ミナトミライ22,ヤマシタ公園

[ Minatomirai22 BBS Log / No.138〜No.190 ]

魅力に満ちたヨコハマの夜は眠らない。

昼に夜にさまざまなスポットでニューロキッズのココロを躍らせる。
目新しいもの好きならミナトミライ22で、フローティング・ポートからアクセスすれば
カップルで良い雰囲気に浸れるヤマシタ公園までひとっ飛び。
ここからはベイブリッジの眺めだって Cool。
もちろん小粋で洒落た関内も見逃せない。
アイスやディナーだって、酒やドラッグだって、女や男だって楽しめるだけ楽しめる。
それがミナトミライ22からヤマシタ公園までの街並み。

そう、欲望に満ちたLU$Tの夜は眠らない。


─仕組まれた最終幕

Handle : 和知 真弓   Date : 99/07/31(Sat) 16:36
Style : カリスマ◎エグゼク●ミストレス   Aj/Jender : 26?/female
Post : イワサキ重工N◎VA支社「広報部」部長


目の前に美しい噴水が見える木々の合間から、中空の月を見上げて和知はセキュリティで強化された回線で連絡を受けていた。その口元には微かな笑みが浮かんでいる……。
『これはよい実験場になりはしないかね』
「…もちろん、僕は初めからそのつもりだったのですがね」
無機質な和知の答えに満足したのであろうか?一瞬の無言ののち“上司”は言葉を続けた。
『2体ほど用意しよう。ただし、保証はしないがね。何分、未完成の品だ』
舞台を演出するには十分な数だ。戦闘用に設計された“人型”が2体。
「こちらの行動を快く思わない不安定因子の処理ですから、テストケースとしては十分では?……それでは事が終わり次第ご連絡します」
そういって和知は微笑むと“上司”が連絡を切るのを待った。

(はてさて、どうなることやら)
フィンスターニとの連絡は噴水広場の地図の転送と詳細な状況説明は和知と接触してからという事ですませ、妙堂院から来た連絡─これも予測の範疇内だった─を受けた和知は特殊な回線を使った、上司からの連絡を受けて第三幕─ラスト・ステージの準備が整いつつある事を確認する。
和知が妙堂院をやとった真の目的に彼女は近づきつつある。三合会の変則的な動きは以前から耳にしていた。
AIのテストに支障がない限りはこちらから三合会に手を出す必要性はないのだ。
今回のテストも不測の事態があったとはいえ、特殊なケースでのテストデータという意味では十分に役立つだろう。だからこそ和知は踊りつづけているのだ。
現時点において恐らく上司も三合会の動きをある程度見越した上で、行動している。

そして、千早。取引をこのヤマシタ公園で行うはずだった御剣は踊っている事に気がついたようだから、最終幕が降りる直前まで手を出してこないだろう。無用な消耗を避けるために。
彼はすべてが終わってから現れる。

しかし、和知は思うのだ、牽制も含めてこの舞台を仕組んだものに登場して頂かなければ、面白くないのではないかと。
そしてそれは和知真弓という人物以外の人間をして果たされなければならない。
妙堂院由耶 ─凄腕のフェイト。
細やかに砕かれた情報の断片から全体像を推測して行動する事によって真実を導き出すのは、和知もそして千早の御剣も行っている事だ。しかしそれ以上に優れた結果を導き出せる人材はまちがいなく妙堂院なのだ。
全てを仕組んだ三合会のクロマクの仕組んだ舞台ではない、和知によって演出された舞台上でそれはなされるべきものだ。
すべての事象があつまりつつある舞台のすそで哀れなピエロ─“BELL”の登場を視界の片隅で確認し、和知は凄惨なしかし楽しそうな笑みを浮かべると24時の鐘の音を聞きながら自らが登場すべき刻を待った。それはもうすぐだ。

 [ No.190 ]


舞台の終末へ

Handle : クレア=バートクライン   Date : 99/07/31(Sat) 02:45
Style : 兜=兜◎●黒幕   Aj/Jender : 27/♀
Post : Knite・Warden


 休憩所を見つけ中に入るとそこには、妹が言っていたように、御剣 初と和知 真弓が居た。
 共に来たは、休憩所の中に御剣 初の姿を見つけると、有無を言わさず喚き散らす。
どうやら、彼と待ち合わせ――恐らく、千早と三合会の取引であろう――をしていたようだ。
どうも、待ち合わせの場所を示した地図が違っていたと言う。
そこまで聞いて、あることに思い至る。
 (なるほど、私が拾ったものはそれだったか。)
しかし、当事者であるはずの周 准麗はあれが暗号であるとは知らなかったのであろうか。
それとも、あえて聞かされてなかったのか。・・・おそらく後者であろう。
この舞台を真に操っているのは、如何なる人物か。そして、何処へ導こうとしているのか。
ちらと、和知の方を見る。最初はイワサキかと思ったが、その後ろに何かが見え隠れしている。

