The Curtain of Darkness - ある少女が光と闇の間を歩んでいた。彼女はダンピールであった。

闇の帳
〜 マイナスアクトを遊ぼう! 〜

 さて今回はかねてより計画していた、マイナス弟子Meyさんとエレガントでマイナスなアクトをする日なのでした。
 開始前の雑談でマイナス王国の人はいつもPC4村だよねなどと村のうろんな話をしたり。キャストDBに村を書く欄があると面白そうだねなどとうろんな話をしたり。そんなこんなでアクト開始!



And so, they appeared on the story of the Night .....

Handle: “深淵の翼”リエル・イングリート 【Profile
Style: カゲ◎●, チャクラ, バサラ Age: 27 Gender:
 ふだんは女らしさを見せることもあるものの、殺しの仕事を果たす時は目標に対してあくまで冷酷な闇の世界に身をおく女性。堕天使の血を引いており、闇の力をまとう鴉を眷族として率いている。黒服の似合う長身の女性で真教徒。
 殺された両親の復讐が果たされ、たった一人の家族である5歳下の弟ノエルとN◎VAで暮らしていたが、変革の時代にまたも運命は狂った。不治の大病を患った弟は軌道上で治療を受けることになり、リエルはまたも殺し屋として闇に呪縛された身となった。
 真教教会聖母ドニIII世直々の依頼は、非常に特殊な環境下にあるという少女、“狭の娘”工藤夕維を守ることだった。最悪の時には、深淵の翼をもってその命を絶つことさえ必要だというのだが‥‥
Player: (はた)×弐 【SwordDancer

▼この間の『フェアリースノウの涙』でも登場した黒衣の“固定値の女”のリエルたんです。またもPC2で同じく聖母殿から。今回はマリーニ司教どころか聖母アーシェラ・ドニ様直々のご依頼!

Handle: “アサシン”アジェイ・カーン 【Profile
Style: カブトワリ◎, アラシ, アヤカシ● Age: 17,8(外見) Gender:
 十代後半の外見をした浅黒い肌の少年。その出自はかつてインドの破壊と殺戮の女神カーリーに仕えて殺戮を繰り返し猛威を振るった教団の一員であり、教壇撲滅時に女神の祝福と呪いから輪廻の輪の外へと外れ、永遠の時を生きてきた。人に優しく、対立を嫌い、一方の速やかなる死によって対立を集結させる。女神カーリーの四本腕の力を備えており、少年の細腕ながら巨大な銃を二挺同時に操ることができる。
 災厄の街に降り注ぐ幻の雪の事件よりしばし。吸血鬼たちの集うサロンに身を寄せていたカーンは、名高き女大公の手招きを受けた。サロン・ドルファンの周りで大公の権威に挑戦するかのように怪奇殺人事件が起こっている。数百年の間与え続けてきたカーリーの裁きを、犯人に下してほしいというのだが‥‥
Player: NAT
▼マイナスキター! この間の『フェアリースノウの涙』でも登場した負魔王様の新アヤカシです。

 伝説のマイナス王国において最大版図を誇っているのは永遠のPC4村でしたが、本シナリオはなんとアヤカシが導入3。一味違うマイナスがサロン・ドルファンに現る!
 ちなみに使いにくかったクグツがアラシにスタイルチェンジ。<※葉隠>6Lvの代わりに<※パワーファイト>6Lvが入りました。ウォーカーを持たないアラシかと思ったらなんと、『ドム雪』に出てくるフェンリル・ゴーストに乗っていることに。最新カゼSSSの“ジュヴナイル”相当だそうなので動力はやはり浪漫推進(ロマン・クラフト)に違いありません。負魔王様ったらハシタナイ! (/o\)
 でも‥‥狼に乗ったりしたらカコイイねと最初に言ったのは‥‥ぼきゅだったような‥‥(ゲフンゲフン)

Handle: “蒼氷の騎士”シルヴィオ・プルデーレ
Stylez: フェイト◎, カゲ, バサラ● Age: 26 Gender:
 コルシオーネ・ファミリーの末娘、ユカ・プルデーレの実兄。金髪蒼瞳、若干釣り目がちののんびりした青年。タタラ街の片隅でまったく繁盛していない探偵事務所を開いている。
 教皇領のプルデーレ家は代々氷の力を操る一族であり、長男であるシルヴィオは特に強い祝福を受けた騎士であった。探偵ではなく魔法使いとして動くことが多い。
 故郷ではキリスト教を破門になり、行方をくらまして今は20歳のはずの妾腹の妹ユカを探し災厄の街に降り立って数年。ロシアでは女性士官フレデリカの大切な宝玉を探して戦い、様々な仕事をこなして数年。変わらず貧乏であり、占拠したアパートの屋上には魔法で促成した家庭菜園が今年も賑わっている。
 神秘的な少女、工藤夕維をうっかりナンパしたことがあるのだが‥‥
Player: 九龍
▼さてむかーしむかしの財団版『マローズを越える時』でフレデリカたんとラビューンだったあのシルヴィを覚えている方はおられるでしょうか。当時は バサラ◎, カブト, フェイト● でしたが、あれはカブトがないと戦闘で死にますという緋い人の話があったので強くなっていた特別版シルヴィ。通常版はカブトが外れ、ナンパはオールレンジOKの萌えヒロインを追う何か別のダメな人になっています。いやこっちがきっと真実のシルヴィなのでしょう。(ゲフンゲフン)
 拙作の財団製シナリオのときは カゲ, バサラ=バサラ の暗器使いの時もありましたが、Detonation時代では フェイト◎, カゲ, バサラ● になりました。
 PC4は本来はイヌ導入だったそうですが、そこはマイナスマジックが働いてフェイトもOKに。夜の世界で蒼氷の騎士が見るものは‥‥?

