ミナトミライ22,ヤマシタ公園

[ Minatomirai22 BBS Log / No.75〜No.137 ]

魅力に満ちたヨコハマの夜は眠らない。

昼に夜にさまざまなスポットでニューロキッズのココロを躍らせる。
目新しいもの好きならミナトミライ22で、フローティング・ポートからアクセスすれば
カップルで良い雰囲気に浸れるヤマシタ公園までひとっ飛び。
ここからはベイブリッジの眺めだって Cool。
もちろん小粋で洒落た関内も見逃せない。
アイスやディナーだって、酒やドラッグだって、女や男だって楽しめるだけ楽しめる。
それがミナトミライ22からヤマシタ公園までの街並み。

そう、欲望に満ちたLU$Tの夜は眠らない。


時計仕掛けの胡桃割人形

Handle : ”D code”   Date : 99/07/16(Fri) 18:22
Style : レッガー ニューロ タタラ●   Aj/Jender : 20?/M
Post : 刺客


”僕”は目をあけた。”奴”は今眠っている。
鐘が12回鳴るころには、”奴”は消えてなくなっているだろう。
体の損傷をIANUSは訴えるが、どうせこのままではくたばるのだから、放っておくことにする。

ふと、誰かがこちらを見ているのを確認する。可哀相に。
ここは監視されているとも知らずに。

案の定、彼に向かって銃声が鳴り響いた。・・・記憶を探ってみる。
・・・思い出すのに少々時間がかかる。まだ、自分のものにはならないらしい。
そのうち、彼の情報が思い出される。−−クリフォード・カーライル−−

・・・そろそろ潮時だろう。そう思った”僕”は、”枝”を切り離し、赤黒く染まったコートを脱ぎ捨て、時計台の元から歩き出した。

http://www.geocities.co.jp/Playtown-Domino/1544/cking/NOVA/top.html [ No.137 ]


trigger point

Handle : ”白い黒”クリフォード=カーライル   Date : 99/07/16(Fri) 17:25
Style : Hilander◎Kuromaku●Kabuto-Wari   Aj/Jender : 20?/♂
Post : Carlisle Syndicate


<標的>の姿をウエットの視界にとらえる。ナップザックは・・OK。
と同時にシルバーレスキューへの要請を終えた。
じっとしているとも思えなかったが、傷ついた周を放っておく訳にはいかない。
もっとも、向こうにはクレアがいる。目的は分からないが、少なくとも傷ついた彼女が襲われるのを放っておかないだろう。
新たに現れた探偵の存在は気になるが・・。
通信の妨害は、無い。今のところは。
在れば在ったで好都合だ。イントロン中のニューロほど無防備なものは無いのだから。
都合よくライトの影に置かれていた(いつものことだ)サンダーボルトをかまえる。
(悪いね、お互い仕事だものな・・・Bye・・・)
と、その時ポケットロンが振動を伝えてくる。
「はい、クリフです・・ああ、ジミー・・どう?頼んでおいた”調べ事”は・・・?」

 [ No.136 ]


疑惑と困惑

Handle : “血塗られた花嫁”周 准麗   Date : 99/07/16(Fri) 11:07
Style : カブキ マネキン◎カタナ●   Aj/Jender : 18/F
Post : 三合会


(だれだ?この女は?)
突然現れた探偵らしき女性は耳元でD codeの事を聞いてくる。しかも、どうやらカブトの女性とは知り合いのようだ。
(今晩は取引だけじゃなかったのか?いくらエージェントがやられたところで、代わりを出すだけじゃない。何で探偵なんかが出て来るんだろ?おかしい、何かが。確かにさっき襲いかかってきた男はD codeに見えなくもない。しかし…。)
彼女の頭の中で様々なことが推測される。ふと、何かに気づいた。

(……どうやら今晩は楽しいパーティになりそう……)

妙堂院由耶の後ろに見えた人影を確認して静かに笑った。
まだ、体は言うことをきかないようだが、彼女はすぐにでも動きたい気分だった。
(まずはナップザックを探さないと……)
そう思いながら黒い闇を見上げていた。


 [ No.135 ]


嵐というには…。

Handle : 妙堂院由耶   Date : 99/07/15(Thu) 16:28
Style : フェイト◎●ミストレス カリスマ   Aj/Jender : 37歳/女
Post : NIK所属・探偵


眠り姫が目を覚まし、そして騎士がその場を去った。残されたのは妙堂院と、クレア。
彼女とは、何回か面識はある。…たしか、ナイト・ワーデンのカブトだったか。
「…よぉ♪」
雨の中、濡れた煙草をそのままくわえてその場にそぐわない軽い口調で声をかける。
「まぁ、そんな怖い眼しないどくれよ。あたしは、ただ偶然、ここに居合わせただけなんだからよ。騒ぎが起きてるみたいだったからさ。」
抜けぬけと言い放って。ニヤニヤ笑う。
…どうやら、眠り姫は目がさめクレアに支えられてる模様。妙堂院はそっと、彼女に近づく。
「……怪我、してるんだね…。どれどれ……」
かがんで、のぞきこむ。…応急手当はされている様子。消耗しすぎているという感じはするが、話す分には大丈夫そうだ。彼女、周を支えるようにして妙堂院は耳元で囁く。
「あんた、三合会らしいね?…んじゃ、D codeって、知ってるかい?」
と。クレアには聞こえないように、なにか話しているとは感じさせないように細心の注意を払いながら。

周からの答えを聞きとって。彼女は、クレアに向き直る。
「っと、さっきの、兄ちゃんどこいった?…え?なに?シルバーレスキューの誘導だって?」
(……ふぅん……)
まったくもって、この状況でどこへ向かったのやら。そこで彼女はクレアの表情を伺う。…どうやら、彼女も彼、カーライルの行き先を気にしているようだった。
「…なぁ、物は相談なんだけどな。今行った男、追いかけてやろうか?」
にやりと笑って。
「そのかわり……」
妙堂院はある条件を提示する。

 [ No.134 ]


どないしたらええのんやろか・・・。

Handle : ”スタン官”伊緒奈=トレイシィ   Date : 99/07/15(Thu) 15:47
Style : イヌ◎カゼ●カブト   Aj/Jender : 20/F
Post : B−ハウンド


トイレの陰におった娘はろくに事件みとらんかったらしい。
「そうか・・・。」
犬の首輪も重要かもしれへんけど、うちには気にかかってしかたないことが一つある。

ポケットにしまったまんまのプラスチックペーパー。まだ中見てへんかった。

「どっかの・・・場所?ここら辺ちゅうことは確かやな。」
「ちょいと、あんちゃん。うち、気になることあるさかい、動くわ。うちのポケットロンのアドレス送っとくさかい、なんかあったら連絡頼むわ。」フィンスターニとかいう男にB−ハウンド用のアドレスを教える。
「頑張ってな。うちはあんまそういうの得意やないねん。」首輪の謎解きしとる連中に一言。

「っきしっ!」さすがに寒いわ。
【伊緒奈は周さんの落としたプラスチックペーパーの場所に移動します。】

 [ No.133 ]


Steal Up...Flash in the Darkness

Handle : ”Flash in the Darkness” D.R   Date : 99/07/15(Thu) 07:39
Style : Katana◎、Manikin●、Chakra   Aj/Jender : 男/26歳
Post : Free Solo


「・・・成る程な。」
御剣より詳しく話を聞く。面白い。私向きの仕事ではないが楽しめそうだ。
「・・・この話を引き受けよう。・・・無論私に仕事をさせるとどうなるかは知っているだろうな。」
冷笑を浮かべ御剣を見る。御剣の反応は知っていると伝える。
その後、休憩所に戻ってくる和知に視線を送る。彼女がこの視線をどう受け取るかが楽しみだ。
呼吸を整え、気を練る。
「・・・仕事が終わり次第又会おう。」
男は、”閃光”となり休憩所より姿を消した。

雨の中、走りながら少々考えてみる。
(・・・妙堂院もこの仕事に関与していると考えて正解だろうな。となると利用するのが妥当か・・・。)
”闇の閃光”は妙堂院の後を追う。
しばし走ると、彼女の姿を確認できた。その他人間もいるが・・・。ターゲットの女性がいることを確認。
(・・・今行動するのは早すぎるか、しばし動向を観察させてもらおうか)
全ての気配を消し、男は闇に消えた。

http://home7.highway.ne.jp/shinsen/ [ No.132 ]


小枝

Handle : クレア=バートクライン   Date : 99/07/15(Thu) 07:36
Style : 兜=兜◎●黒幕   Aj/Jender : 27/♀
Post : Knite・Warden


 周 准麗のところへ戻ってくると、そこに一人の壮年の女性が遣って来る。
見覚えがある。記憶をたどる。妙堂院由耶といったはずだ。
彼女の姪には同じカブトであることもあり何度か会ったことがある。それはいい。
だが、彼女は探偵のはず。こんなところにいるとなるとやはり何者かの依頼を受けているだろう。
イワサキか千早か、それとも別の・・・。
 そんなことを考えている間に眠り姫――周 准麗――が目を覚ます。
 「ああ、良かった。気が付いたみたいね。」
 しかし、周 准麗は明らかに予想以上に消耗している。
先程のことも含め状況を本人に聞いてみようとしようとしたとき、カーライルが立ち上がる。
シルバーレスキューに連絡したから自分が誘導してくる、
と言って軽くこの場の人間に挨拶を済ますと足早に去って行く。
 おそらく、シルバーレスキューは来ないだろう。今だにSSSすら到着していないのだから。
それは彼もわかっているはずだ。では、どこに向かったのか。
しかし、ここを離れるわけにもいかない。妹にも別の用事を頼んでいる。
仕方があるまい、しばらくだけ待つとしてみよう。


 そこへ妹からの通信が入る。内容はなくコールが、数回、で切れる。うまくいっているようだ。
誰だかは知らないが、枝には今しばらくその成長を止めていてもらおう。
全てを隠す必要はない。重要な部分さえこちらに残っていればそれで良いのだ。
その辺のぬかりはない。まだ、知られるには、早い。

 [ No.131 ]


危険信号

Handle : “Melty Doll”石見沢 まどか   Date : 99/07/14(Wed) 18:41
Style : ◎●マネキン=マネキン、クロマク   Aj/Jender : 18?/女
Post : フリーランス


