた。ティナ=レオンハルトは傲然とソファーに腰掛け、腕を乗せてくつろぐと両脚を組んだ。後ろには、常に連れているお付きの青年ジークが控えている。

 弱冠20歳のカーライル・マネーコンサルタント取締役。縦に巻かれた豪奢な金髪に冷たい青い瞳、没落したゲルマン貴族の御令嬢出身の女エグゼクは今日も手袋を嵌めていた。ティナは男嫌いでも知られ、このような軽薄な優男は勿論のこと、誰にも素手で触れたことがないのだ。今までに彼女に触れたことのある唯一の例外は忠実にして有能、不幸のほどは推して知るべしのお付きの青年ジークのみであった。
「で、何の用だ」
「わざわざ来てもらったのは他でもアリマセン。ユーにスペサルに依頼したいことがありましてネ?」
 キースは何かのチケットを取り出した。
「我々の目的はユーも知っての通りですが、バット、ウォーゲームを始めるには、スコゥシ、パウワァーが足りまセーン。パウワァが必要なのデース。そういうコトですから、ユーにはパウワァになるようなモノをゲットしてきてほしいワケデース。パウワァ。ドゥ・ユー・アンダースタンド?」
 かつては成り行きから “円卓の騎士団” (ナイツ・オブ・ラウンド)第12位に任ぜられて騒動に巻き込まれたこともある女騎士は、何の感慨もなくその身振りを眺めると、お付きの青年に顔を寄せた。
「‥‥ジーク、通訳を」
「オー、ユーはイングリッシュが十分にできるのでしたネー」
 お付きのジークは困ったような愛想笑いを浮かべ、嘲う死神は大げさに驚きを示す。
「フン。貴様のニューロタングは訛りがきつすぎる」
「ノンノン。それが祖国へのアイですヨー」
 チケットはトーキョーN◎VA国際見本市で行われる軍事関連商品新作発表会、通称“トーキョー・ウォーカーショー”のものだった。カーライルの進撃に相応しい武器があれば見繕って来いということである。
 続いてキースは『エクセル・サーガ』という漫画のしおりに使っていたプラチナム・グレードの支払い保証済みキャッシュを投げて寄こした。ティナは相変わらず見向きもせず、お付きのジークが丁寧に拾い上げる。
「このショーには、利益の厚いモノを、期待してイマすネー」
 円卓騎士はにやけた笑みを浮かべた。もしかするとそれは俗に鮫笑いと呼ばれるものだったのかもしれないが、この男がやると何か別の生き物の笑いにしか見えなかった。だいたい、そもそも鮫は笑わない。

  ティナ・レオンハルト - 第12位の円卓騎士

 「大人しくそこで報告を待っておるのだな」
 ティナは傲然と言い放つと、席を立った。お付きの青年を従え、キースの元を去ってゆく。二人の背後には死神の笑い声が聞こえてきた。だがそれはウォーカーショウでの一騒動を期待したものか、それとも再度読み始めたマンガがおかしいのか、どちらなのか分からなかった。

Carlyre Money Consultant

ボス「というわけでPC3枠も登場である。ティナ=レオンハルトは『ホーリィ†グレイル』にて妄想円卓騎士団第12位として聖杯探索の旅をしていたりしたがDの時代にここに復活なのだ。おおそういえば彼女の数少ない良心を代弁するお付きの青年ジークも復活だな。おまけにホリグレでもジャパニメーション好きの疑いがあったゲストの某嘲う死神も復活しているぞ」
こうさくいん「ううーOURs系が揃ってるのになぜ朝霧がないのでしゅかー。月代あやめおねたまの中の人もさんままん様も悲しむでしゅよー(>ω<)」
ボス「Σ( ̄□ ̄lll) ホリグレと同じネタをやるなぁぁ。さてティナはスタイルも変わらず特技もだいたい同じ構成になったな。以前は超大型“サンダーボルト”相当のはっちゃけ銃を持っていたがD版では<※片手射撃>を取らなかったのでそこが変わっている」
こうさくいん「おおー約束の黒歴史でしゅねー(゚∀゚)」
ボス「Σ( ̄◇ ̄;) 都合の悪いことをなんでも黒歴史にするなぁぁ。<※試作品>2Lvなので、本作ではダメージ+2や受け+2や防御力+2の様々なアイテムをお付きのジークに命じて取り出しておるぞよ」