Handle: “デス・ロード”アレックス・タウンゼント 【Profile
Stylez: カブト=カブト◎●,バサラ Age: 37 Gender:
 死神の使いを名乗るカブト。E&B陸軍の特殊部隊で技術を身に付けた。死神との盟約のため、そして裁きのために、その力と夜の魔法を振るってきた。夜色のコートに大型拳銃と黒銀の鞘に収められた古き魔剣を携えている。時は流れ、家では妻と娘が待つようになった。
 天上人が手をついてまでの依頼は、“狭の娘”こと工藤夕維という名の少女の警護だった。敵勢力はアヤカシだという。魔剣“アズュラーンの威令”が震える時、死の卿は相手の少女が半人半魔のダンピールであることを知るのだが‥‥
▼いつもPC2村かPC3村にいるはずのアレクぽんが何故かPC1役です。くっ、ドム雪の時も実質PC1はディックを盛り上げていたのに‥‥。そもそもMeyさんが自分のキャストの夕維が登場するエレガントでマイナスなシナリオで、アレックスたちを見たいというのが今回の発端なのでした。 (/o\)キャッ

 冷静に思い返してみると、なんかまたしても護衛相手が女性です。うっ、またいつもの重い病が‥‥‥‥(ゴ、ゴホゴホゴホゴホ)


Ruler: Mey 【夜想都市

 負魔王様の元で“マイナス弟子”として活動中の、ヨコハマ方面の女性陣Meyさんです。夜の力満ちる同サイトでは『ホーリィ†グレイル』のプレイレポ小説や、半人半吸血鬼の工藤夕維をキャスト陣代表とした面々が並んでいます。まさにマイナスぱわーここに。ていうか夕維嬢にV:tMっぽい要素を加える手助けをしたのはぽっくんですね。はっはっは〜ヽ(´▽`;)ノ
 PL向け100質を覗いてみると印象に残ったアクトに、一心不乱の『ホーリィ†グレイル』が。僕も同席していた負魔王様RLの『新たなる夜を求めて』もあります。そして最後にクロマクSSSの名も‥‥あのときのRLは僕ではないか!(*´∀`)=3

 ちなみに今回のアクトは録音、めでたく【夜想都市】に長編リプレイとして執筆、掲載‥‥となるはずでしたが、アクト後に録音完全失敗していたことが判明。 (,,゚Д゚)!
闇の帳の中でこっそりと依頼されたのでガクガクしながら当サイトのダイジェスト版プレイレポートとなったのでした。まる。
 やはり録音する時は最初にテスト録音と再生を確かめて、その後で安心してセッション開始した方がよいですね。


 RLの中の人も今日のアクトは黒服で決めてきました。黒衣に浅黒い肌の少年アジェイ・カーン。黒衣に鴉の羽根を散らす堕天使の血を引くリエル。夜の色をしたコートに闇の公子の魔剣を携えたアレックス。
 おっなにやら夜の世界のマイナスな物語に相応しい、黒っぽい人々が揃いましたね。これでシルヴィにも黒服を着てもらえば全員黒です。WoDっぽくDress in Black。攻殻2ndGIGのオープニングアニメみたいでなんだかカコイイ〜(ぽわぽわーん)



The Curtain of Darkness - ある少女が光と闇の間を歩んでいた。彼女はダンピールであった。

〜闇の帳〜


宵闇のヴェールの向こう側
繰り広げられる仮面舞踏会(マスカレイド)は人ならぬものたちの宴。

そのヴェールは薄く
ときに(ひるがえ)りて人の世界に触れてゆく。

その境は危うく
けれど互いを認めるには遠すぎて。

ヴェールの向こうに揺蕩(たゆた)うは深き情。
失いしものを再び手にせんとヴェールを揺らす。

ヴェールの影に(うごめ)くは暗き怨嗟。
与えられた屈辱をはらさんとヴェールを揺らす。

其は近くて遠き世界。
其は遠くて近き存在。

光と闇の狭間にて
辿り着く先にあるのは過去の鎖か未来の扉か。

TokyoNOVA TheDetonation

「 闇 の (とばり)


ヴェールの翻る中、運命の輪は巡ってゆく。
 


Opening Phase

 災厄の街の夜は暗く、街が人工の光に満ちようともストリートの闇は深い。
「ここにいるのね」
 女は呟き、連れを振り返る。連れの男は囁き返し、二人は真紅の瞳を交わらせた。
「あの子を取り戻すために、禁忌を犯しましょう」
 人間の目から覆い隠された夜の世界に住む二人は、一人の娘のいる方角を見つめた。

Assasin - Ajay Kahn


 アレックス・タウンゼントは旧知の“銀の守護者”から連絡を受けていた。警護任務を引き受けて欲しい厄介な相手がいるのだという。

アレックス「あなたの紹介は、大抵が厄介な依頼人だからな」
ブロッカー「まあ、そう言わずに聞いてくれよ (;´_ゝ`)」

 ナイト・ワーデン社。クライアントは30後半の男性、リーンハルト・フェルマー。しかも天上人(ハイランダー)。アレックスが静かに話を聞くと、どうも護衛相手はアヤカシに狙われているらしい。

リーンハルト「頼む、あの子を救ってくれ!(土下座)」
アレックス「おいおい、俺は日系人じゃないし正座の習慣はないよ。その姿勢は止めて、詳しい話を聞かせてくれ」

 リーンハルト自身は超常の世界のことは詳しく知らないようだった。
差し出されたホログラフに映っているのは、17〜18才ぐらいに見える銀髪の

黒アレックス「(‥‥また女の子か‥‥)」
舞台裏黒シルヴィ「おやおや、病は深いようですなァ (´ー`)y-~~~」

 リーンハルトが前金として差し出したのは1プラチナムという大金だった。仕方なく受け取ると、デス・ロードは頭を下げる相手をなだめた。

黒アレックス「(‥‥娘が大きくなれば、養育費も掛かるからな‥‥)」
舞台裏黒シルヴィ「おやおや、所帯じみていますなァ (´ー`)y-~~~」

Death Lord

 深淵の翼をまとい、再びその身を深い闇に投じていたリエル・イングリートはまたも聖母殿にいた。退魔局の司祭たちではなく、聖母アーシュラ・ドニIII世の御前に。

アーシュラ様「あなたが優秀であることは知っています」
リエル「話とは何でしょうか‥‥」
アーシュラ様「あの子の“特殊性”はご存知ですね」

 真教教会は、リエルも知っている工藤夕維を監視していた。それもそのはず、夕維の母親は次期聖母候補の一人。そして父親は忌避すべき夜の世界の一族の中でも高位の公子だったのである。
 担当者が入れ替わり常に災厄の街を監視していたが、災いに巻き込まれつつある彼女を見守って欲しいのだという。

リエル「真教も一枚岩ではないようですね‥‥(-_-)」

 どこか皮肉げに呟くと、堕天使の末裔は御前を後にした。

Wing of the Abyss - Riel Engrete

 闇の帳によって常人の目から隠された吸血鬼たちのサロン、サロン・ドルファン。
 多種多様なヴァンパイアと夜の眷属たちが集うサロンに、今宵は黒い肌の少年も混じっていた。
 血族たちに名高い女大公も、黒のレースを編みこんだ礼服が似合う少女の姿である。