「どう?わかった?」
『……だいたいの居場所を突き止めたまでは良かったんだけど、
相手に回線を切られちゃって……』
「そう、仕方ないわね……。いいわ、ご苦労さま」
『あ、でも、変な事に気付いたの。相手のニューロはホワイトエリアにある
ビルのトロンにハッキングしてて、そこからあの兎を操っていたみたいなの。
おそらくそのトロンは、ニューロの隠れ蓑だと思うんだけど……』
「そのトロンの持ち主の事は、調べたの?」
『一応ね。でも、あまり意味はないと思うけど?』
「いいから教えて……」
『わかったわ。名前は神無月 梓、千早系列子会社の……』

(それって、この人じゃないの……)
目の前に現れた女性の姿が、腹心から送られてきたデータと符合する。
それにしても、さきほど白兎を通してニューロが言っていたセリフ……
『ざっぎ、はなじがけだのに、無視じでっだわ゛ねー。』
石見沢は気がつかなかったが、おそらくはビリーと一緒に逃げる前に、
そのニューロは何かしらの手段で二人に話しかけたのだ。
そして、目の前にいる女性のセリフ……
『け・警察の方なのですか?
さっきから、ここで様子を見てたのですが、怖くて隠れてたんですが』
(お嬢様は一人で夜道を歩いていないでさっさと帰ればいいものを、
わざわざ付きまとって来るわけね。それに、あのニューロといい……)
石見沢の勘が動く。
「彼ら」は、つるんで行動してるのかも知れない。
あるいは、彼女はドロイドで、あのニューロが動かしているのかも知れない。
いずれにせよ石見沢にとって、彼女は危険な事に変わりはない。
ややもすると、あのアンプルの存在がばれているかもしれないのだから。

ビリーも勘付いているのだろうか?
新たに現れたその女性に、彼の視線は止まっていた。
「……何見てんの?」
石見沢は咎める。警戒心を相手に抱かせない為にも、人をじろじろ見るのはまずい。
さて、彼女が危険である事をどう伝えるか。とりあえず、今はよそうと思う。
ビリーにこっそり自分の意見を述べるには、あまりに周りに人が多すぎ、
彼を納得させるには、あまりに説明が必要とし過ぎる。

(それにしても、この人は……?)
刃物に刺され、今目の前で死んでいる男の事だ。
多少、企業情報に詳しい石見沢だが、下っ端のクグツとなるとさすがにわからない。
そこで、然るべき知人にスロートマイクを使い連絡を取ろうとする。
だが、連絡は偶然にも、向こう側からやってきた。

 [ No.130 ]


antimasque

Handle : ”白い黒”クリフォード=カーライル   Date : 99/07/14(Wed) 17:34
Style : Hilander◎Kuromaku●Kabuto-Wari   Aj/Jender : 20?/♂
Post : Carlisle Syndicate


目覚めた周に<ひどい傷だ><いったい誰がこんなことを>などと聞きつつ、頭は別のことを考える。(今、何かしぐさが・・そうか!)
その時クレアが去っていく。
(“弥勒 MI-6”をかけてトイレねえ・・PIPI・・)(そう次々命令しないで!私の頭は一つしかないのよ)
(それは問題ない・・<王>の方は、僕が行く)(・・了解。”目”は残しておくから引き継いで。すぐ近くよ)
視界の隅に数方面からの<王>の映像が写る。
それらしき”小道具”はまだ持っているようだ。傷も深い。<姫>を傷つけたお礼もせねば。
自然と微笑みが浮かぶ。それを周はどう取ったろう?そんなことを考えた時だ。
(あっ・・何か拾って・・あれは・・)(・・そのまま枝に着いていてくれ)
盤上の動きが激しくなってきた。のんびりとはしていられない。
「応急手当はしておきました。けど安心しちゃだめですよ。今、シルバーレスキューに連絡しておきました。僕が誘導してきますから、ここでMs.バートクラインと待っていてくださいね。僕は貴女の<騎士>だが、貴女を守るのは<城塞>の役目なんです」
周にそう言って微笑みかけ、帰ってきたクレアに軽く会釈すると、その場を去る。
(何処かにいらっしゃる”舞台監督”さん。”脇役”のアドリブが舞台を面白くすることも在るんですよ)
そして再び駆り出した。

 [ No.129 ]


交錯

Handle : 御剣 初   Date : 99/07/14(Wed) 11:32
Style : エグゼク◎カブトワリ●カリスマ    Aj/Jender : 28/M
Post : 千早重工情報処理部経理課課長


11時の鐘が鳴る。和知さんが外の状況を把握するためにそろそろ動き始めたみたいだ、こちらもそれにつきあうとしよう。
受け取ったタオルで髪を拭きつつ。出かけていく和知さんに
「まあ、デートの誘いを断られただけですから暇になったのですよ。そちらこそ、雨の中、風邪を引かないで下さいよ。」
あくまでも普段道理に、そして、にこやかに答えてみる。
 出かけていく彼女を見てから休憩所の中で、状況を確認するためにポケットロンから部下に連絡を取ってみる。
「そうですか、到着まで、もう少し掛かりますか…判りました。そちらで把握している現状をこちらにも回して下さい。」しばらくして、ポケットロンに送られてくるデータを確認する。
……そう言うことですか。
 現在のイワサキの動きは大したことはない、取引にトラブルが会ったのもほとんど事故のようである。しかし、運び人はそれなりの実力を持った人物を送るように言っていたはずだが……。
 そこまで確認して、休憩所に残っている、もう一人の男性(=D.R)に声をかける。
「こんばんは、今はフリーですか?それならばひとつ、頼まれてくれませんか?簡単な事なんですが、この写真の人物にコンタクトをとって彼女の持っている荷物をここまで持ってきて欲しいのですよ。報酬はシルバー3枚……と言いたいところですが、相手は女性ですね…前金でシルバー3枚でいかがですか?無事、目的の物が届けは後金でゴールド1枚といったところでどうですか?もっとも荷物さえ届けば彼女自身はいなくても構いませんがね。」
仕事用の表情のこもらない冷たい笑みを浮かべつつ、三合会に所属する一人の少女、周准麗の写真をロンから取り出すとD.Rさんに提示してみる。
「もし良かったら、受けてくれませんか?」

 [ No.128 ]


眠り姫の目覚め

Handle : “血塗られた花嫁”周 准麗   Date : 99/07/14(Wed) 09:27
Style : カブキ マネキン◎ カタナ●   Aj/Jender : 18/F
Post : 三合会


鐘の音……
彼女は長き夢から目が覚めた。
目の前にはついさっき自分が襲いかかった男女2人……だけでは無かった。
いつの間にか1人の女性が加わっている。
「あなた達は…」
と、言ったところで彼女はふと待ち合わせのことを思い出した。
(待ち合わせていたのはこの3人じゃなさそうね……。って、そう言えば!!)
しかし、背中に背負っていたはずのナップザックはどこかに無くなっていた。
慌てて立ち上がろうとする。
が、体が言うことをきかない。
(おかしいなぁ。フラッシュドライブとブースタマスタのバックファイアだけじゃこんな事にはならないはずなんだけど……)
彼女はその場に座り込んでしまった。
「ふう……、どうすればいいの……」

彼女はまだ、悪い夢が続いているだけだと思いたかった。
だが、すべては現実なのだ。

 [ No.127 ]


昏き闇よりいずる半鐘

Handle : 和知 真弓   Date : 99/07/14(Wed) 05:17
Style : カリスマ◎エグゼク●ミストレス   Aj/Jender : 26?/female
Post : イワサキ(詳細不明)


調査結果を妙堂院から受け取って、男物のスーツを自分用にあつらえて着用した男装の麗人はセミロングの髪をかきあげながら、楽しそうに─そして、満足そうに妙堂院に向かって微笑んだ。依頼を受けた妙堂院が休憩所から出て行くのを、
「がんばってね〜」
とにこやかに、手を振って見送るとそのまま、調査結果のデータチップをIANUSUのスロットに差し込んで、確認する。御剣とD.Rの視線を全く恐れずに。
──上からもらっていた情報の裏図け以上の報告がそこはあった…。さすがだと、感心する。

豪奢な腰まである金髪の青年─D.Rは、どうやら千早側につくらしい。和知の目の前だというのに臆する様子は全くない。腕のいい人間だけに、敵対しなければならないのは非常に残念で仕方ないと和知は心の中で溜息をつく。
にこにこと笑いながら、氷の様な視線で二人を見、目を閉じる。─だか、楽しくて仕方ないのは、いつものことだ。
鐘が、遠くで11回鳴った…昏き闇の向こうより聞こえる半鐘のようだと和知は思った。“閉幕”までの時間が余りない。男優にのせられた“時計仕掛けのオレンジ”が目覚める時が……。懐中時計を取り出して、時刻を確認する。
11時。
目覚めの時。

「…お仕事中にこんなとこでぼけ〜っとしてていいの?」
御剣ににっこりと笑いながら、軽い冗談をとばして和知は立ち上がってアタッシュケースに手を伸ばす。アタッシュケースの中から取り出したのは折りたたみの傘2本。
「傘もってないんでしょ?あげるよ。…僕はちょっとお手洗いにいってくるね。またすぐに戻ってくるから」
1本をミラーシェイドをかけた短髪の青年─御剣に投げ与えると、和知はそういって、雨の降りしきる外に出ていった。

休憩所からそう遠くない外を歩きながら、一度屋根のある所で立ち止まって、アタッシュからハンドブックを取り出す。先程発信したメッセージを部下が受信したのなら、もう返答があってもいいころなのだから。ハンドブックから部下へ連絡をいれる。短い連絡。
「そろそろ新しい俳優さんが“舞台”へ上がってもいいころじゃないかな?“エキストラ”の準備はとっくの昔に出来てるんだし」部下の返答を聞き、ハンドブックを切る。
僅かな時間、刻を待つ。ハンドブックにファイルの転送。内容を確認すると“参加者”の名簿と状況の把握。
和知はそれに目を通し、肩をすくめると子供の様に無邪気に微笑んだ。目は氷の様に冷たいままで。
ハンドブックに音声の着信、微笑みを薄めると、それを受け取る。部下の情けない声が、ハンドブックから聞こえる。
「また、傘忘れてきたの?羽田くん。それじゃあ僕のお迎えの意味がないじゃないか〜」
困ったようにしかし、面白そうに苦笑しながら和知の部下─羽田に向かって答える。
「全くしょうがないなあ。…じゃあ、そのまま雨がやむまでそこで雨宿りしてるしかないね、また連絡ちょうだいね」
隠語を含んだ決められた言葉。仕事の継続と指示の続行を意味する。
苦笑まじりに羽田にそういいながら、和知はハンドブックを切った。
そして、和知は微笑む。おもちゃを与えられた子供のように。
状況は予断を許さない、しかし、「切り札」はこちらにある。状況の把握も羽田に任せておけば大丈夫だろう、たとえ御剣と親しい立場にある妙堂院が何かを起こしても……。
本当に楽しそうに微笑みながら、和知は休憩所に戻っていった。

