2005年02月14日

「アニマル・ロジック」。

やっと読了しました、「アニマル・ロジック」。
山田詠美は十代後半の頃に少しはまって読んでいたのですが、ここまでの長編を読んだのは初めてです。

割と速読(標準の厚さの一段組新書なら2時間あれば読める)タイプの私ですが、いやはやこれは時間がかかりました。
全部で34の章に区切られた、ヤスミンという女の生。彼女の血液の中に棲む「ブラッド」という存在によって語られるこの物語は、非常に単純でプリミティブですが、とても難解でもありました。でも、この物語を難解だと感じる自分自身、それを意識することが出来たのが何よりの収穫でした。
素晴らしい、出会えてよかったなあと言う一冊がまた増えました。

私が大学生の時、自然科学系の一般教養の講義の中で、(かなり変わり者と評判の教授が)「あなたは死んだ後、自分の体をどのようにしてほしいですか」をテーマにした意見交換を行いました。
私は
「火葬したあとの灰を、一口でもいいから人に食べて欲しいと思います。
 私も両親や愛する人が死んだらその灰を口にしたい」 と書きました。
周りの学生の皆は、既に私のことを陽気で遊び人なのに少し変わった娘だと認識していたらしく(笑)、穏便にスルーされたのですが、講義が終わったとき教授が私にだけ声をかけてくれました。
「私は君の答えをとても本能的だと思う。物凄く妙だと思われるだろうけど素敵な意見だ」
と、言ってくれました。
何だかそのことを思い出して、読んだ後は涙が出ました。

投稿者 toll : 2005年02月14日 11:14
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