 いにしえの死と破壊の女神カーリーに仕えた殺戮教団の最後の一人が、少年の姿をとっていてもおかしくあるまい。

執事アルフレッド「カーン様。大公殿下がお呼びで御座います」


 豪華な椅子に腰掛けた華奢な少女は気だるげに言った。

アルドラ様「あなたに頼みがあるのよ、アサシン」
アサシン「願いか‥‥儂にできることはたかが知れておる」

 ストリートを騒がす殺人事件の話は、昼の世界でも夜の世界でも噂になっていた。犠牲者はいずれも命を奪われただけでは飽き足らず、ばらばらに体を食い千切られていたのだ。

アルドラ様「その中に、私たちの餌が混じっていたの」

 大公に仕える吸血鬼たちは自らの存在を隠すため、定められた六条の‥‥ではなく、とにかくルールに従い、血を吸う相手を注意深く限定している。それらが何者かに殺されたのだ。

アサシン「ではさらば」
執事アルフレッド「こちらが大公様よりの前金で御座います(1プラチナム)」

Assasin - Ajay Kahn

 シルヴィオ・プルデーレがぶらぶらと自分の事務所に帰ってこようとすると、扉をじっと見つめている女の子がいた。

シルヴィ「‥‥ご依頼ですか?」
女の子「はい!」

 少女の名は川原 亜里沙(かわはら・ありさ)と言った。自分の兄が連続殺人事件に巻き込まれて行方が知れなくなっているというのだ。学校の休みが1週間しかないので、探偵に頼みたいのだという。

シルヴィ「でも、どうして僕のところへ?」

亜里沙「女の子からの依頼なら、ここがいいって聞いたので‥‥」
シルヴィ「ガ━━(゚Д゚;)━━ン!」

 そこへ遅ればせながら、DAKがメール着信を告げる。

DAK「グワッグワッ。メールが来たよ。音声型だよ」
シルヴィ「開いて」
メール「差出人:アリス・ローゼン
『ごめんなさい、遅くなってしまったわ。実は‥‥』」

シルヴィ「(即答)切っていいよ」

 可哀想なジェイルベイト。メールを最後まで読んでもらえなかった‥‥(;´Д`)


亜里沙「それで依頼料なんですけど‥‥」
シルヴィ「金はいいよ。下手にもらうと、どうなるか分からない」

Knight of Blue Ice - Silvio Prudele


Research Phase

 ‥‥かくして始まるマイナスな物語。闇の帳に足を踏み入れた男女には、黒衣やマイナスの匂いのほかにも共通点があった。
 アジェイ・カーン、リエル、アレックスの3人が図ったように外界3なのだ。

 だが不死の暗殺者、堕天使の末裔、死神の使い、いずれも貧乏演出のかけらもない。

 むしろ外界5のシルヴィオの方がフレーバー貧乏なのだ?


 アレックスは工藤夕維の探偵事務所に赴いていた。白銀の髪に紫の目をした、肌の白い少女。登録済みの市民IDでは23歳ということだったが、10代の少女のように見える。

舞台裏黒アレックス「(‥‥女の護衛が多いからそれが分かるのだろうか‥‥)」
舞台裏黒シルヴィ「流石ですなァ (´ー`)y-~~~」

 そして、<社会:アストラル>その他諸々で21を出した後で、アレックスの携えた黒銀の鞘に収められた魔剣“アズュラーンの威令”が、マイナスなサムシングに出会った時に時折起こすフレーバー震えを始めた。

アレックス「何故だ‥‥やはりこの子も?」

 現在は無所属で探偵を営む夕維は、狙われるような心当たりはないのだという。

夕維「‥‥それで、私には何も思い当たるところがないのです」
アレックス「そうか。分かった。だが、情報があれば何でも教えて欲しい。君が死者の王国へ迎えられる確率が、下がるかもしれないからな」

 工藤夕維の父親アレクサンドルは旧ルーマニアにあるヴラド・コロニーの一族の出身だった。そこから夕維を訪ね、闇の帳に紛れてN◎VAに渡ってきた人物がいる。

 父方の妹、カーレイリアという吸血鬼。夜のストリートでN◎VAの吸血鬼と接触していたらしいのだが‥‥

Death Lord

 連続殺人事件の犠牲者たちはみな様々な一芸に秀で、サロン。ドルファンの夜の一族たちに認められた人間だった。殺害現場はサロンの周囲一定範囲に収まっている。その中に、BAR《エヴリワン》が存在した。レッドエリアにしては上品なBARだ。

アサシン「世に争いの種は尽きることがないのう」

 アジェイ・カーンは宵闇のストリートを歩いていた。シルヴィも路地裏にやってくる。

シルヴィ「犯人もどうやら、君のようなアヤカシのようだね」
アサシン「儂は殺すことはあっても、喰ったりはせぬよ。哀れな奴だ。儂が滅びをもたらしてやろう」
シルヴィ「「それは、終わりのない存在のエゴさ‥‥。同族殺し(キンスレイヤー)の君なら知っているだろうが‥‥5人目の被害者はアヤカシだったそうだ」

アサシン「‥‥儂に同族はおらぬよ。転生して次の道を彼らは歩む。それは幸せなことではないか」


 カーレイリア、愛称カーラというヴラドから来た吸血鬼は、夜のN◎VAでザキルという名の夜の眷属に接触していた。血を吸うのみならず人を喰うという、ナーガラージャもびっくり(マニアックだなおい)な奇怪な習性がある偉丈夫だというのだが‥‥
 そして、闇の帳の奥に永遠に覆い隠されているはずのサロン・ドルファンの情報が、何者かから外部に漏れていたという。サロンからは“M”という名の人物が動いていた。

Assasin - Ajay Kahn

 光の世界と闇の世界をさ迷う狭の娘、工藤夕維は闇の世界の深奥へと足を踏み入れようとしていた。紫の瞳が赤に染まり、ゆっくりと大扉を開ける。彼女に興味を抱き、気まぐれから血の契りを交わした闇の女王、妖精女王の美しさを持った大公の住まうサロンへ‥‥