 [ No.126 ]


控え室にて

Handle : 羽田 恭介   Date : 99/07/14(Wed) 04:19
Style : クグツ◎ ニューロ カゲ●   Aj/Jender : 23/M
Post : イワサキ(詳細不明)


「僕は、舞台役者って柄じゃないんですけどね………」
上司からの報告を受け、そう独りごちた細身の青年が、再び左腕の”ラチェット”に結線する。
意識が溶けていく感覚。いつもの事だが、自分でもよく酔わないものだと思う。
今回もよく”目”が冴える。公園を見回すくらいは何とかなるだろう。
一人一人、”舞台”に上がり始めた人物達を確認していく。
視認と同時に、そのままウェブからプロファイルを引いてくるのだ。馴れた作業だ。

剣劇の跡。くずおれた少女は三合会の重要人物。持っていたはずの”ナップザック”が見当たらなくなっている。
側にたたずむのは、ナイト・ワーデンのカブトとカーライルシンジケートの優男。
そこに歩み寄って来る、上司が雇ったと聞くフェイト。重点的に監視しておく事にしよう。

視線を移した先。転がっているのは………噂通り。千早のエージェント。
近くにいる人物を確認する。
カブトの少年と、それに寄り添う少女。ブラックハウンドが一人と、身なりのいい女性に、得体の知れないバサラ。
バサラの男が犬から取ったメモから、何かを相談しているように見受ける。

三合会の少女の”持ち物”が見当たらない。千早のエージェントの”アンプル”も確認しなくては。

軽く調査したファイルを上司に送ると、結線を解除する。
ふとして、雨音に気が付いた。今回は雨の中のフィールドワークになりそうだ。
そして、手持ちの荷物に傘は無い。
屋根付きのベンチでは陸の孤島。溜息を一つ吐き、K-TAIを取り出す。

「もしもし〜、和知部長ですか〜? 雨振ってきちゃって、傘持ってなくて………助けて下さい〜〜〜」

 [ No.125 ]


高まる好奇心

Handle : 神無月 梓   Date : 99/07/14(Wed) 01:12
Style : ニューロ◎ニューロ●エグゼク   Aj/Jender : 19才/女性
Post : 千早系列子会社の社長令嬢


黒犬ではないという。なまりもある。その元警官であるトレイシィを再び見る。
「見てたと言っても、遠くから見てただけですから。怖くて近づくなんてとても・・・・」

そして、皆は犬の首輪を見ている。梓も興味深く、同じように覗き込む。

〜 本体 〜
「時計台・・・しかし、明かりの下ともあるわね」
フィンスターニの言葉に呟く。
「ま、いいわ。彼らについて行かせましょう。彼女は」

〜 ドロイド梓 〜
「あの。私もついていきます!」
そうビリー達に梓は伝えた。

http://www2.osk.3web.ne.jp/~cehu6896/Cast/cast0065.html [ No.124 ]


浮遊する興味

Handle : “ユーレイ娘”比礼瑞穂   Date : 99/07/14(Wed) 00:48
Style : マヤカシ=マヤカシ=マヤカシ◎●   Aj/Jender : 18/F
Post : フリーランス?


----------アストラルサイドにて----------
周准麗を離れる瞬間、瑞穂は彼女の安堵を聞いた気がした。
 くずおれる少女を見て、かるく驚きを感じた。
 あの狂熱が鎮まったことに。たすけをもとめたほうのもうひとりのひとのねがいがよほどつよかったのだろう。
 どこかが興味にひっかかっていた。しかし瑞穂の意識はうかされるまま准麗のかたわらから流れ去ったのだった。

 そして今は、死体を見おろしてぼんやりとしている。
 死者の声はもう聞こえない。
 かわりに詩のような言葉が聞こえてくる。
 なぞの出現と謎解きの開始?しかしかならずしも殺しの犯人探しではないようだ。
 (なにを探してる?そこで死んでるひとが持ってきた何か?あのペーパーは・・・いや、そうじゃない、つながってないから・・・)

 [ No.123 ]


行動、開始。…嵐に踏みこむ

Handle : 妙堂院由耶   Date : 99/07/13(Tue) 11:58
Style : フェイト◎●ミストレス カリスマ   Aj/Jender : 37歳/女
Post : NIK所属・探偵


休憩所の元。和知が、ここに妙堂院を呼んだ理由。それは、ある依頼のため。彼女のご希望通りにデータチップにそれをまとめて。
(しかし、なんだ。この状況はおもしろすぎるねぇ)
舞台はすでに“危険”な方向に傾いているというのに。彼女はそんなことを平然と思う…。
和知からの依頼は、この状況においての千早の動き。イワサキに対しての動きがどうなるかということ。…それに関連してのAI開発についての三合会の動き。この二つ。
データチップにはあたしの調査に基づく推論。まだ、推論の域は出ないが、それなりに確証は持てる。それを和知に手渡して。いつも通り、ニヤニヤ笑いながらあたりを見渡す。
そのデータチップの中に御剣の名前が入っているのを、わかっていながら、妙堂院は彼に視線を遣った。
もう一人の客人…D.Rにも視線だけを遣る。剣呑な雰囲気をたぎらせた彼に彼女は少し苦笑して。
「追加依頼かい?なら、ペイは上乗せよろしくな?」
投げ渡されたもう一枚のデータチップ。妙堂院はそれを受けとって、すぐに確認。ほんの一瞬だけ、彼女の口から笑みが消える。
「…………了解」
見られないように、依頼内容をすぐに消去し。彼女はおどけた口調に戻る。
「ということ、でよ。あたしは、和知に雇われた。んじゃ、そいうわけで、ちょっくらいってくるな〜」
御剣と、D.Rに愛想良く手を振って。
鐘が鳴り響き、雨が降る中をしけった煙草をくわえながら歩き出す。
彼女のフェイト・コートが闇に消えていく。足音すらも、雨の音にかき消されて。
目的は、ただ一つ。奴の確保。
フェイトの勘がまず、騒ぎの方へ向かえと告げる。妙堂院はそういうときの勘ほど頼りにすることにしている。
一足、遅れて彼女はそこに到着する。先ほど、記憶した面々の前へと。
周、フィンスター二、ビリー、石見沢、クレア…。彼らの前に妙堂院は現れる。

 [ No.122 ]


Non Title

Handle : ”D code”   Date : 99/07/13(Tue) 09:49
Style : レッガー ニューロ タタラ●   Aj/Jender : 20?/M
Post : IANUS


鐘の音が聞こえる。
1・2・3・…そういえば、傘をさしてなかった事を思い出した。
4・5・6・…子犬は無事向かっただろうか…?子犬って何の事だったろう。
7・8・9・…そういえば、何故ここにいるのだろう?

そして、鐘は11回目を鳴らし終えた。そして・・・

http://www.geocities.co.jp/Playtown-Domino/1544/cking/NOVA/top.html [ No.121 ]


落し物

Handle : クレア=バートクライン   Date : 99/07/13(Tue) 09:13
Style : 兜=兜◎●黒幕   Aj/Jender : 27/♀
Post : Knite・Warden


 正直、危なかった。彼女の動作は凄まじく迅く、そして無駄がなかった。
 その姿は哀しみに満ち、凄惨でありながら舞うように美しかった。
だが・・・。彼女――周 准麗――の舞は糸の切れた操り人形のように、はたと止まった。

 穏やかな顔を眠る彼女を横たえ、手当てを済ませると男性が話し掛けてくる。
先程のことかと思えばデートのお誘いらしい。
 「気にしなくても結構ですよ。食事については考えておきましょう、Mr.カーライル。」
苦笑しつつ、先程の交戦で落とした“弥勒 MI-6”を手に取りながらながら応える。
かけて、動作を試してみるが特に壊れた様子はないようだ。
 (さて、このお姫様をどうしようかな。私達以外から受けた傷もある。)
 その前にそろそろ妹からの連絡の時間だ。こちらの手の内を他のクロマクに見せる必要もあるまい。
 「すいませんが、ちょっと・・・お手洗いに行かせてもらいます。顔も洗いたいですし。」
額から伝った形で、固まりつつある血の跡を指す。
 「しばらく、ここに居てくださいね。紅茶はあとでいただきますから。」
微笑みながらそう言うとトイレに向かう。
 二人の姿が見えなくなったところで何かが目に止まる。
“弥勒 MI-6”の赤外線カメラを起動していなければ、街灯の影に入り気付かなかったろう。
それを拾うとどこかで待機している妹との通信を開き、こちらに来るように言う。

 トイレの近くまで来ると、園内のカメラの死角を移動しつつその辺の藪に入る。
妹はすでに居たが何故急に呼び出したかは訊かない。 
 今のところ、まだイワサキと千早の動きははっきりしないようだ。
 「そう、なら続けて。あ、そうそう面白いもの拾ったみたい。ちょっと調べておいて。」
そう言って先程拾ったものを妹に渡す。そして、彼女の姿は藪の奥の闇へと消える。
 
 顔や手の汚れを落としたのち、足早に眠り姫と今はその騎士殿のところへ戻る。
 二人の姿が見える。あまり時間は経っていなかったが、まだ居てくれたようだ。
 (さて、先程のものの正体がすぐに判明するといいんだけど。)
そんなことを考えながら足は二人の方へ近づいて行った。

 [ No.120 ]


Watch and Wait for a Chance...Flash in the Darkness

Handle : ”Flash in the Darkness” D.R   Date : 99/07/13(Tue) 07:17
Style : Katana◎、Manikin●、Chakra   Aj/Jender : 男/26歳
Post : Free Solo


懐から懐中時計を取り出し、時間の確認をする。
(・・・少々動きが早く感じるな。予定外の因子が多いと言うことか。)
御剣や和知の行動等を見ている限り、二人となにやら後ろでしている模様だ。
血の通っていない機械のような笑みが自然に浮かぶ。
(・・・面白い。私の本来の仕事ではないが様子見というのも面白いな。)
今は未だ動くべきではないと判断し、何も知らないふりをして話を合わせておく。
「・・・只の仕事帰りだ。」・・・御剣の質問に対しての回答。
「・・・知らないならいい。」・・・和知への回答
どうやら、妙堂院は和知に呼ばれて来たようだ。
少し早いが、少々動いた方が面白いかもしれない。
血の滾りを冷静に押さえつけ、御剣に話しかける。
「・・・私は今仕事の予定は入っていない。金次第で雇われてもいい。」

http://home7.highway.ne.jp/shinsen/ [ No.119 ]