序章4:: 初めての素顔


 トーキョー・ウィーカーショー開幕より遡ること数日、トーキョーN◎VA東部住宅街、リニアステーション新星帝都大学正門前駅。
 地下へと続くリニア駅には学生や職員たちが行き交い、周囲は若者の活気に溢れたキャンパス街となっていた。正門近くにはカムイST☆Rから寄贈された本物の楡の巨木が土壌との調整の末に植えられており、木の下は待ち合わせスポットの定番となっていた。男女のカップルや仲間同士が次々と相手を見つけては、合流して去ってゆく。

 その楡の樹の近くに一人の若者がいた。アーベル、北米からの留学生だといえば学生としても通じそうな21歳。最近散髪していないショートカットの銀髪は少し伸び、青い瞳に前髪が掛かっている。背は高く、ナイト・ワーデン社でボディガード業をこなすほど身体能力は優れていたが、それほど見た目は屈強というわけでもなかった。
 むしろアーベルの能力の源は忌むべき血統から来る勘、殺人鬼だった父のせいで戦闘時に異常に冴え渡る意識だった。心の底に抱えた重大な秘密を隠すべく、“自殺志願の”(マインドレンデル)アーベルは他人に対してはいつも当たり障りない大人しそうな若者として接しているのだった。
 今日のアーベルは待ちぼうけを食らっていた。既に経過時間はニューロタングの俗語の10分でなく本物の10分、600秒以上も過ぎている。待ち合わせ相手の特徴は黒の革ジャケットに、災厄前のハーレーをなぞった Honkey talk のアメリカン・バイク。だが、正門前には一台もやってこない。
「‥‥深酒には気をつけないとなー」
 心の秘密を抑えるべく時々手を出してしまう酒を昨夜もやってしまったことを後悔しつつ、アーベルは頭を振って二日酔いを追い払った。
 アーベルのようなボディガードでも学生でも誰でも、Webぐらいアクセスするものだが、最近アーベルはオンライン上に友人ができていた。ハンドルであるWebネームは“ガイ”。ストリームの中で偶然知り合った友人だったが話が合い、いつしか電脳空間上では常に会うようになっていた。ガイはときおり変なことは言うものの良い友人で、彼もアーベルに会う時はいつも楽しそうにしていた。そしてどういう話の流れでそうなったのか、彼とアーベルは顔も名前も知らない同士、初めてオフラインで会う約束を取りつけたのである。

 やがて高出力エンジンの重低音に似せた水素タービンの音が響き、黒い Honkey talk が正門前に止まった。目印と同じ黒いバイク、着ているのも黒のジャケット。だがその主は大きなバイクに似合わぬ10代半ばの少女で、どう見てもアーベルが想像していた“ガイ”候補からは大幅に外れる。
「(‥‥‥違ったら変態だしな‥‥)」
 アーベルは声を掛けずに視線をそらした。だが、きょろきょろと辺りを見回していた少女はアーベルの方に近付いて来る。
 帝都大生には見えない、付属高校ぐらいの年の娘。髪はアーベルと同じ銀髪でショート目、伸ばした耳の周りが肩まで落ちている。革ジャケットの中の体は割合と華奢で、胸には天使を象ったペンダントが光っていた。そのまま、アーベルの前でおずおずと立ち止まる。アーベルの心拍数が急激に上昇した。
「ぇと‥‥あの‥‥アーベルさん‥‥ですか?」
 アーベルの二日酔いが一気に吹き飛んだ。
「ひょっとしてと思ったけど‥‥やっぱりそうでしたか。えーと‥‥こんにちは」
 まさか相手が女性とは思わずに思い切り焦るアーベルの前で、娘は頭を下げた。
「ぇと、すみません、道に迷ってしまって!」