 サロン・ドルファンから出てきた夕維を闇の中で待っていたのは鴉の眷属を従えた女だった。
辛そうな表情をする夕維に、リエル・イングリートは語りかける。

リエル「待っていたわ。行きたくないのなら、行かなければいいのに‥‥。
でも、私が言っても、仕方ないわね」

 夜の一族を父に、聖母候補だった母を聖女に持つ夕維は、両親を共に失った折に血に狂い狂乱状態となったこともあった。そんな彼女を救ったのがアルドラ大公だったのだ。大公は自らの甘美な血を分け与え、血の契りによって夕維を支配下に置き、今も気まぐれに彼女の運命を縛っている。

リエル「夕維。諦めてはいけないわ」


 その時夜の光が満ち、アレックスが現れた、護衛を差し置いて単独行動したことを夕維が侘びる。

夕維「でも、あそこには一人で行った方が良かったから‥‥」
アレックス「いずれにせよ、次に行く時は俺も同行した方がいいだろう。
女大公だろうがなんだろうが、デス・ロードは恐れたりしない」



 RLからのお達しで、アレクぽんはサロンに行くシーン前半は同行できないことになっていたのだ。無能なBGだぜヒャッホウ!

アレックス「(´-`).。oO(オルトリンデ号の上のPC1並みだな‥‥)」

Wing of the Abyss - Riel Engrete

 レッドエリアにあるBAR《エヴリワン》。事件と関わっているこのBARに、シルヴィは赴いていた。

シルヴィ「ここは上品だって、噂を聞いてね」
店の人「光栄だね。で、何にする」

シルヴィ「シャンディガフを」

 堕天使の血を引く黒衣の女もやってくる。

リエル「キス・イン・ザ・ダークを」

 そして肌の黒い少年の姿であっても、不死者の持つ雰囲気は定命の人間を圧倒したのか。アジェイ・カーンも人間世界のBARの中にいた。

リエルたち「こんなところで、もっとも死の領域に近い者と会うとはね」
アサシン「儂にとっては何も変わらぬよ」

 殺人事件の被害者には、シルヴィの依頼人である川原亜里沙の兄の名が含まれていた。事件に関わっているであろうザキルという男はよくこの店で飲んだ後、ストリートへ繰り出していたという。よく女と会っていたというのだが‥‥?

Knight of Blue Ice - Silvio Prudele

 明け方のストリートは喧騒に満ちていた。残虐な連続殺人事件に第6の被害者が出たのだ。SSSの警官たちが犠牲者を調べ、立ち入り禁止のテープの向こうで野次馬と鼻の利くトーキーたちが騒いでいる。
 アレックスはその中に混じり、死体を見ていた。血だまりが地面に広がっていない。一般人の多くは気付いていないが、夜の世界に属する存在の仕業だ。
 元力使い同士に分かる気配を感じ、デス・ロードは振り返った。

最初から相手には気付かれてしまうロールをしながら近づいてきたのはシルヴィオだった。

シルヴィオ「久し振りです、デス・ロード」
アレックス「ロシアの雪の日を越えて以来か、蒼氷の騎士」

 アレックスは久しぶりに会う若者の姿を上から下まで眺め、軽い驚きを感じた。

黒アレックス「(この男‥‥カブト分がすっかり抜け落ちている‥‥?)」

 そう‥‥マローズの頃はヒロインを護ってカコヨかったシルヴィオ・プルデーレ、もうインヴァルが使えないから人は護れず、もはやルール的には騎士ではないのだ。フレデリカたんもシナリオ毎のヒロインゲストのこともきっぱり忘れ、次なるシナリオ毎に萌えヒロインを追う日々。ハンドルは“蒼氷の騎士”ではなく“蒼氷の障壁”あたりか? そのハンドルイクナイ!ヽ(`Д´)ノ

アレックス「どうやらこの事件の犯人は、俺や君が近しい世界の住人のようだな」
シルヴィオ「鏡写しの世界でないといいのですけれどね。

それはそうと、デスロードもお変わりないようで」

 どこかからかうような口調でシルヴィオが言う。夜の魔法が働き、アレックスの左手の薬指にあるものが幻術で隠された。


 SSSから事情聴取を受けていた目撃者に、シルヴィオは話を聞いた。ザキルという偉丈夫が一緒に歩いていた女は、白銀の髪をしていたというのだ。工藤夕維と同じである。

アレックス「ほう。君は銀髪の女が好みだったのか」

シルヴィ「似合えばどんな女でも好みですよ。たとえ金髪でも銀髪でも、黒髪でも」
アレックス「君らしい言葉だ、蒼氷の騎士」

 工藤夕維の母が人間。父であるアレクサンドル、愛称アレクがヴァンパイア。その妹がヴラドから現在N◎VAに滞在中のカーレイリアだ。夕維を闇の深奥の世界に引き寄せようと画策しているという。

 カーレイリアは第九世代のエルダー。新参者のニオファイトに比べれば、ずいぶんと強力な長老だ。‥‥おっと、この情報は実際に入手されたのだけど、なんでニューロエイジの吸血鬼に世代があるのだ?

Death Lord

 災厄の街の何処にか、闇の光の奥深く。昼の世界の住人の目から完全に隠された秘密のサロン。闇の血族たちの憩いの場に、珍しく定命の人間が足を踏み入れようとしていた。
 行く手をふさぐ門番たちは、死の女神に仕える死者の一族の前に道を空ける。

アサシン「儂の顔に免じて通してくれぬか」

 深い赤の絨毯に革張りの椅子、広い踊り場のついた階段。珍妙な来客たちを興味深そうに眺める吸血鬼たち。その奥に、黒のドレスの少女の姿をした女大公の姿があった。

リエル「MはメッセンジャーのM‥‥。あなたが人間世界と接触する際に使う名だったのね」
アルドラ様「あら、なんのことかしら」

アサシン「生と死を弄ぶ悪い癖だ、アルドラ」

シルヴィ「話を伺いたい、タイタニア」

 シルヴィオも現れ、女大公がその美しさを受け継いだ古き妖精女王の名を出す。工藤夕維と関わった黒衣の男女は聞いた。夜の住人たちの世界の内情、対立の元凶となっているというザキル、カーレイリアという夜の眷属。
 そして戯れに自らの血で工藤夕維を縛ったアルドラ大公が、彼女の運命に介入している話を。

アサシン「収まらない対立ならば、儂が抑えてみせよう」
リエル「屈折した愛情もいいけど、いじめないで。彼女は戻れるのかもしれないのだから‥‥」

 もはや深淵の闇から戻れない“固定値の女”であるリエルが言う。
 しばし後に面々は不死者のサロンを後にした。



妄想アルフレッド「殿下、昨今のマイナス分の熱狂を祝して外国より貢物が届いております」

妄想アルフレッド「はて、巫女衣装が一着紛れ込んでいますがこれは‥‥」

Knight of Blue Ice - Silvio Prudele

 近付く夜の眷属たちの時間。夜のストリートを歩む工藤夕維とアレックス。

そこへフレーバーで襲い掛かるアジェイ・カーン。

 <※都市伝説>が炸裂しマイナス分が拡散する。マイナス王国PC4村から颯爽とデビュウした新アヤカシの名は、アレクぽんたちの間にも知れ渡っていた!