鐘の音は鳴り響く

Handle : 和知 真弓   Date : 99/07/13(Tue) 03:01
Style : カリスマ◎エグゼク●ミストレス   Aj/Jender : 26?/famale
Post : イワサキ(詳細不明)


夜景を目を細めて鑑賞しながら、頭のなかで状況を整理する。電話口の相手は状況を報告してきている。
推測していた状況よりも、いささか違ってきているらしい。“舞台”への参加者が思ったよりも多い。
「…そのまま男優さんは“演技”を続けてくれるかな?それと…お帰りの最にはご連絡を」
口のはしを歪めて薄笑みを浮かべ冷たい目をしたエグゼクは、そういって相手に告げ、ポケットロンをきった。
想定していたよりもデモンストレーションの反響が大きい。お節介が多いようだ。あと、組んでいる相手の反応もいささかおかしくはないだろうか?何を企んでいるのやら……。
そのまま、ポケットロンを操作して、文章を送る。決められたメッセージを待機している部下と協力者へ。
『誰が為に鐘は鳴る』
操作し終わって、ポケットロンをバックの中にしまうと休憩所に入ってくる人影があった。雨に降られたようで濡れたまま、コーヒーを買って和知に話し掛けた。
顔を確認すると、千早重工のエグゼクだった、それもブラックオペレーションをやっている人間……。
(千早の状況に関しての関与が早いのかな…取引があるという情報は正確みたいだ)
先程とは打って変わって穏やかで優しい表情をしながら、御剣の方に微笑みかける。屈託のない笑み。
「僕はヨコハマ観光の帰りだよ、友人に連れてきてもらってね。あとは、待ちぼうけかな?……御剣さんずぶぬれじゃないか!風邪引くって!」
大慌てで、下においてあったアタッシュケースからタオルを取り出して御剣にほうりなげる。
「…せめて、タオルで体を拭いといた方がいいよ、風邪引いてまた、病院行きじゃ、つまらないからね」

待ち人は無事に休憩所にたどり着いたようだ。妙堂院由耶…凄腕のフェイトであり、以前依頼した報告書をもってきてくれただろうか。御剣とも親しいようでいつもの調子で話しかけてきた事に御剣が穏やかに返す。
「御剣さんがデートの相手だったら、楽しいんだけどね」
にこにこと楽しそうに笑いながら、和知は、妙堂院にそういった。
「…そちらのお兄さんは、誰だったかな?」
急に現れたD.Rの方を鋭い目線で値踏みするように一瞥。…記憶をめぐらして、憶えているデータと照合する。フリーのカタナ…こちらも凄腕の。そして、三合会のとあるフィクサーと縁が深かったのではなかったか?
─この一致は偶然だろうか?それとも何かあるのだろうか?
思考の中から戻ってきて、妙堂院に微笑みかけると、和知はゆっくりと足を組んだ。
「ここで報告書の方うけとっていいかな?それとこっちは追加の依頼だよ、受けてもらえるかな?」
胸のポケットからデータチップを取り出すと和知はにこにこと笑いながらデータチップを妙堂院に投げ渡した。
「…僕は現在『休暇中』だよ、そんな時に仕事だなんて邪推しないでね、御剣さん、仕事してるのは君の方なんだからね」
大袈裟に肩をすくめて、和知は冗談のようにおどけていった。何かを知っているというニュアンスを含めて。

遠くから時刻をつげる鐘の音が聞こえてくる。和知は僅かに片眉を釣り上げると懐中時計を見て時刻を確認した。
これから起る出来事を予兆するように、雨は一向に降り止まず、鐘の音がむなしく響いていた。

 [ No.118 ]


SAVE YOUR SOUL

Handle : ビリー・クリムゾンレッド   Date : 99/07/12(Mon) 17:01
Style : カブト=カブト◎●レッガー   Aj/Jender : 16歳/男
Post : E.D.G.E.


新たに現れた女性をミラーシェイドごしに観察する。特に異常なし。
妙な事を言い出さないか耳を傾ける。さっきから見ていたようだが、現れた場所から察するに俺がアンプルをとりだしたことについては見ていないだろう。問題なし。
「……何見てんの?」
少し咎めるような口調でまどかさんが話し掛ける。
「いや、別に……」
考え事をしているかのように装う。今は。

犬の首に巻き付いていたプラスチック・ペーパー。言葉が何を示しているか……?
フィンスターニは暗号と言った。だが、少し違う。むしろ隠喩。言葉遊びに近い。
明りなどどこにでもある。光のどれか、あるいは何かの比喩の可能性すらある。
鏡のくだりは場所ではなさそうだ。何か置かれている状況を示すのではないか……?
これを書き送った人間はおそらく、コード。それ以外には考えつかない。
何かを伝えたいのか。あるいはただの罠なのか。解らない。
ただ、何を意図しているにせよ、直接会えば済むこと。
師匠の言葉を胸にしまう。
「敵は塵になるまで殺せ。味方は死を覚悟しても助けろ」
(お前が何を吹き込まれたかは知らないが……元に戻してやる)
鮫のように唇が歪んだ。

 [ No.117 ]


思案

Handle : フィンスターニ   Date : 99/07/12(Mon) 12:04
Style : Vasara◎ Kabuto=Kabuto●   Aj/Jender : 21/male
Post : Freelanse


「さ、いこか」
その伊緒奈の声を聞いて、ビリーの足元に投げた銃を拾う。
「私は、別に手を組んでもかまわないがね。ビリー君」
ビリーの顔を見る。(何か隠しているか……ま、それもよかろう)
その時、近くで犬の声。「ん……?」
そちらを見ると、犬は無邪気にこちらに走ってくる。
そうかと思うと、私の脚にじゃれてきた。
「おいおい、困ったやつだな」そう言いながらも、抱きかかえ、あやしてやる。
その時だ。首に、奇妙なプラスチックペーパーが巻き付いている事に気がつく。
「おい、それ」ビリーも気がついたらしく、犬の首を指す。
首から解いて、中を見る。
『巡るべくは、鐘の音。巡るべくは、明りの下。鏡に映る私は誰?』
「なんや?」伊緒奈も、覗き込む。「なんか、ようわからんなぁ」
2秒の思案。
「……この近くに、時計台は在るか?」
「ありますけど、それがどうかしましたか?」ビリーの近くにいた女性が答えた。
「この詩は、暗号なんだよ。『巡るべくは、鐘の音』と言うのは時を告げるものの事だろう。何か、掴めるかもしれないからな」
「罠だとしたら?」ビリーが切り返す。
「その時は……」腰の剣に手をやる。「叩き潰すまでだ」

 [ No.116 ]


こんな奴おったんか?

Handle : ”スタン官”伊緒奈=トレイシィ   Date : 99/07/12(Mon) 11:54
Style : イヌ◎カゼ●カブト   Aj/Jender : 20/F
Post : B−ハウンド


気弱そうな女の子がうちに話しかけてきた。
「惜しいなぁ。ほんのちょっと前までうち警官やってんけどな。とりあえず今ははちゃうねん。
 ま、そんなことはどうでもええか。で、おねぇちゃん様子見とったって、どこまで知ってるん?もしよければうちに教えてんか。」
ずいぶん怖がってる。落ち着けてやらんとな。

 [ No.115 ]


Temporary repose

Handle : ”白い黒”クリフォード=カーライル   Date : 99/07/12(Mon) 11:20
Style : Hilander◎Kuromaku●Kabuto-Wari   Aj/Jender : 20?/♂
Post : Carlisle Syndicate


「助かった・・のかな?」突然崩れ落ちた周に近づく。
気を失っているようだった。しかしその顔は、先程までの修羅の形相が嘘に穏やかだった。
「綺麗だね・・」闘う周も凄惨な美しさだったが、安らいだ様な今の彼女は、より美しいと思える。
周の傷の応急処置をしつつ、クレアに言う。「本当にに助かりました、Ms.バートクライン。今度”夕霧”でスキヤキでも食べません?もちろん僕持ちで」
そんな一方で別のことを考える。
(周の傷口の血が固まっていない・・。この公園内で負った傷だな。一体誰が何の目的で?銃声の事件と何か関係があるのか?)
疑問は尽きないが、すべては眠り姫の目覚めを待たねばならないようだ。
クレアに向き直りつつ、ポケットから缶を2つ取り出す。
「紅茶、飲みます?」

 [ No.114 ]


希望

Handle : D・code   Date : 99/07/12(Mon) 10:11
Style : タタラ レッガー ニューロ   Aj/Jender : 20?/M
Post : IANUS


子犬が歩いて来る。自由に、囚われる事無く。
”奴”が目覚めるまで、あと少し。ここで見つかる訳にはいかない。
無に帰される前に。
詩を詠み、首に巻き付け、子犬を遠くへ放す。
『巡るべくは、鐘の音。巡るべくは、明りの下。鏡に映る私は誰?』

http://www.geocities.co.jp/Playtown-Domino/1544/cking/NOVA/top.html [ No.113 ]


安堵

Handle : “血塗られた花嫁”周 准麗   Date : 99/07/12(Mon) 09:50
Style : カブキ マネキン◎ カタナ●   Aj/Jender : 18/F
Post : 三合会


「あ・り・が・と・う・・・・」
彼女は少女に感謝の気持ちを送った。
しかし、准麗が一瞬見た少女は誰だったのだろう?人間?それとも……
彼女は魔術師や幽霊などは信じてはいなかったが、今回ばかりはそれに助けられた様な気がしていた。

2人の准麗はひとつになる……
彼女はブースタマスタとフラッシュドライブをカットすると、疲れからその場に崩れ落ちた。

「良かった……誰も悲しませなくて……」
そう呟くと、彼女は意識を失ってしまった。

 [ No.112 ]


藪をつつく

Handle : “ユーレイ娘”比礼瑞穂   Date : 99/07/10(Sat) 14:15
Style : マヤカシ=マヤカシ=マヤカシ◎●   Aj/Jender : 18/F
Post : フリーランス?


 ----------アストラルサイドにて----------
 周准麗のこころの、狂戦士である部分、純度の高い呪詛にあてられて、瑞穂の意識は浮遊する。
 よびさまされた感覚はなかなか落ち着いてはくれなかった。
 
 「場」に焼き付いていた情報がふつふつと浮かび上がり、あたりにうずまく。
 差し込まれるナイフ、喉から漏れ出す悲鳴、意識が薄れるまでの長い一瞬だれをなにを思った?
 