 2人は連れ立って新帝大前を歩き出した。はたから見たら互いにぎこちない初デートに見えそうな雰囲気である。
「私‥‥“ガイ”、です。本名もありますけど‥‥なんか、いまさら、ですよね」
 微妙な雰囲気のまま2人は歩いていた。
「(話が進まない人だな‥‥どうしたものかなあ)」
 アーベルが内心思っていると、
「あの、私、行きたいところがあるんですけど‥‥」
 ガイはおずおずと電子チップ付きの紙のチケットを出した。美しい財宝の絵がプリントされたそのチケットは、『ロマノフ王朝の秘宝展』のものであった。
「ぇと‥‥駄目ですか?」
「いや、それで構いませんよ」


 微妙な雰囲気が少しだけ解けつつ、2人はリニアに乗って会場に向かった。
「ひょっとして、僕の性別なんだと思ってました?」
「アーベルさんは、男だと‥‥」
 銀髪の娘はようやく質問の真意に気付いた。「‥‥ぇと、もしかして私のこと、誤解してました?」
「いや、その‥‥リアルだと、もう少し気にした方がいいですよ」

Suicide Solution

こうさくいん「さてPC4のアーベルぽんは推奨スタイルもなしの自由導入。シナリオ用のコネは友人と見せかけて‥‥実はいわゆるひとつのヒロイン導入だったのでしゅ!o(≧▽≦)9゛」
ボス「うむネット上の姿しか知らぬ、本名もその姿も分からぬ相手と初のリアルで待ち合わせ。どんな人なのだろうと心の中で様々に思い描きながら待っていれば‥‥(*´▽`).。o(ぽわぽわ〜ん)」
こうさくいん「いやんもう嬉し恥ずかしでドキが胸キュンなのでしゅよ〜。そしてなんと! てっきり男だと思っていた“ガイ”は女の子! 男一匹アーベルどうするのでしゅか〜初デェトでしゅよ〜(*/∇\*)」
ボス「うむリアルスペースのネット者の皆々様がやれ初のオフ会だのドリー夢チームで生プレイだのでドキドキなカンジと通ずるかもしれんナ!(´∀`;)」
こうさくいん「オンラインアクトで勇姿を見たりなり茶で心を通じ合わせたあのキャラの中の人は一体‥‥いやんもうドキドキでしゅ〜(*/∇\*)」
ボス「というわけで、心の奥に闇を抱えたアーベルがいよいよ運命の舞台に上がるのだ」
こうさくいん「『日、堕つる国の旅人』ほど対比が目立ってないけどー。よく見ると唯一の男性キャストなのでしゅー( ̄ー ̄)」
ボス「う、うむ‥‥気付けばそんな時もあるな‥‥」
こうさくいん「しかも! キャストの中の人とみんな性別がきれいに逆でしゅよ!(☆w☆)」
ボス「Σ( ̄口 ̄;) そんなことまで報告せんでええわぁぁ。ジツはアーベルの中の人のキャラでも他に何人か候補がいてここは剣道娘をという案もあったのだが。ナレ龍様あたりが気を利かせてそれは回避できたようだ。さすがにそうなると書く人が死んでしまうからな(ゴニョゴニョゴニョ)」
こうさくいん「嬉し恥ずかしの二人は『ロマノフ王朝の秘宝展』へれっつらGOでしゅ!(>ω< )」



第1章:: 描かれしは春

 ビルを借り切って造られた『ロマノフ王朝の秘宝展』会場は、その名に違わぬ数々の秘宝で賑わっていた。厳重な警備の中、この機会でなければ滅多に見ることができないような貴品珍品、売り払えば一国を買い取ることもできそうな高価な品が並んでいる。
 エカテリーナII世がこよなく愛したオルロフ・ダイヤモンド、ニコライII世が母と妻に贈るために計56個が造られたという宝石をちりばめたインペリアル・イースターエッグ。人類の歴史では21世紀に44個目までが発見され、そして、審判の日に世界が転覆したニューロエイジでは混乱の中で幾つもが紛失し、確認できているのは31個までとなっていた。
 他にも王冠王錫、数々の隠し財産の噂、ニューロエイジの現在までもまだ発見されていない財宝の想像図を描いたホログラフィ。