アサシン「この娘に未来はない。ならば儂が刈り取ろう」
シルヴィ「待てと言っているッ!」

 いにしえの昔より多くの命を奪ってきた二挺の銃が、厳かに半人半魔のダンピールに向けられる。アヤカシとしての本性を露にするアサシン。夕維を下がらせ、デス・ロードは黒銀の鞘に収められた古めかしい魔剣をゆっくりと引き抜いた。

アサシン「死神と契約を交わした夜の魔法使いがいると聞いた‥‥」
アレックス「死と破壊の女神カーリーに仕えし暗殺者の最後の一人が未だ生き永らえ、この街にいると言う。お前のことか」

 中の人たちの脳内リンクスの会話により、殺る気フレーバー満々の二人。シルヴィオが何とか宥め、アジェイ・カーンは銃を下ろしアレックスは魔剣“アズュラーンの威令”を収める。



舞台裏アレックス「だが、闇の公子アズュラーンは小説に登場する五人の妖魔の王の一人の名だ。
実在する神話の女神カーリーには負けるだろう」
舞台裏シルヴィ「それなら妖精女王タイタニアもシェークスピアだから、アルドラたんの高名もたかだが数百年?」

舞台裏一同「つまりアサシン 最強 (´∀`)b」

Assasin - Ajay Kahn

 所変わり、工藤夕維の自宅。ベッドに入った少女の横で、窓の外に光が灯った。闇の中から漏れる呼び声。窓が独りでに開き、闇の帳の中から女の姿が現れ、音もなく部屋の中に入っていった。

カーラ(カーレイリア)「迎えに来たわ、夕維。どれほど光と闇の中であがこうとも、あなたはアレク兄さんの娘。私たちの世界に来るべきなのよ」

嘘アレックス「(´-`).。oO(吸血鬼カーレイリアの兄がアレクサンドル、
愛称アレクか。ミアといい、最近ゲストと同名が多いな‥‥)」


気がつく夕維「あなたは‥‥?!」

カーラ「さあ来なさい。あなたはこちら側の世界の住人。闇に生きるのがあなたの定め」
夕維「だめ。私は人として生きるんです!」

アレックス「夕維君。ここを開けろッ!(どんどんどん)」

 別室に控えていたアレックスが鍵の掛かった扉を叩く。サイバーアームの右腕で鍵を壊すと、デス・ロードは中に踏み込み即座に銃を向けた。


 開いた窓から風が吹き込み、ヴェールが揺れる。淡い月光を背に立っていたのは見知らぬ女だった。夕維と同じ白銀の髪が靡き、抵抗できない彼女を抱いている。夕維より数歳上の外見‥‥そしてその白い顔には、彼女と似た面影があった。

アレックス「くっ‥‥」

 情報が正しければ女は“闇色の声”ことカーレイリア・オルゴート、夕維の叔母だ。それに夜の一族には人間には窺い知れない決まり事があるのかもしれない。北米製の高性能攻撃拳銃を構える手に一瞬ためらいが生じた。その時、二人の背後、木の上から響いたのは‥‥

リエル「何をしているのアレックス。あなたがやらないなら、私がやるわ」

 木の上に立っていた黒衣のリエルの手が閃いた。数本の鴉の羽がカーラがいた場所に鋭い音を立てて突き刺さる。一瞬遅れて、カーラの口から脳を貫通するはずだった2発の銃弾が撃ち込まれる。
 だが、夜の霧となって工藤夕維と共に消えた女吸血鬼には、そのいずれもが効かなかった。後に残るのは開け放たれた窓と風にそよぐヴェールだけだった。

Death Lord

 残された面々の元に、シルヴィオも現れる。

真面目シルヴィ「特殊部隊出身の流石のあなたでも、外す時があるのですね」
アレックス「ああ。夜の世界の一族には、込み入ったしきたりがあると聞く。
相手が親族と分かって、すぐには撃てなかった。腕が鈍ったのかもしれんな‥‥」

 シルヴィオは試しに夕維に電話を掛けてみた。奇跡的に10秒ほど繋がり、夕維は回りに見えるものを話す。

シルヴィ「それだけ分かれば十分さ (*^ー゚)b」

 氷の魔法使いは糸をつけた石を垂らすと、トーキョーN◎VAの地図を広げた。

なんとシルヴィオは、ダウジングストーン占いを嗜んでいたのである。

Knight of Blue Ice - Silvio Prudele

リエル「私の子供たちでも、分からなかったわ‥‥」

 意味のとりようによっては問題発言にも聞こえる言葉を漏らす、男嫌いのリエル。彼女の元に探索に失敗した眷属の鴉の群れが、シボンヌとしながら帰ってくる。それを尻目にシルヴィオは占いを完了させていた。怪しいのはグリーンエリアの郊外にある一軒家である。

Wing of the Abyss - Riel Engrete

 工藤夕維の自宅を出た面々の前に、アジェイ・カーンが現れた。孤独な不死者は一人ではなく‥‥大きな白狼に乗っている。災厄の犠牲者の怨念がより集まり、ブリテンに現れたという“フェンリル・ゴースト”の親戚であった。
フェアリースノゥの涙』にてインペリアルパークに出現、うろんな気配を放っていたあの狼である。
ドム雪』シナリオだと小山ほどもある大きさらしいが、愛狼のサイズはどれくらいなんですカイ負魔王様?