 習い覚えた言葉を心の中でひたすら繰り返す。
 残された誰かの感覚に完全に同調しないよう、そうして意識をそらしておくのだ。 
 これは自分の現実ではない。
 夢を見ている。
 夢の中で過去の誰かの現実についての情報をみている。それだけだ。
 その誰かとはほぼまちがいなく、そこに死んで横たわる人物であろうと思われた。

 [ No.111 ]


流れ始める時間

Handle : 神無月 梓   Date : 99/07/10(Sat) 09:42
Style : ニューロ◎ニューロ●エグゼク   Aj/Jender : 19才/女性
Post : 千早系列子会社の社長令嬢


侵入者のトレースに失敗した梓。思っていた結果と違ったことに嬉しさがこみ上げる。

「さっきの侵入者・・・また会えるといいわね(クス)。
さて、彼らとの接触の方がまずは先ね」

ドロイド”梓”の制御が再び梓の手に戻る。
現れた黒犬の警官を見、話しかけるチャンスと思う梓

「け・警察の方なのですか?。さっきから、ここで様子を見てたのですが、怖くて隠れてたんですが。」
便所の影から、まるで怯えたかのように、ドロイド梓はトレイシィに話しかけた。


http://www2.osk.3web.ne.jp/~cehu6896/Cast/cast0065.html [ No.110 ]


calling・・・?

Handle : “ユーレイ娘”比礼瑞穂   Date : 99/07/10(Sat) 02:19
Style : マヤカシ=マヤカシ=マヤカシ◎●   Aj/Jender : 18/F
Post : フリーランス?


ここだったろうか?
瑞穂が血の匂いを追ってさまよい出たところ、
その空間には焼き付いたようななにかがにじんでいる。
「死」
なまなましい情報が浮かび出すまえに、自然と意識がそれてゆく。
(もう、まにあわないね?・・・)
瑞穂はその場にしゃがみこんだ。
正確にはユーレイなんだから足はないはずだし、こっちは地面じゃなくて頭の上かもしれないが気分の問題だ。
薄皮一枚隔てた眼下、数人の男女が「死体」の周囲で、戦りあっている。

 ふいに彼岸の光景が鮮明になった。瑞穂の感覚が喚起されてゆく。
 意識にひっかかったかすかな声、それをひろいだそうとする。

 たすけをもとめた、こえ
 どこだ

 瞬時、血をもとめ狂い昂ぶる少女・准麗に、瑞穂の意識が肉迫する。

 接触。深くは考えなかった。
 こころをしずめるみず
 鎮静のちからをみちびく。
 通過。准麗の二つの意識から瑞穂の意識が離れた。

 (これで、たすけに、なったのかな・・・?)

 [ No.109 ]


[ Non Title ]

Handle : “リリス”   Date : 99/07/10(Sat) 01:17
Style : ◎カゲムシャ、●ニューロ=ニューロ   Aj/Jender : ?/女
Post : (石見沢 まどかの腹心)


相手が逆探知を仕掛けてくる。リリスにとっては、ほぼ予想している事だった。
相手がこちらの情報を引き出す前に、仕事は終えられなくてはいけない……。
どれだけ相手が早く仕事をしてくるか、
自分が引き出せる情報量は、それにかかっていた。

コウモリの翼を生やした半裸の少女のアイコンは、
ホワイトエリアのビルの中にあるアインシュタインの中に侵入する事に成功した。
しかし、相手の本体の姿はそこにはない。
かわりに、ある場所に細い枝が無数に張り巡らせてあるのに気付く。
おそらく、あの中に本体に繋がる道があるのだと、彼女は勘づいた。

逆探知の触手が、そこから這い出ようとしている。
相手はおそらく彼女に狙いを定め、襲いかかってくる事だろう。
<スナーフ・アドレス>
それを、リリスは間一髪で避け、逆にその触手をたどって本体のありかを
<トレース>する。

「!!」
もうすぐ本体にたどり着けると思うや否や、そこに続く枝は突然消滅した。
逆探知の触手は、もう襲ってくる事はないだろうが、
最も肝心と思われる情報への道は、そこで途絶えてしまった。

(それにしても、ここは……)
アインシュタインの中を探ると、そこからは神無月 梓のプロフィールのデータが
発見された。
(これが、白兎のドロイドを動かしたニューロのデータ?いや、それは……)
とにかく、ここには長居は無用だ。
アイコンは、コウモリの翼を広げ、元の場所へと帰っていく……。

 [ No.108 ]


確認

Handle : 御剣 初   Date : 99/07/10(Sat) 00:04
Style : エグゼク◎カブトワリ●カリスマ   Aj/Jender : 28/男性
Post : 千早重工情報処理部経理課課長


静かに降っている。雨の中10時の鐘がなる。
とりあえず。現在の状況を確認する。
−−−−−
近くでの銃声…現在のその状況は不明少なくとも、
何者かが戦闘状況に入っているのは確かである。
この休憩所には現在、人は僕の他に3人…
和知 真弓…イワサキのエグゼク
妙堂院 由耶…フリーのフェイト
D.R…フリーのカタナ
以上の一見すると繋がりのない状況…。ただ単に偶然か?それとも……。
状況がつかめるまでは動かない方が無難か……。
−−−−−
妙堂院さんが入ってきて軽い口調で話し掛けて来る。
「デートですか?そのつもりだったんですが、相手から断られましたよ。」
コーヒーで冷えた体を温めながら逆に聞いてみる。
「ところで、みなさん、こんな時間にこんな所でどうしたのですか?」

 [ No.107 ]


羅刹

Handle : “血塗られた花嫁”周 准麗   Date : 99/07/09(Fri) 17:29
Style : カブキ マネキン カタナ◎●      Aj/Jender : 18/F
Post : 三合会


「!!!」
音すらしないクリフの3点バーストを准麗はとっさに避けようと後ろに下がった。
最初の2発は軽く避けたが、最後の1発は彼女の腕をかすめた。
彼女の動きが少し止まる……
(ニヤリ)
彼女は血が流れ出した腕を舐めると無気味に笑った。
「ククク……オモシロイワ……」
バタフライナイフを構え直すと、再び2人に襲いかかろうとした。
そのスピードはフラッシュドライブを起動したはずの2人よりも遙かに凌駕していたのだった。

「お・ね・が・い・・・や・め・て・・・」
彼女の心は風前の灯火だった。
いつのまにか准麗の心は、1人の少女に助けを求めてた………

 [ No.105 ]


Bullet of passing each other

Handle : ”白い黒”クリフォード=カーライル   Date : 99/07/09(Fri) 12:43
Style : Hilander◎Kuromaku●Kabuto-Wari   Aj/Jender : 20?/♂
Post : Carlisle Syndicate


ガキンッッ!!
目の前を火花が散る。目の前の”死”は防がれた。
「確かに不用心でした。サイバーサイコも眠らせた弾だったんですが・・。あ、でも、助けていただけると思ってましたよ、ありがとうMs.バートクライン」
そう言ってのんきに微笑む、が、目だけは笑わず周を見つめる。
(僕は仮にも”交渉人”だ。しかし説得が通じるか?・・・・まず大人しくなってもらうしか無いな)両手を広げ愛を込めて説得すればなんとかなる、と思うほど馬鹿ではない。
思考トリガーでフラッシュドライブとブースタマスタを起動。同時にQQセットの中から
9WHを取り出す。
「真面目にやらなきゃ・・いけませんねえ」
相手の実力は凄まじい、が、殺されるわけにはいかない。しかし殺してもいけない。周の安堵の表情を見たのはクレアだけではない。
(全く難しいね・・最近は女難続きだ)
心の中で呟くと、クレアの背越しにトリプルショットを放つ。
引きがねは既に引かれたのだ。嵐は止みそうになかった。

 [ No.104 ]


しゃあないなぁ・・・。

Handle : ”スタン官”伊緒奈=トレイシィ   Date : 99/07/09(Fri) 10:26
Style : イヌ◎カゼ●カブト   Aj/Jender : 20/F
Post : B−ハウンド


ビリーとか言う男は被害者やった。早とちりして逃げたんも、まあしゃあないか。
「とりあえず、あんたらを「保護」せなあかんな。」

さらにビリーの申し出。
「手を組みたい言われてもなぁ・・・。うちは基本的にそういう事でけへんねん。
それに、うちら警官は情報いう切り札を強制的に引っ張り出すこともできるんやで。そう言う取り引きは警官に対してするもんとちゃうわな。
せやけど、今回はええわ。うち非番やし。手ぇ貸したろ。」

うちはジャケットを脱いだ。これでうちはただの「伊緒奈=トレイシィ」になる。

「さ、いこか。」全員に声をかける。

それにしても、いい加減SSS来てもええ頃やけどな・・・。一体なにしとんねん・・・。

 [ No.103 ]


逆探知

Handle : 神無月 梓   Date : 99/07/08(Thu) 22:24
Style : ニューロ◎ニューロ●エグゼク   Aj/Jender : 19才/女性
Post : 千早系列子会社の社長令嬢


PiPiPiPi・・・・・・・
宙に浮く眼鏡と出っ歯のアイコンが激しく警告を促す。

「あら、侵入者・・・。へぇ、私に向かってくる人は随分久しぶりだわ」

M−ヴィエのコンソールを左手に取る。そして、ブラックボールのコンソールを右手に。
ドロイドにアクセスしているM−ヴィエをオートに切り替え、ブラックボールタップに入力していく。

「トレースをするって事は、貴方もトレースされると気づいてないのかしら?(クスクス)」
素早くキー入力する。

M−ヴィエ「PiPi。ラチェットタップまでの侵入を確認しました」

今、梓はWEBを幾重もの枝をはり侵入している。
ブラックボールタップから、ホワイトエリアの自宅の隣のビルの梓の部屋のアインシュタインに、違法侵入という形でアクセスしている。そして、それからWEBに入り込んでいるため、容易に本体の居所は捕まれないはずではあった。
アインシュタインから、自らを模写したドロイドの”梓”の持つ持つラテェットタップへ。そこから、白兎を動かしていた。

「もう少し。もう少しで逆探知できそうね」

M−ヴィエ「PiPi・・・。アインシュタインへのアクセスを確認しました。後、15秒でこちらに侵入されると思われます」

少し焦りで額に汗がにじむ。まだ、何も知り得ていないはずなのに、何者かの挑戦。久しぶりに梓の心はわくわくしていた。

M−ヴィエ「こちらへの侵入が・・・・」
ピッ。梓は緊急切断処理を実行した。ブラックボールがWEBより切り離される。
そして、別回線から、M−ヴィエがコントロールしていた、ドロイド”梓”の制御側にキー操作を変える。