 その中で、ガイの名を持つ娘は、古風な枠に収められた一枚の絵画に見惚れていた。記された題名は、ただ、『春』。
長い冬が終わり春を迎えつつある花畑に、蝶が舞う風景画であった。暖かさが伝わってくる絵であり、災厄前の高名な画家が描いたもののようだが、さして大傑作というわけではない。秘宝展にならぶ眩いばかりの財宝に比べれば、霞んで見えるものだった。
「――いいですね。なんだか、幸せな気分になれます。あ、ごめんなさい」
 後ろで待っていたアーベルに、娘は謝った。
「いやいや、見たいものをゆっくり見て回って、それでいいじゃないですか」
「ぇと、アーベルさんは、何がお好きですか?」
 振り返って問いかけるガイに、
「いや‥‥どれも、すごいですね」
 さして芸術や昔の絵画に詳しい訳でもないアーベルは、当たり障りのない感想をもらした。
「ああいう絵を見ると、逆にほっとしますね。あ、でも、この街はずっと春だから‥‥そうでもないのかな」
 赤道直下のN◎VA以外の地で暮らす人間のものではない台詞に、アーベルはふと気付いた。話していてもどうも、この娘はこの街に来て日が浅いようであった。電脳には詳しく、バイクも電脳制御で操縦していたようだが体はそれほど頑丈のようではなく、色も白い。話していても不思議な反応をするところがある。
「N◎VAへは、旅行か何かですか?」
「私はこの街の人じゃないから‥‥」 銀髪の娘は目を伏せた。
「今日もたまたま父の仕事で‥‥って、別にいいですよね、そんなこと」

 ぎこちなくも新鮮なひとときを二人が過ごしているうち、何時の間にか夕方になってしまった。博物館や美術館の類いは一式見て回ると時間も掛かる。2人は出会った帝都大前に戻り、夕日の中で別れを告げようとしていた。
「アーベルさん。今日は、どうもありがとうございました」
「いえいえ、大したお構いもできませんで‥‥今朝は、間違えてすいません」
 銀髪の娘は、伏目がちにアーベルの顔を見上げた。長身のアーベルと対面すると身長の差がだいぶある。
「‥‥ぇと‥‥また‥‥、会ってもらえますか?」
「え、ええ、もちろん」
 どきりとしながらアーベルが答えると、ガイはにっこり笑った。黒の Honkey talk に向かって駆け出しながら、手を振る。
「じゃあアーベルさん、また――」
 手を振りながら、アーベルはその言葉の意味について考え込んだ。
「(また‥‥また?!)」
 Webネーム“ガイ”として、電子の仮面を被ったオンラインの中でいつものように話してくれということだろうか。それともオフラインで仮面の下の素顔を見せ合い、ぎこちない一時を過ごしてくれということだろうか。だがアーベルが手を振っているうちに、娘を乗せた黒のバイクは夕日の中に消えていってしまった。

Suicide Solution

 その日の夜。アーベルが自宅のアパートに帰ると、見慣れぬメールが着信していた。差出人が“ガイ”の見慣れたアドレスであることを確かめ、不審な添付ファイルがないことを確かめ、それから開く。
 中にはただ一言、テキストでこう記されていた。

『助けてください』



第2章:: 二人のジーク


 記者会見も終わったアンジェリカ・李はカペラ・カンパニーのドックを離れ、ただ一撃で敗北した“ジークフリート・アメリオレ”が駐機してある倉庫へ向かっていた。曲線を多用した昆虫のような騎士鎧のような装甲を備えた人型機体は、ある意味勝者の“リュミエール”にも似た優美さを持ち合わせていた。背面部のマントは大きく開き、改造を重ねたジークフリート・(アメリオレ)は完全な飛行能力を備えていることを示している。
 傷付いた銀灰色の騎士(シェヴァーリエ)の元に、案の定その主がいた。腰まで届く長く真っ直ぐな銀髪、紫水晶の瞳。パイロットスーツを着ていてもおよそウォーカー乗り(パンツァーガール)には見えないフランス人形のような不思議少女とは、アンジェリカは前にも取材をした時に友人になっていた。
 リリー・クローデットはなにやらご機嫌斜めなようでうろうろと辺りを歩き回っている。近付いたアンジェリカは何をしているのか分かった。フランス語で悪態をついていたのだ。