アサシン「匂いが途切れている。分かるのなら向かおう」
フェンリル・ゴースト「グルルル‥‥ (屮゚Д゚)屮」


 深夜、グリーンエリア郊外。マイナスアクトゆえN◎VAっぽくない一軒家が、ザキルとカーレイリアたちが潜む場所であった。しかもここには決められた者以外は入ることができないという、《買収》結界が張られているのだ。張ったのはカーラの操り人形と化した人間のエグゼクだった。

アサシン「フェンリル・ゴーストよ。かの者は汝と同じ者を創ろうとしている。悲しみに満ちた眷属を、
儂はもう創りたくない」
フェンリル・ゴースト「承知‥‥」

 白狼が野性の力で躍り出し、結界石を破壊。
 《突破》で開け放たれた門から、黒衣の一行は中へと入る‥‥!

Assasin - Ajay Kahn


Climax Phase

 待ち構えていた面々の中から進み出たのは浅黒い肌の偉丈夫だった。その右腕が人のものではなく、強力な鉤爪へと変わっていく。

“ギブレット”のザキル「お前が派遣されたとはな‥‥」
アサシン「儂は後悔している。あのときお前を苦しみなく殺すべきだった」

 夢の中で過去対決していたとは‥‥流石マイナスの人は違う!
だが、4人の前に立ち塞がる敵は手数も多かった。パワー型の獣の一族“ギブレット”ことザキル(カタナ◎, チャクラ, アヤカシ●)、夕維の叔母の女吸血鬼“闇色の声”ことカーラ(アヤカシ=アヤカシ◎●, カリスマ)は物語の展開で得た情報どおり。
 だが屋敷から出てくるのは執事のスチュワード・ベイカー(クグツ◎●, タタラ, バサラ)、カーラに操られたエグゼク北条 海斗(エグゼク◎, タタラ, ミストレス●)、さらにカブトワリトループとカブトトループまでいる。
 そしてRLの中の人が手の込んだゲストデータの記されたシートをさわさわと取り出す。マイナス弟子Mey嬢、常日頃よりマイナスの師匠からマイナス分を受け取っているだけではなかった。本日の敵ゲストデータ作成をヨコハマのSAWA氏に依頼してあったのであるッ!

 キャストの中の人たちにさわさわと緊張が走る。 ということはッ! ゲストデータがハシタナイであろうことはッ! リエルからはたコズムの匂いがしアサシンからマイナスの匂いがするのと同じぐらい確実なんじゃーっ!!


リエル「私の鴉たちに滅ぼされなさい‥‥」《天変地異》
シルヴィ「こっちもうざくなりそうだね‥‥(指を鳴らす)」《天変地異》

 ダブル《天変地異》、残しておくと厄介になりそうなトループが鴉の群れに食われ、氷の彫像となった所を砕かれて全滅。厳しい戦いが幕を開ける。

Knight of Blue Ice - Silvio Prudele

アサシン「いつか、おぬしもカーリーの御許へ‥‥」

 コンバット・マキシマムとメテオストライク、二挺の裁きの銃をヴァンパイアに向けるアジェイ・カーン。<■禅銃>からの攻撃がいきなり炸裂、24と21! ザキルがスライドアウェイで<運動>を上げ<※合気>で反撃されるもさらにそこから<■自動反撃>!
 うろんなエグゼクが<※パーソナルバリア>で援護するザキルの鉤爪から致命傷を受けるも、カーリーに仕える不死者はまたも《霧散》で蘇る!

アサシン「なかなか輪廻の輪には戻れぬ‥‥」

Assasin - Ajay Kahn

アレックス「今度は容赦しないぞ‥‥」

 カブトらしくリアクション宣言する訳でもなく、魔剣に夜の炎を纏わせると本気で女吸血鬼カーラに斬り掛かるデス・ロード。カーラというとまるでロー●ス島戦記のようだ。カーレイリアはアーマーなしの防御力0、だが切り裂かれるはずの斬撃は銀の首飾りに防がれた。
 救命符相当の銀の首飾り‥‥工藤夕維のアウトフィットと同じである。そしてさらに、黒いコートも2枚目の救命符相当であった。この準備のよさはマーカス・●ォン並みなのだ?


リエル「アレックス。あなたは信じてるわ」

 さすがペネロープ様と同系統の低血圧系、さして表情を変えるわけでもなくリエルはエンゲージしたアレックスごと巻き込んで<※元力:生物><※元力:虚無><※霞斬り>+<※拡大>による達成値24のエンゲージ攻撃を敢行する。防御能力の高いカブトなら生還可能、敵の人数が多いのでこちらの方が有効と踏んでの鴉攻撃である。
 だが攻撃は“執事”ことスチュワードの<■呪破>で防がれてしまった。さすが執事! <※元力:光学(負)>+<※爆破工作>で闇の瘴気をもたらすというステキ従者である。
 そしてお返しに女吸血鬼カーラの精神戦がリエルを襲う。“闇色の声”の名を持つ彼女の声の魔力は[18:パニック]、いつもはクールなリエルたんが悲鳴を上げる!(/o\)キャッ

Wing of the Abyss - Riel Engrete

 アレックスの攻撃も再び救命符相当品に防がれ、1カットは終了。
<■禅銃><※片手射撃>から強力な2丁の銃で攻撃するアジェイ・カーン、差分こそないもののダメージ軽減不可の範囲攻撃可能なリエル。低経験点の割には性能のいいシルヴィオの元力攻撃と<※障壁>によるサポート、実は一番火力があるかもしれないアレックスの本気攻撃。だがそれでもゲスト陣は倒れなかった。
 変革の時代、1カット終了時に神業乱舞の末に戦闘が終了することもある昨今である。だが闇の帳の物語に登場せし人々は強すぎ、そして人数も多すぎたのだ。

 RLの中の人の脳内CPUの演算速度にかなり負荷が掛かる中、闇の中の戦いは2カット目へ突入。マジヤバッ!(゜∀゜;≡;゜∀゜)

黒シルヴィ「しかしカブトのくせにずいぶんな火力ですなァ (´ー`)y-~~~」
黒アレックス「それは‥‥言うな‥‥」

Death Lord

 <※戦術>から夜の魔法が閃き、デス・ロードの手には古の魔剣ではなく特殊部隊仕様の短銃身型9mmサブマシンガンが構えられていた。差分つきのフルオート。夜の力を乗せた殴28点が乱舞、アクションを削ってゆく。
 シルヴィオはもきもきと経験点を消費、禁断の<※拡大>を生やすと氷の元力が超☆乱舞。ゲスト陣は仕方なく神業でキャンセルする。

Knight of Blue Ice - Silvio Prudele

シルヴィ「頼む‥‥!」
リエル「ナイスアシストよ!」

 しおしおと倒れそうになるシルヴィオを踏み台にしてリエルが飛んだ。神業最強のN◎VAシステムにおいて、通常ルールが神業の効果に影響を与える数少ない例外‥‥禁断の《不可知》からの<※元力:生物><※元力:虚無><※霞斬り>+<※拡大>が炸裂!