「・・・。まさか、同じ人物がドロイドで再び接触しようとするとは思わないでしょうね(くす)。外見的には人と見分けつかないようにお金かけてますからね。あの娘は」


  〜 同刻 〜
白兎「イヌ〜。食われる〜。イヌイヌ〜」

白兎は、意味不明な事を呟きながら、ビリーの近くにいた。ここにいる人達を見てまわる。
ビリー達のやりとりを邪魔はする事なく、すべて記録していた。

突如、白兎は「ビッビーーーーザーーーー」という大きな音と共に動かなくなってしまった。

その音の少しのち、ドロイド”梓”が彼らの前に姿をあらわす。

「・・・・?」

http://www2.osk.3web.ne.jp/~cehu6896/Cast/cast0065.html [ No.102 ]


狂気[凶器]の矛先

Handle : クレア=バートクライン   Date : 99/07/08(Thu) 20:59
Style : 兜=兜◎●黒幕   Aj/Jender : 27/♀
Post : Knite・Warden


 まさか、こんなに早く見つけることが出来るとは思わなかった。
 「運がいいみたい。」
しかし、言葉とは裏腹に額からは冷汗が伝い落ちる。
明らかに周 准麗の様子がおかしい。辺りに敵意を撒き散らしている。
 「落ちつきなさい。」
呼びかけるが、今の彼女は聞く耳を持ってないようだ。
 (・・・参った、このままじゃ誰だろうと構わず襲いかかりそうね・・・。)
力ずくでも、一度取り押さえないといけないらしい。“フラッシュ・ドライヴ”を起動し、覚悟を決めて、彼女に近づく。
 と、そのときこちらに向かって駆けて来る男性の姿が目に入る。
男性は会釈をすると、いきなり周 准麗の足元に銃弾を撃ち込む。煙が上がる。催涙弾か何かだろうか。
だが、彼女は即座に口を手で覆うと鮮やかに身を翻し、男性へと襲いかかる。
男性は自らの行動に自信が有ったのか、すでに銃をQQセットへと持ち替えてしまっている。
 「危ない!!」
 叫ぶと同時に身体を動かし、周 准麗と男性の間に割って入る。

――――金属同士がぶつかり合う、派手な音が辺りに響く。
 「Mr.、少々不用意だったみたいですね。」
周 准麗の斬撃を、両手の“雷王 Ray-O”で受け止めながら後ろにいる男性に言う。
 そして、対峙する目の前の女性の瞳の奥には何故か安堵の色が宿っている。
 (けど、“クリスタル・ウォール”持って来た方が良かったみたい。)
額から、血が、流れていた。

 [ No.101 ]


すれ違う二つの心

Handle : “血塗られた花嫁”周 准麗   Date : 99/07/08(Thu) 17:46
Style : カブキ マネキン◎ カタナ●   Aj/Jender : 18/F
Post : 三合会


無意識のうちに彼女はブースタマスタとフラッシュドライブを起動していた。
いや、無意識のうちにこれらを起動することなどできたであろうか?

突然、足元で煙が吹き出す。彼女は本能的に口を手で押さえ周りをみると……
もう一人の敵?そう、クリフである。

「オマエモ……ジャマスルカ……」
突然、准麗は人間離れしたスピードでクリフフォードに肉薄したのだった。

(だから!お願い。やめて!)
消えかけそうな本当の彼女の意識は心の叫びをあげた。


 [ No.100 ]


A FAKE OF MYSELF

Handle : ビリー・クリムゾンレッド   Date : 99/07/08(Thu) 16:59
Style : カブト=カブト◎●レッガー   Aj/Jender : 16歳/男
Post : E.D.G.E.


(まずい!)
慌てて死体の靴に接着剤をつける。2秒でくっついた。アンプルを取り出したときにできた疵跡は見事に消えている。
(俺って天才かも……)
そう考えているうちに彼等との距離は詰まり、男が俺の名を叫ぶ。
(ちっ……名前がわれてやがる……厳しいな)
銃を捨てた男は俺に面白い事を言った。俺をカブトとみなしてくれる人間がいるとは予想外だった。
相手が武装を解除したからといって、こちらが同じ事をするいわれはない。だが、逃走はもはや不可能に近いようだ。
「いいだろう。あんたらはとりあえず正義の味方らしいからな」
俺は彼等に近づく。武器はもとから持ってない。俺の武器は剣でも銃でもないし、サヴァットの蹴りでもない。
ハウンドの女性が尋ねてきた。
「さっきは何で逃げたんや?」
「あんた達の正体がわからなかった。どうしようか考えていたら背後から銃声がした。
あんたらが俺達を敵と間違えて撃つんじゃないかと思ってとっさに逃げだしたのさ」
よどみなく口から紡がれる嘘。こいつが俺の武器だ。危険が避けられるならばそれにこしたことはない。
敵を騙し、味方を欺き、自分自身さえも偽る。自分が自分でなくなる。虚と実が入り交じる。
女性はこのもっともらしい言葉に納得したようだ。
「いくつか、俺はこの厄介ごとに関した情報がある。あんた達と手を組みたい。
……その前に、名前を聞いておこうか。俺の名は知ってのとおりだ。ウィリアム・クリムゾンレッド。ビリーと呼んでくれ」
彼らが騒ぎ立てないことをみるともう既に彼らは死体のことは知っていたようだ。
だが、アンプルは俺とまどかさんしか知らない。この白兎がいくら喚きたてようとも全員を説き伏せる自信はある。
俺は彼等の言葉を待った。

 [ No.99 ]


From SSS to Carlisle Syndicate

Handle : ”白い黒”クリフォード=カーライル   Date : 99/07/08(Thu) 15:58
Style : Hilander◎Kuromaku●Kabuto-Wari   Aj/Jender : 20?/♂
Post : Carlisle Syndicate


駆け出す伊緒奈とフィンスターニ。その背に「この現場、確保します!」
二人の姿が見えなったところで、大きく一つため息をつく。
(さて、どうだ、PIPI)コートと顔の人工皮膚マスクを脱ぎ捨て問い掛ける。
(さっきのトレースはできなかった。相手はかなりのすご腕よ。でも今SSSの無線にハックしてるとこをトレース&スナーフしたわ!場所は時計台の近く)
(小物にかまけているからだよ。Mr.Murderer)
微笑みつつ時計台へと駆け出す。と、暫くした時だ。凄まじい殺気。
そちらに方向転換すると、伊緒奈の追っていた周とカブトらしい女性。決断2秒。
「おちつくんだ周准麗。無差別殺人がお望みなのかい?」
カブトの女性に軽く会釈をすると、銃を1発。周の足元の着弾地点から煙が吹き出す。
「睡眠薬さ。すぐ目が覚めるよ」
銃をQQセットに持ち替えて、僕は彼女に微笑んだ。

 [ No.98 ]


まずひとつ・・・。

Handle : ”スタン官”伊緒奈=トレイシィ   Date : 99/07/08(Thu) 11:20
Style : イヌ◎カゼ●カブト   Aj/Jender : 20/F
Post : B−ハウンド


「なんや・・・。現場に戻ってきとるやないか・・・。」
最初に男が死んどったとこ。SSSはまだ来とらへん。

>「銃は捨てた! カブトとして良識ある判断を望む!」
フィンスターニはそういっとる。せやけどうちはこういわなあかん。
「現場あらさんといてんか!」
それにしても、隣りのウサギはなにモンや・・・?

 [ No.97 ]


何者?

Handle : “Melty Doll”石見沢 まどか   Date : 99/07/08(Thu) 01:02
Style : ◎●マネキン=マネキン、クロマク//◎カゲムシャ、●ニューロ=ニューロ   Aj/Jender : 18?/女
Post : フリーランス


「な゛ぁ、ぎみだち、何しでるんでずか?」
……白い兎が喋る。悪質なニューロの仕業か?
いずれにしても、ここで音を立てられたのはさすがにまずかった。
現にもう二人の警官――少なくともそう認識した――の姿が見えている。

「あなたは、あのドロイドを動かしたニューロの事を調べて。早く……」
『……………………』
石見沢はどこかに連絡をとる。スロートマイクを使い、ビリーにそれと気付かれないように……。

「銃は捨てた! カブトとして良識ある判断を望む!」
我が耳と目を疑った。予想外の展開だと思った。
敵だと思いこんだまま、相手が武装解除をする理由はない。
あるいはまだ、武器を隠し持っているかもしれないが、
話をしたいと相手が切り出した時点で、すでに好運に思うべきだろう。
だとしたら、そちらはビリーに任せ、自分は腹心からの報告を待つ……。

コウモリの翼を生やした半裸の少女の姿をしたアイコンは、
あの白い兎のドロイドを支配した所から、トレースを開始する。
すると、場所はホワイトエリア、ある金持ちの家にたどり着く事となる。


PL:ここで、一応ストップをかけます。そして、PLは神無月さんの反応を待ちます。
一人で話を勝手に進めるより、そっちの方がいいと思ったので……

 [ No.96 ]


白兎

Handle : 神無月 梓   Date : 99/07/08(Thu) 00:39
Style : ニューロ◎ニューロ●エグゼク   Aj/Jender : 19才/女性
Post : 千早系列子会社の社長令嬢


「やばいな……一般人に見られた……」

その呟きは、ドロイド、そして、DAKをかいして梓には聞こえていた。

(ふーん・・・・。それにしても懐にしまった液体は何かしら。)

「ざっぎ、はなじがけだのに、無視じでっだわ゛ねー。
まぁ、ぞんなごとはどうでもい゛い゛わ。貴方がのぞむの゛なら、だずけ船をだしであげでもいいわよん?」

雑音混じりの聞きとりにくい声が、ビリーに提案をする。

http://www2.osk.3web.ne.jp/~cehu6896/Cast/cast0065.html [ No.95 ]


Wait 4 2min'z

Handle : フィンスターニ   Date : 99/07/07(Wed) 23:42
Style : Vasara◎ Kabuto=Kabuto●   Aj/Jender : 21/male
Post : Freelance


駆け出したハウンドの横を走りながら伊緒奈に言う。
「いきなり銃を付きつけたのはすまない。昔の癖でね」
「昔の……? なにしてはったん?」
「人の過去なんてこの時代じゃ意味をなさないだろ」
「……たしかに」
「それにしても。なぜ、被害者なら彼らは逃げる必要があるんだ?」
「それは……分からんけど……」
突然、ポケットロンが鳴る。妻からだ。走りながら電話に出る。
「……ああ、私だ。誰だか分かったのか?」同時に送られてきたF.E.I.R.のデータを見る。
ビリー・クリムゾンレッド。E.D.G.E.のカブトらしい。
「……カブトか?!」
思わず隣の伊緒奈と顔を見合わせる。
「助かったよ」妻に礼を言い、通信を切る。
「妙だな。だとしたらあの怪我はビスがらみか? とりあえず、理由を聞いてみるか」
「はじめっからそうすればよかったんとちゃう?」
抗議めいた伊緒奈の言葉を無視して、声を張り上げる。
「ビリー・クリムゾンレッド! 君と話がしたい! こちらに出てきてくれないだろうか?」
そう言うと共に銃を相手のそばに投げる。
「銃は捨てた! カブトとして良識ある判断を望む!」
(さて、どう出る……??)

