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「歴史の奔流が行き着く先を見定めること。それだけが私の望みだ」
略歴
1990年代後半に“抱擁”されたばかりの年若い血族。
元来は若くして隠遁生活を送り、歴史を学び続ける隠者だった。優れた知力を持って探究を続けるうち、彼は奇妙な考えに取りつかれた。
世界の歴史の背後には何かの力が蠢いている。その姿ははっきりとは見えないが、たしかに何者かがいる‥‥すなわち、血族の存在に独力で気づき始めていたのだ。調査を続けるうち、この思いは確信へと変わっていった。
そして彼はどうしたか。血族が存在すると思われる場所に自ら出向き、「抱擁」を受けようとしたのだ。血族となり永遠の生を得れば、永遠に歴史を観察し、世界の趨勢を見届けることが出来る‥‥これが彼の望みだった。
血族の存在に気づいていたとはいっても、クランなどに関する詳しい知識があるわけでもない。紆余曲折を経て彼を「抱擁」したのは‥‥とある第12世代ノスフェラトゥだった。そのノスフェラトゥが彼を「抱擁」したのは、ただの気まぐれだったのだろう。事実、「抱擁」した血族はそのまま去った。
一般的には悲劇だろう。だが、彼にとっては悲劇でも何でもなかった。たとえ住まうところが下水道になろうと、己の姿が醜く歪もうと永遠に歴史を見定めることに比べれば何ほどのことがあろうか。今や彼は望むものを手に入れた。その知識と永遠の生を活用し、監視者として死後の生を送ることとしたのだ。
現在は下水道にそれなりの住居を構え生活している。
その他
ノスフェラトゥの例に漏れず、怪物的な容姿。皮膚は異様なほど乾燥しており、触るとかさかさする。眼窩は暗く落ち窪み、口は耳元まで割ける。両耳は肥大化し、コウモリのようだ。はみ出た長い牙がますますその印象を強める。頭髪は全て抜け落ち、肌はくすんだ灰色に近い。
だが、どす黒く濁りすでに何色だったか見当も付かない両眼には、理性の光と強靭な意志が宿っている。人間性も捨て去ったわけではなく、何だかんだで面倒見も良い。
背景解説
協力者:
・学者時代の友人。研究者。
・ゲイリー新市街の浮浪者
コネ:ゲイリーにある大学の学長
従僕:グールにした下水ワニ
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