 “固定値の女”の子供たちの与えるダメージは刺19スタート+手札。アレックスが自分を《難攻不落》、女吸血鬼カーラが《霧散》で復活、そして遂に執事スチュワードらが闇の生物に喰われてばたばたと倒れる!
 頑丈な偉丈夫ザキルはまだぴんぴんしていた。

ザキル「これからだぜ!」
アレックス「いや。もう終わりだ」

 夢バーストモードにチェンジしたSMGが容赦なく射撃、アクションを削らせる。そして幾多の命を奪ってきた死と破壊の女神の裁きが、厳かに闇の眷属のひとりに向けられる。

Assasin - Ajay Kahn

アサシン「次の転生を待つのだ」

 《とどめの一撃》のダメージは夢の200万点。マイナス王国製の弾丸(嘘)は女吸血鬼の体を貫く。だがカーレイリアは永久の滅び(ファイナル・デス)を迎えながらもよろよろと振り返り、後ずさる工藤夕維に微笑みかける。

カーラ「でも‥‥この子は、この子だけは‥‥! こちらの世界に‥‥」

 夜の深奥への魅惑に満ちたカーレイリアの声は、最期の《神の御言葉》となってダンピールの娘に襲い掛かる。だがその闇色の声は、最後まで紡がれることはなかった。

 SMGからダブル・タップで後頭部に撃ち込まれた2発の銃弾が、女吸血鬼の頭を撃ち抜いたのだ。呪詛の声を響かせることなく、ヴラドから来た女ヴァンパイアはカーリーの裁きによって灰と化していった‥‥。


黒シルヴィ「おやおや、ずいぶんとアグレッシヴなインヴァルですなァ (´ー`)y-~~~」
黒アレックス「それは‥‥言うな‥‥」

Death Lord

リエル「この子たちはお腹が空いてるの‥‥」

 リエルの操るカラスと、深淵より現れし闇の生物なサムシングが、残った偉丈夫ザキルに襲い掛かる。神業の尽きていた猛き獣の一族は牙を剥き出しにすると、一気に距離を詰めてウルフズファング相当の牙で《死の舞踏》。噛み殺されたリエル・イングリートは倒れた。黒衣が低血圧の血で染まっていく。

リエル「勝手に殺さないで‥‥」

 D時代からチャクーラな彼女はふっかちゅ、そして最後の攻撃。“固定値の女”のダメージはまたも19からスタートし、ザキルにはもはや防ぐ手立てがなかった。賎民を食い殺すという悪癖のある人狼は闇なサムシングに喰われていった。

リエル「貴方には闇の世界すら生ぬるいわ‥‥」

Wing of the Abyss - Riel Engrete


Ending Phase

 シルヴィオは最初の依頼人の川原亜里沙と会っていた。連続殺人事件の被害者には、彼女の兄も含まれていたのだ。夜の世界に秘せられ、昼の世界からは隠されたまま解決された事件‥‥だが、彼女と兄は、昼の世界に属する不幸な被害者だった。

シルヴィ「気になったら、アリス・ローゼンのところに行くといいでしょう」
亜里沙「いえ、私が知りたかった真実ですから‥‥」

 少女を元気付け、シルヴィオは別れを告げた。背後から声が掛かる。

亜里沙「シルヴィオさん!」
シルヴィ「お礼ならいりませんよ。僕はただ、貴方のことが気になっただけですから」

 蒼氷の騎士は手を振りながら去っていった。川原亜里沙はその姿に頭を下げた。

Knight of Blue Ice - Silvio Prudele

 夜の眷属ザキルの体は一部を闇の生物に喰われ、永遠の滅びを迎えて横たわっていた。だがこれで魂は解放され、輪廻の輪の次なる生で復活できるはずだ。
 アジェイ・カーンは新宿インペリアル・パークに、その死体を埋めた。

 宵闇の公園は闇の帳に満ちていた。これほど闇が深ければ、時代錯誤的なまでに古風な黒塗りの馬車が道を通っても、それを引く馬が赤い瞳をした妖魔であっても、昼の世界の住人に気付かれることはあるまい。
 あれから数十年。永生者である女大公も、死と破壊の女神に仕える暗殺者も、何も変わっていなかった。人間世界では多くのことが変容したが、夜の眷属の世界では全てが停滞している。
 止まった馬車の中から、アジェイ・カーンは木を指差した。かつてザキルという名の吸血鬼の骸を埋めた場所から、一本の木が生えていた。

アサシン「覚えているか、あの男を。
もしかしたら誰かに生まれ変わったのかもしれぬ。ならば儂にはうらやましい」
アルドラ様「貴方らしいこと、アジェイ・カーン」
アサシン「もう一本の木、工藤夕維という木はどうなったのじゃ‥‥」

 名高き女大公は口を開こうとした。だがそこで、負の王国の王のお達しにより、返事を待たずしてこの場面には闇の帳が降ろされることとなったのである。

Assasin - Ajay Kahn

 夜の一族の一員としても想像し得ない出来事の連続の後で、夕維はまだ気絶したままだった。吸血鬼ザキルを葬ったリエルは自分も服を着ると彼女を介抱し、自宅に連れて帰った。ベッドに寝かされていたダンピールの娘は、やがて目を覚ます。

リエル「安心なさい。ここはあなたの家よ」
夕維「ご迷惑をおかけしました‥‥」
リエル「私がやったことは使命よ。それに、あなたのお母さんには助けてもらったもの‥‥」

 真教徒でもあるリエルは首に掛けていたロザリオを外すと、夕維の首にそっと回した。ある吸血鬼にとってはただの迷信、ある吸血鬼にとっては致命傷、いずれにせよ多くの夜の一族が忌み嫌う十字架である。
 だが、半人半魔のダンピールの娘の胸元に傷がつくことはなく、ただその白い肌に銀十字が光を添えるだけだった。