 [ No.94 ]


狂気

Handle : “血塗られた花嫁”周 准麗   Date : 99/07/07(Wed) 18:29
Style : カブキ マネキン カタナ◎●      Aj/Jender : 18/F
Post : 三合会


「……コロシテヤル……」

奴に対して向けられたはずの刃はいつの間にかすべての者に向けられていた。
人影が見える。クレアだ。
「コロシテヤル……」
もはや誰でも良くなっていた。
誰を殺しても……

(だめ!その人は違う!その人を傷つけちゃ!)
心の中で本当の自分がそう叫びをあげた。

 [ No.93 ]


STAINLESS NIGHT

Handle : ビリー・クリムゾンレッド   Date : 99/07/07(Wed) 12:16
Style : カブト=カブト◎●レッガー   Aj/Jender : 16歳/男
Post : E.D.G.E.


死体は背中の刺されたあとが一番に目を引いた。明らかに致命傷だ。おそらく腎臓を貫いているだろう。だが、ふと疑問が湧く。犯人は何故悲鳴をあげさせた?
背後からの奇襲ならば相手の口を抑えるのは素人でも思いつきそうなぐらいの基本中の基本。何故そうしなかったのか。衝動的な殺意で気がまわらなった?もしくは……
(もしくは、わざと声をあげさせたか……)
理由まではわからない。本職ではないのだから、こんな少ない情報では何か解るはずもない。
金目のものは見つからなかった。クレッド・クリスも同じ。だが、金銭目当てではないだろう。何か、あるはずだ。
足を調べる。ヤバい物は靴下か靴底に隠してあると相場が決まっている。案の定、右の靴の踵が二重底だ。空洞がある。
俺はスイス・アーミーを突き立て、丁寧に中身を取り出した。赤い液体の入った小さなガラスケース。何かのアンプルのようだ。胸ポケットにしまう。
(こいつ、カタギじゃない……ヤバい事に首突っ込んじまったな……)
まどかさんが傘を俺の上に掲げてくれた。
「……ありがとう」
(この人は、俺を裏切ったりするのだろうか……?今はやさしくしてくれているが……俺のこと、嫌いになってほしくないな……隙をみて告白でもしちゃおっかなぁ……)
馬鹿な考えは奇妙な声によって終わりを告げた。
振りかえると白兎のドロイド。人が操っているのは俺でもわかる。
(コード……じゃねえよな。この口調は。あいつは俺に話し掛ける理由もない。と、いうことは……)
「やばいな……一般人に見られた……」
そして人の声。視界のすみ、遠方にハウンドの制服を着た女性。後ろに人を連れている。
最悪だ……。

 [ No.92 ]


行動開始

Handle : クレア=バートクライン   Date : 99/07/07(Wed) 08:06
Style : 黒幕 兜=兜◎●   Aj/Jender : 27/♀
Post : ナイト・ワーデン


 妹からの連絡が来る。
 「遅い。10分待った。それで結果は。」
 『すいません。簡潔にお伝えします。』

 妹からの情報は、
マネキンらしき女性は三合会の周准麗、凶手としての腕前も一流らしいこと。
銃声があったのはトイレ付近らしく、撃たれたとおぼしき男性は女性と逃走したこと。
一連の犯人は特定できないが、恐らくはニューロかもしれないこと。であった。
 「・・・そう。相手がニューロとなると、少々やっかいね。ご苦労さま。他に何か気になる点は?」
 『はい、休憩所でイワサキの和知真弓、千早の御剣初の両名が同席しています。』
 (ふむ。そういえば、SSSが来ない。これだけ人が居ながら、誰も通報しないのもおかしい。)
 『では、引き続き潜ります。』
 「待って、ここはもういいから、イワサキ系列と千早系列で変わった動きがないか調べて。」

 今回の事件には裏があるかもしれない。
 (さて、銃声のほうへは猟犬が行ったし、私は三合会の女性を捜すことにするか。)

 [ No.91 ]


一瞬の邂逅

Handle : クレア=バートクライン   Date : 99/07/07(Wed) 08:05
Style : 影武者◎新生路●裂牙(兜=兜◎●黒幕)   Aj/Jender : 27/♀
Post : ナイト・ワーデン


 姉からの通信が切れる。いつも自分勝手だ。
それでも、私はそれに応えようとする。

 まずはFEIRのデータベースで送られてきた画像のマネキンらしき女性の照合をする。
 結果がでる前にイントロンする。
その辺にあるカメラを乗っ取ることなど造作もないことだ。
 潜った瞬間にかすかに違和感を覚えるが、気にせず操作を続ける。
カメラはすでに幾人かの人影を捉えている。
 (!?何故あの二人が・・・姉さんに報告することがひとつ増えたみたい。)
そしてトイレ付近のカメラには猟犬とSSSを名乗る男性、そしてカブトがひとり。
その場から逃げ出した女性と傷をおった男性。そこまでできて、あることに気付く。
 (私がカメラを乗っ取ったときには、すでに目標を捉えていた?・・・先客がいる!?)
 あのときの違和感の正体はこれか。WEBを見まわす。誰の姿もない。視線は感じる。
頭の奥でシグナルが鳴っている。危険だ。犯人だろうか。ならば見極めなければ。
どこだ。わからない。焦燥感が襲う。そして・・・。

 「クッ・・・。」
弾き出されたようだ。タップをひとつ破壊された。耳鳴りがして音が聞き難い。
そこへFEIRからデータが来る。
 (・・・とりあえず、姉さんに伝えなければ。)

 [ No.90 ]


Become Visible ... Flash in the Darkness

Handle : ”Flash in the Darkness” D.R   Date : 99/07/07(Wed) 06:59
Style : Katana◎、Manikin●、Chakra   Aj/Jender : 男/26歳
Post : Free Solo


休憩所にもう一人客人が来たようである。
知っている顔・・・記憶を探る・・・。
彼女の名前は確か、妙堂院由耶・・・。
・・・御剣か、和知が彼女を呼んだのか?
まあいい、私には関係の無い事。
只、彼女の様な腕利きがいるのでは隠れておくことはできないのは解っている。
かと言って、話しかける必要は無い・・・。

休憩所にいる人々の前に閃光が指す。
D.Rの長髪が光を浴び、閃光の輝きに見える・・・。

姿を現し、3人に声をかける。
「・・・このような場所で奇遇だな・・・」

http://home7.highway.ne.jp/shinsen/ [ No.89 ]


騒動

Handle : 神無月 梓   Date : 99/07/07(Wed) 00:19
Style : ニューロ◎ニューロ●エグゼク   Aj/Jender : 19才/女性
Post : 千早系列子会社の社長令嬢


声をかけた二人の男女は、返答なく走り去った。
取り残されるドロイド”梓”。

(なんか、聞く耳持たずに走ってったわね。あの二人・・・。なんか、面白そうだしチョッカイだしてみましょうか)

キーをカタカタと叩く。トロンの支配を瞬時に切り替え、二人の、ビリーとまどかの後を追ってみる。

(何をしてるのかしら?)

状況のデータをアインシュタインに記録させながら、
状況を把握しようと考えをめぐらせる。

そして、ビリーとまどかから少し離れた所に白兎を模造したドロイドが梓の目に、ヴィジョナリーをしている視界にとまる。

「あら、使えそうね。あれ」

キーを叩く。それは瞬時に白兎のドロイドを支配する。
声を出せるか、確認する。

「あ゛ー。あ゛ーー。」
奇妙な音声合成だが、声は出せるようだ。その事を確認するとビリーとまどかに話かけた。

「な゛ぁ、ぎみだち、何しでるんでずか?」

http://www2.osk.3web.ne.jp/~cehu6896/Cast/cast0065.html [ No.88 ]


私にとっての嵐の前

Handle : 妙堂院由耶   Date : 99/07/06(Tue) 17:11
Style : フェイト◎●ミストレス カリスマ   Aj/Jender : 37歳/女
Post : NIK所属・探偵


さて、呼び出されて来たはいいのだが。依頼人はどこだ?…まぁ、あの人のことだから、その辺で観戦でも決めこんでいるだろうことは容易に想像がつく。
報告書を手で弄びながら、あたりを見渡す。
まったく、たまたまヨコハマに来ていたから良かったものの。無茶な依頼をしてくるものだ。と、彼女は苦笑。それだけ、自分の腕を認めてくれているということだが。
彼女はフェイトコートを翻し、改めて周りの状況を確認。
(お〜お〜、なんか、派手にやってるねぇ)
っと、見逃してはいけない。のんびりと観察しつつ動いている人々をしっかり、記憶する。脳裏に焼き付ける。
しばらく、歩いて目的の人物を発見。まずは、様子見のために観察。見れば、休憩所には依頼人と、もう一人、見知った人物が居た。
(……?)
ふと、もう一度休憩所の周りを観察する。なにかが…誰かがいる?でも、まぁ居たとしても構わない。自分の仕事の邪魔にさえならなければ…。
彼女はニヤニヤといつも通りの笑いを浮かべる。
「よぉ〜♪お二人さん、こんなところで密談(デート)かい?」

 [ No.87 ]


子供と大人

Handle : ”無免許探偵”ウェズリィ   Date : 99/07/06(Tue) 15:00
Style : KABUTO,FATE◎●,KABUTO-WARI   Aj/Jender : 2?/Male
Post : Freelans


あきらが”子供”の顔で応えた。
「そうか、中華街も久しぶりだな。あの事件から一週間も経ってる…。よし、兄ちゃんが案内してやるよ」
(…まったく…どっちが子供なんだかわからねぇよな…)
ウェズにはあきらの心遣いが嬉しかった。
多分あきらは意識せずともウェズの事を気遣って、”子供”の態度を示してくれたのだろう。
明るい笑みで孤独を吹き消すために。
普段彼女が見せる笑みとはどこかが違うから。
いつも一緒にいるウェズにはそれがよく分かった。
だから…
「ありがとうな、あきら」
突然何の前触れもなしに、彼はあきらにそう呟いた。
そして服の袖を引っ張られながら、歩み始めた。
【ウェズリィ、中華街に移動します】

http://www.mietsu.tsu.mie.jp/keijun/trpg/nova/cast/cast03.htm [ No.86 ]


[ Non Title ]

Handle : 日向あきら   Date : 99/07/06(Tue) 14:45
Style : チャクラ◎カタナ●バサラ   Aj/Jender : 16歳/女
Post : フリーランス


「お土産?お土産?」
少女は顔を輝かせる。“子供”の顔で。これは、生きていく上で少女が覚えた生き方。
少女は屈託なく微笑む。彼の孤独を吹き飛ばすかのように。
そこで、周りがにわかに騒がしくなってきたことに気付く。……なにかが、起こっている。
「ねぇ、兄ちゃん。なんか、ここ騒がしくなりそうだから」
一呼吸。
「あきら、“中華街”いきたいな〜」
にっこり、彼に笑いかけて、あきらはウェズリィの服の袖を引っ張りながら歩き出す。

【日向あきら、中華街に移動します】

 [ No.85 ]


もぉわけわからん!