 「やあ、アンジェリカじゃないか。取材に来ていたのだな」
 女性の中では背の高いアンジェリカを見上げるように、リリーは銀髪を揺らして振り返った。
「クローデット。ちょっと、取材させてもらってもいいかしら」
「それより聞いてくれ! わたしも話したいことがあるんだ」
 華人の女性トーキーが頼むより先に、リリーは自分から話し始めた。
「聞いてくれ。わたしのジークがあんなことに‥‥」
 悔しくて仕方ない様子で、戦いの顛末をいま一度語ろうとするリリー。アンジェリカはひとしきり聞いてあげると、いきり立つ少女をなだめる。

リリー・クローデット

「でも、ほら、女性には調子の悪い時もあるから‥‥」
「調子が悪い? 何のことだ?」
 アンジェリカが遠回しに言ったことを理解できずに、リリーはきょとんとして彼女を見上げた。変わらぬ不思議少女ぶりにアンジェリカは話題を変えた。
「でも、敗北したのは確かだし、その理由を探さないと、次もまた負けてしまうわ」
 正論を突かれたリリーはぎくっとしてたじろぎ、勢いを失う。
「う、う、‥‥で、でも、次はこうは行かないぞ。わたしが負けたのは確かだし、それは分かってる。でも、ジークがあんな負け方をするはずがないんだ!」

Siegfired Ameliore
  ティナ・レオンハルト - 第12位の円卓騎士

 そんな二人が佇むクローデット工房の倉庫へ、豪奢な金髪縦ロールをなびかせながらティナ=レオンハルトもやってきた。お付きの青年ジークも控えている。フランス語の悪態が聞こえたのである。
「ふむ、これが負けたほうのウォーカーか」
 ティナはウォーカーショーのカタログを眺めながら、紫の十字に銀の百合のエンブレムが刻まれたウォーカーを見上げた。
「ええと‥‥名はなんでしたっけ?」
 お付きの青年ジークが尋ねると、女主人は悠然とカタログを見せた。

「ジークフリート」
 自分と同じ竜殺しの英雄の名を持つウォーカーがあっさり負けたことを知り、忠実にして不幸な青年ジークはショックを隠し切れない様子で銀灰色の騎士(リッター)を見上げた。
「‥‥へー、でも、けっこうスゴイっスねー」
 せっかくなので青年ジークは脚の装甲板に触れ、その感触を確かめた。


 ティナ=レオンハルトはまだ機嫌の悪いリリーのそばへやってきた。女性の中では長身の部類に入るアンジェリカと同じぐらいの背丈である。だが、態度の方はティナが何倍も大きい。
「何用だっ」
「ふむ、負けた方のウォーカーも見ようと思ってな」
「だいたい人に話をする時は、名乗るのが礼儀であろう」
 自分のことはさておきリリーが言うと、カーライル・マネーコンサルタントの女取締役は自らの名を名乗った。そしてしばらく話した後、銀の百合のリリーはティナの背後の様子に気付くと紫の瞳を燃え立たせた。同じ名前の親近感でもあるのか、青年ジークがジークフリートにぺたぺた触ると友情を分かち合っていたのである。
「そこの御仁! 勝手にわたしのジークに触るなっ!」
 少女の口から発せられた大声に驚いた青年ジークは飛びあがり、手を離すとぺこぺこと頭を下げた。
「わらわの付き人じゃ。非礼を詫びよう」
 さして悪びれた様子もなくティナが言う。確かにジークフリートの回りにはロープが張ってあるわけでもなく触ってはいけない決まりがあるわけでもなかった。だがそれを言うなら、ティナとジークも最初から立ち入り禁止になっている倉庫に入ってきたのである。
「そなたの付き人には、教育が足りないようだな」
「触れられたくないなら、箱にでも入れておけば良いだろう。展示品でもないから構わんと言ったのは私だ。なあ、ジーク――」
「いや、悪いですよ‥‥申し訳ないッス」
 忠実にして不幸な従者、ティナ=レオンハルトの中のごく僅かの領域を占める良心を代表する人物である青年ジークは申し訳なさそうな顔で近付いて来ると、自分より背の低い少女に向かって何度も謝った。リリー・クローデットもその様子に態度を改め、機嫌を直すのだった。