リエル「強く生きなさい」

 工藤夕維が顔を上げると、一枚の黒い羽根がゆっくりと宙空を漂い、絨毯の上に落ちていった。
 鴉の羽だった。深淵の翼のあるじの姿は既に消えていた。

Wing of the Abyss - Riel Engrete

 体が回復した工藤夕維は探偵の仕事に復帰していた。依頼は迷子の子犬探し。無事に見つけた小さな犬を胸に抱えて仕事が終わった頃、デス・ロードによる護衛の期間もそろそろ終わろうとしていた。

アレックス「ところであのカーラという女だが、君は面識はあるのかい」
夕維「いえ‥‥私はまったく‥‥」
アレックス「‥‥あの時、君の親しい親族かと思って、一瞬だけ反応が遅れたよ。
腕が鈍ったのかも知れないな」

 英国から来たBGは厳しい顔でしばし、女吸血鬼の姿を思い出した。

アレックス「これからも君は、昼と夜の世界の間を生きていくつもりか」

夕維「ええ。わたしの決めたことだから」
アレックス「その通り。君が決めることだ。その道を歩むがいい。
夜の世界に近付く時、また会うこともあるだろう。我々や、あの女に」

 二人はしばし、闇の帳の物語で出会った黒衣の男女を追想した。

夕維「ええ。何かありましたら、お願いします」

アレックス「ああ。さらばだ、狭の娘。運命の天輪が巡る時、また会おう」

 夜色のコートを翻し、死神の使いとして知られる男は去っていった。


And so, the curtain dropped,
before the veil of eternal night .....

-XYZ-


 そして、物陰から一部始終を伺う黒の眷属たち。

黒シルヴィ「まるで先生のようですねェ、デス・ロード (・∀・)y-~~~」
黒リエル「トリストラム卿が見たら、なんと言うかしら」

黒アレックス「(残った《天変地異》で二人を射撃)」

Death Lord


 ぽわぽわーん。ということでマイナス分に満ちたマイナスアクトは終了。舞台裏の黒いキャラが多かったのは余談ですが。

マイナス分の多く含まれた黒系のキャストも揃い、いま人気超☆沸騰中(一部で)のアルドラ様もご登場、このへんは十分上手く行ったでしょう。

 MeyさんはRL経験がまだ回数1桁だそうでそのへんは参加者がフォローすればうまく行くものですが、ただひとつ予想外だったのはクライマックスに登場する敵が人数がえらく多く強かったこと。強いのは良いのですが、RLに負荷を掛け時間を消費する悪い意味での強さを持っていたことです。
 ゲームの中で戦いは重要な要素ですが、勝った負けたで終わるカードゲーム等と違ってTRPGの中の戦いでは、セッションがちゃんと終わる時間内に収まること、頑張ればPC側が勝てる範囲内にしておくことも重要になってきます。
 Exp33ながらバサラなので性能のいいシルヴィオ、Exp173のアサシンとExp179のリエルも戦闘能力はかなり高、アレクぽんはExp401(ゲフンゲフン)ですが本当にそれに見合う敵ゲスト陣だったようで。キャスト陣の枚数と同じだけ救命符も持っているという念の入れようでした。
 そのため予備に持っている呪爆符や霊斬符の相当品も飛び交い、禁断の《不可知》からの範囲攻撃まで飛び出して何とか終わらせた状態でした。こうなると演出に気を回す余裕がなくなり、敵ゲストの印象も弱まり、たくさんのゲストを操らなければならないRLサイドも手一杯になってきます。

 このへんはやってみないと分からないところでしょうかね。いい例がオフィシャルシナリオに登場する敵ゲストでしょうか。ゲストは大抵2名ぐらいまで+トループ、神業もシナリオ中で使ってしまっている場合あり、2〜3スートで安定した同一の特技コンボを出せるようにデザインされています。敵ゲストはPLサイドにその存在を印象付けることができれば、別に強くなくてもよいのです。

 同じことはキャストにも言えますね。キャストが強くなっても敵ゲストを強化すれば結局同じなので怖くないのですが、敵を強化しすぎると今度は戦闘に時間が掛かりすぎたり、同一アクトに参加している戦闘能力の低い別のキャストへの対応が問題になってきます。
 慣れている人はたいてい無意識のうちにでもやるものですが、キャストを強化する際は得意分野に集中して伸ばしたり、弱点を残したり、よく考えた方がよいのです。(分かりやすいところでは取得した途端に戦闘能力が跳ね上がってしまう<■二天一流><■禅銃>などの1アクション複数回攻撃でしょうか。)


 さてそれはともかく、エレガントにマイナスアクトは無事終了。
 マイナスな匂いのする人々にも、昼と夜の狭間をさ迷うダンピールの娘にも、夜の力の恵みあらんことを‥‥




〜本日のおまけ キャストDBリンク集〜

 アクト前に村の話題が出たのでピックアップしてみました。定型のHTMLページに流し込む、データをテキストで持ったPerlによるCGIアプリケーションにするなど手はいろいろありますが、データ量が多いところではガニメデつちのこさんの【ガニメデごすぺらーず】のキャストDBが今でも一番使われていますね。

★揚紅龍さんの【《難攻不落》っ!!!】のCharacter Data Base

 ご存知オンセサイトの大御所。このリンク集からさらに分かれ、所属や系統別のDBの中にそれぞれ大量のキャストが載っているのはまさに圧巻です。PL一人あたりのキャラ数もかなり多くなるのではないでしょうか。僕にはそんなに演じ分けできる自信がないですね‥‥(@@;;

★c-sagiさんの【WIRED EDEN】のcast personalitiez

 オンラインアクト用のDB。そのキャストの推奨導入も付記されているのが面白いです。オンセ用だけあって設定がかっちり作り込んであるキャストが多く、格好いいなあといつも思います。イラストが多いのも注目。

★助清さんの【極東世界征服社/ニューロの轟音!!】のキャストDB

 不幸なことに一度データが飛んでしまったそうです。復旧後は戦闘系/情報系/組織系/その他の4DBに分割されることに。こちらもオンセ用で様々なキャストが並んでいます。

★はたはたさんの【SwordDancer】の一心不乱キャストDB

 財団の偵察でも時折目撃される、ヨコハマのハシタナイ皆様とハシタナクナイ皆様のDB。マイナスの匂いがするキャストもいればプラスの匂いがするのもおりどうやっても共感できなさそうなキャストもおり、ジツに様々です。
 登録が100名を越えて現在対応検討中とのこと。日付以外にもソートできるようにコードを改造して、ついでに所属村も書けるようにシル!(笑)
 


The Curtain of Darkness
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