Handle : ”スタン官”伊緒奈=トレイシィ   Date : 99/07/06(Tue) 13:34
Style : イヌ◎カゼ●カブト   Aj/Jender : 20/F
Post : B−ハウンド


私服を名乗った男は身分証を出した。
「とりあえず、信用したことにしといたる。
せやけど、身分証の偽造は立派な犯罪やで。憶えとき。」
碧ちゃん、おおきに!
「それはおいといて、トイレ裏いかなあかんみたいやな。うちも行くで。」
・・・・
トイレの裏にはカブトらしいやつ。
「フィンスターニ」とか言うとった。
「いきなりうちに銃つきつけるなんてええ度胸やな。」

そうこうしているうちに一組の男女は逃げよった。
「被害者ならなんで逃げるん!?」
うちは駆け出した。



 [ No.83 ]


裏切りの構造

Handle : “Melty Doll”石見沢 まどか   Date : 99/07/06(Tue) 13:12
Style : ◎マネキン=マネキン、●クロマク   Aj/Jender : 18?/女
Post : フリーランス


石見沢は動揺していた気持ちを落ち着かせ、持っていた傘をビリーの上に掲げる。
そして今一度、周りに人がいないか確かめる。
時間にして22時。幸い追ってくる人影もなく、観光客さえもいなくなっていた。

「ねえ、あの時何があったの?良かったら説明してくれる?」
その問いに、ビリーは男の死体を漁りながら、淡々と説明した。
¥コード――ビリーの仲間――が、傷ついているのを見て、
彼を介抱し、事情を聞こうとしたこと。
そして、油断したビリーに¥コードが発砲をした事。
そのフェイトコートは傷ついていた¥コードに貸し与えたものである事。

仲間だと信じていた人が突然裏切りを起こす、確かに信じられない事だ。
理由はいろいろ考えられる。
仲間が誰かに抱き込まれたか、それとも洗脳されて裏切るよう命令されたか?
だが、それは飽くまで推測でしかない。もしかすると、別の理由があるかも知れない。
味方にしたつもりの人物に突然裏切りを起こされる、
マネキンとしての、またクロマクとしてのフェイスを持つ石見沢にとって、
それは一番忌むべき事態だ。
だから、「裏切りの構造」を認識するということは重要だと、彼女は思う。
それにビリー……彼が自分にとってどういう利益をもたらすのか、
じっくり見極めたい……。

その男についていた傷は、刀傷のようだった。
そして、その男の身元は……?

 [ No.82 ]


BIG TIME CHANGES

Handle : ビリー・クリムゾンレッド   Date : 99/07/06(Tue) 10:19
Style : カブト=カブト◎●レッガー   Aj/Jender : 16/男
Post : E.D.G.E.


雨が降り続く中、俺とまどかさんは走っていた。予想された銃撃は来なかったが、確かめられる訳も無かった。
「……こいつは」
白い布が落ちている。手に取るとやはり俺のトレンチコートだった。ポケットにはクリスタルシールドが入っている。
コートは濡れていたが、気にせず羽織る。ミラーシェイドをかけた。
一見しただけなら、さっきまで俺が傷を負ったレッガーだったとは気づかないだろう。おそらくは。
「コード……お前は何を考えている?いや、そもそもお前は何をやったというんだ……?」
まどかさんが俺の手を引いた。彼女は黙って『何か』を指している。うつ伏せになって倒れた男。
息はないようだ。血がシャツを赤く染めている。俺は思わずニヤリとした。こいつがさっきの悲鳴の主か。
イヌが見当たらない今、独自に調査(死体を漁るとも言う)ができる。
コードが何をしたのか、この厄介事の発端が何か、手がかりが欲しい。
「似非とはいえ、フェイトの仕事はこなしてるんだ。やってやる」
風向きが、変わりだした。

 [ No.81 ]


もう一人の少女

Handle : “血塗られた花嫁”周 准麗   Date : 99/07/06(Tue) 09:50
Style : カブキ マネキン カタナ◎●      Aj/Jender : 18/F
Post : 三合会


彼女は目が覚めた。
彼女はナップサックのことなど考えてもいない。
奴に対する復讐の想いしかなかった。
途端に彼女の中の何かがはじけた。

「ノロッテヤル…コロシテヤル…」

もう一人の准麗が姿を現そうとしていた。
“血塗られた花嫁”の名に相応しき狂戦士へと…

 [ No.80 ]



Handle : “ユーレイ娘”   Date : 99/07/06(Tue) 03:20
Style : マヤカシ=マヤカシ=マヤカシ◎●   Aj/Jender : 18/女性
Post : フリーランス?


めがさめたんだろうか?(確かにここで眠ったかもしれない)
だが視点が高い。
生い茂った葉陰のなかから見おろす位置である。
(えーと)
血の、匂いだ。(においがするわけ、ないでしょーよ夢なんだから)

怪我人が出たなら、お医者様の出番だ。
それで思い出した。どこで眠ったか。
とにかく、夢にしても、怪我人。助けがいるようならドクターのところまでつれてゆかなくちゃ。

まだ寝ぼけたその“思念”は「血の匂い」をたどってどこかへ消えた。

 [ No.79 ]


会合?

Handle : 御剣 初   Date : 99/07/06(Tue) 02:28
Style : エグゼク◎カブトワリ●カリスマ   Aj/Jender : 28/男性
Post : 千早重工情報処理部経理課課長


休憩所に到着する。中には見たことにある女性が居るようだった。
記憶の中から彼女の情報を思い出す。
(和知 真弓…外見とは異なりかなりのやり手の女性…。)
周囲の状況をすばやく確認する。
(SSは居ない?!彼女も一人?優秀なカブトが居たと思ったが…。)
とりあえず、雨で冷えた体を温めるために奥の自動販売機からコーヒーを購入する。

そのまま、コーヒーを手に彼女の座っているベンチに近づいて行き、雨に濡れたコートをベンチにかけてから、聞いてみる。
「こんばんは、和知さん、珍しい所でお会いしますね、こんな時間にお一人で散歩ですか?」

 [ No.78 ]


Bell of awaking

Handle : ”白い黒”クリフォード=カーライル   Date : 99/07/05(Mon) 17:12
Style : Hilander◎Kuromaku●Kabuto-Wari   Aj/Jender : 20?/♂
Post : Carlisle Syndicate


銃声の現場、フィンスターニと名乗る怪しい男(僕はさておいて)。逃げていくのは、撃たれた傷のビリーと介護するまどかさん。そして、ビリーは銃を使わない。
では、フィンスターニが・・?
瞬間、銃の先をフィンスターニに反転。
「貴方こそ動かないでもらおう。Ms.ハウンド、被害者は逃げた2人の方だ!」
しかし何かおかしい。クロマクの勘。
(PIPI、SSSはまだか・・)
(何いってるの?まだかも何も、まだ何もしてないわよ)
(おいおい、だってさっき、現場の・・?・・!)
「PIPIッ、さっきのオペレーションをトレースしろ!2秒でだっ」
叫びつつ、自然と口の端が吊り上がる。(こうでなくては面白くない)
10時の鐘が追跡の始まりを告げた。

 [ No.77 ]


STAIRWAY INTO HELL

Handle : ビリー・クリムゾンレッド   Date : 99/07/05(Mon) 17:04
Style : レッガー◎カブト=カブト●   Aj/Jender : 16歳/男
Post : E.D.G.E.


上半身をおこし、俺はポケットを探る。バースト・ヒールがあった。
左腕に貼り、黒IANUSで感覚カット。痛みはない。頬の傷は後でもなんとかなる。
しばらくすれば傷も癒えるだろう。だが、それだけの余裕がない。
(どうする……?)
男性の誰何の声。発砲などと物騒な言葉を口にする人だ。
逃げるか?現場から逃走する黒ずくめの男。犯人扱いされるに決まっている。
だが、選択の余地はない。コードが何故あのような行動に出たか、自分の力で確かめたい。それに、知り合いを介抱していたら撃たれたなどとは、格好悪すぎて絶対人には言えない。
後はまどかさんだ。彼女はどうしようか?残すわけにはいかない、巻き込みたくはない。
銃声が俺の思考をかき消した。俺はまどかさんを見る。猶予はない。
「逃げるぞ、まどか!」
(こんな所にきてまでフェイトの真似事をやるとは……)
足音潜め、息を殺し、闇を駆ける。

 [ No.76 ]


重鏡

Handle : ”D code”   Date : 99/07/05(Mon) 16:42
Style : レッガー ニューロ タタラ●   Aj/Jender : 20?/M
Post : IANUS


10時を告げる鐘が鳴った。

時間が、刻一刻と責め立てる。
時計台の下に、もたれかかり、懐から薬を取り出し注射。
体から、痛みと感覚が消える。荒い呼吸が整えられ、体が軽くなる。

”奴”は眠っているらしい。その内に、携帯で電話をする。
もし、自分がこの世から消えてしまったら、悲しんでくれる人はいるのだろうか?

弱気になってしまった自分を叱咤しつつ、立ち上がる。

夜明けまでは、まだ時間はある。
12時までは時間はないが。

http://www.geocities.co.jp/Playtown-Domino/1544/cking/NOVA/top.html [ No.75 ]


▲ Return to NOVA