"katana"は俺の、もうひとつの見世物小屋だ。

本来の俺は、LADROWという街に住んでいる。
LADROWは都市であり、音であり、匂いであり、言葉であり、痛みであり、衝動であり、壁であり、空であり、路上であり、とにかくそこは世界であって……LADROWを俺の表舞台とするならば、この"katana"は舞台裏。あの街のどこかにある地下室が、ここなんだ。

LADROWでは見せない色を、俺はこいつにぶちまけていくつもりだ。
すべては骰子のために。俺はこの地下室に光を灯そう。