木曜に友人と観てきました、「ネバーランド」。
ジョニー・デップ狂い の私ではありますが、彼の演ずるキャラそのものよりも全体の雰囲気に没頭しました。最近だとパイレーツ・オブ・カリビアンのジャックとか、ジョニー・デップがキャスティングされるキャラというのは強烈な個性の持ち主が多いのですが、今回はストーリーや映画の世界そのものがとても優しい雰囲気。
自由な魂を持つ未亡人・シルヴィア役のケイト・ウィンスレット、現実的で孤独な妻役のラダ・ミッチェル、厳格で誇り高い老婦人役のジュリー・クリスティという三人の女優の演技も見事でした。同性としてどの女性にも感情移入できます。興行主チャールズ役のダスティン・ホフマンも、存在感がありながら洗練されたユーモアというか余裕を感じさせる役でした。
でもでも、何より良かったのはシルヴィアの四人の子供達……長男ジョージ、次男ジャック、三男ピーター、末っ子のマイケル。純粋さや頑なさや、色々な個性を持つ子供達が良く描かれているなあと思います(敢えて言うならジャックがちょっとキャラ立てが薄かったくらい)。
この映画の凄いところは、非常に個性的な俳優陣を起用していながら完全に彼らが作品世界の中に溶け込んでいるところかなあと思います。
ジョニー・デップを観た、という感じは全然しない。劇作家のジェームズ・バリと子供達が織り成す物語……とてもロマンティックで冒険的な夢の世界、寂しさと穏やかさとやるせなさが満ちた現実の世界。その二つが縦横に走る糸のように、その物語を作り出しています。
ゆったりした感じの映画なので、退屈だと感じる人もいるかも知れません。まあそこは好みということで。