Carlyre Money Consultant

 カペラ・カンパニーの誇る新鋭機“リュミエール”のパイロット、アラシとなるべくして生まれてきたとまで言われていた“ブルーメール”は謎の多い人物であった。従軍記録も企業軍での交戦記録もなし、その正体は軌道人。人馬型の優美な機体を操るパイロットの素顔は、弱冠15歳の銀髪の少女のものだった。
 ひとしきり話した後に、アンジェリカ・李はポケット型のレコーダーをしまうと、クローデット工房の倉庫を後にした。彼女が何のためにここに来たのかを思い出したリリー・クローデットが、驚きをあらわにする。
「ええっ? ちょっと待ってくれ、今のを載せるのか?」
「ごめんね、これも仕事なの」
 なだめるように目配せして、華人の女性トーキーは取材道具を掴むと去っていった。


こうさくいん「をを! ホリグレにもチョイ役で出てきたジーク青年がここにも。同じ名前のジークフリートと遂に運命の邂逅でしゅよ〜(笑)」
ボス「うむティナはゲルマン系の没落貴族の末裔という設定だったからな。お付きのジークも同郷で英雄 Siegfried から名前をもらっていてもおかしくなかろう。ちなみにネオ・フランス行政圏から来たリリーのウォーカーが何故この名前なのかというと。クローデット工房で機体が完成した時に、ヨハンおじいさんの友達のドイツ系のスタッフが伝説になぞらえて勇ましい名前をつけてくれたということになっているのだ(笑)」
こうさくいん「ぽわぽわ〜んとおフランス〜。ヽ(*´ー`*)ノ Detonationの時代では首都がヌーヴ・ルテチアと呼ばれているのも分かったでしゅね〜」
ボス「昔のN◎VAには書いてあるので詳しいお兄さんお姉さんに聞くと分かるが(笑)ヴィル・ヌーヴ Ville Nouveau はフランス語の『新しき村』といった意味だ。災厄後の混乱の中で新天地を第二の故郷と決めた頃、きっと人々がつけたのだろう。本当は冠詞類がついたりするかもしれんが Nouveau Lutetia はニュー・パリス、新しきパリといったことだろうか。GrandXにも書いてあるがルテチアはパリの古名なのだ。トリビア的無駄知識として記念に解説せよ」
こうさくいん「ラジャーでしゅー。災厄を遡ってまだ紀元前の頃、パリの町は中心のセーヌ川のシテ島しかなかったのでしゅよー。ケルトの民からやってきたパリサイ(パリジーとも)人の人たちが住んでいた頃はルテチアと呼ばれていて、ラテン語の泥やケルトの言葉の沼沢地とか水に関係する言葉が語源だったなのでしゅ。それから時代が下ってパリと呼ばれるようになったのでしゅよー。パリサイといえば。サ●ラ大戦3の最後のほうに;y=ー( ゚д゚)・∵. ターン」
ボス「∴( ’Д`);y=ー お、お、おなじネタを使うな。というわけで、レ・トロン・ド・ルテチア Le Tron de Lutetia は“パリのコンピューター”といった意味だったのだな。最近はテラウェアに吸収合併されそうで新欧州の人々も悲しんでいるだろうが。グランドXにも載ったことだし、今後は何かの機会にヴィル・ヌーヴが登場することもあるだろう」
こうさくいん「(ふっかちゅ) それどころかテラウェアの“ナンバーズ”は企業軍並みで厨房設定がかなりナニでアレでしゅよ〜(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル それでは次に行くのでしゅ!」



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the Centaur Concerto

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