 と、そんなことを考えていると、御剣が話し掛けてくる。周 准麗の探し物を手伝ってくれという。
1ゴールドという報酬は悪くないが、答えは決まっている。微笑みながら言う。
 「カブトの仕事は物探しではなく、護衛です。それ以外は請けませんよ。」
 そして、周 准麗が、いや何処かで見ている舞台の真の支配者が急かす。
ラストステージへ上がれ、と。では、お手並みを拝見させてもらおう、この舞台で。
だが、期待を裏切ってくれるな。最後まで観客を、そして参加者を楽しませる舞台であることを望む。

クライマックスは、目の前だ。

 [ No.189 ]


嵐のひとかけ

Handle : 妙堂院由耶   Date : 99/07/31(Sat) 01:49
Style : フェイト◎●ミストレス カリスマ   Aj/Jender : 37歳/女
Post : NIK所属・探偵


舞台は、収束に向かっている。嵐はやんだ。今は、ラストステージの前の穏かとも言える一時。
妙堂院は、歩きながら考えていた。
この舞台を仕組んだのは一体誰だ?ということを。これが、人為的になされた事は疑いようのな
い事実。直接的に用意したのは、恐らくイワサキ。つまり、和知。
しかし、この状況において、和知すらも踊らされているのではないか?もちろん、御剣…つまり、
千早でさえも。よく考えれば不自然なのだ。どうして、同じ時、同じ場所で、千早とイワサキと取引
がかち合うのか。しかも相手は、同じ三合会ときている。
考えてみればよくある話。……勢力争いという奴か。三合会内部の。千早と取引しようとしている
側と、イワサキと取引している側との争い。それらを、かち合わせて得する奴が…どこかにいる。
そいつこそ、この舞台をしくんだ黒幕……。
そこで、一つ、身震い。火のついていない煙草をくわえなおす。
あたしは、今、何を考えている?
御剣からの情報と、和知からの情報。それに加えてのNIKの情報。それらを総合して、得た結論。
あたしの元もとの依頼は何だったか?
考えて苦笑。……まったく別のことだったはず。
では、あたしはどうするべきだ?
不意に立ち止まる。企業に与し、そのまま依頼の達成のために動きまわるのか。或いは。
原点に戻ってみる。「あたしは、いったいなんなのか?」
彼女は、少しの間、そのまま目を閉じ。
妙堂院は思い出す。自分が“フェイト”である事を。『真実』を求めずにはいられないことを。
自分の意思はまとまった。…あとは、ラストステージの舞台へと向かうだけだ。
彼女は、また歩き出す。

 [ No.188 ]


どういうこっちゃ…?

Handle : ”スタン官”伊緒奈=トレイシィ   Date : 99/07/30(Fri) 15:03
Style : イヌ◎カゼ●カブト   Aj/Jender : 20/F
Post : B−ハウンド


噴水広場の手前でバイクを降りた。
「何やこれ?」目の前に紙切れが落ち取る。
拾って中を見てみる。
「……」ようわからんけど、うちの心はきまっとる。
「あんたらも見るか?」他の連中に紙切れを渡す。

「乗りかかった船や。最後までつきあったろうやないか。」

 [ No.187 ]


一葉

Handle : “ユーレイ娘”比礼瑞穂   Date : 99/07/30(Fri) 07:09
Style : マヤカシ=マヤカシ=マヤカシ◎●   Aj/Jender : 18/F
Post : フリーランス?


 ----------アストラルサイドにて----------
 また鐘が鳴っている。
 時々意識がとぎれるが、毎度鐘の音に呼び覚まされる。
 このまま、眠らせてくれればと少し思った。

 誰かがぎっちり糸を握りこんでいるような閉塞感と焦燥を感じる。もう雨もやみ、月が照らしているのに道は見えない。
 私の手足にもこの糸は絡んでいるのか?
(また、流されてる・・・?)
 あの、奇妙な状態の魂達、・・・あの子どもは、憑き物のようでもあるが、より肉体への支配力を持ち、より肉体に拘束されているようだ。
 ちらりとハコのようなものも見た気がするが、意味は分からない。
 
 人が集まりつつあった。おそらくは、ここにDcodeがいるから。
 いや、ちがう、Dcodeの身体に宿るもう一つの魂であるところの彼もここを目指してきたわけだ。
 彼の命はあと一刻らしい。ここに来れば救いがあると?
 
 集まっているのはDcodeの知り合いらしい少年ビリー、と連れの美人。あのバサラの青年とハウンドの女性。そしてはじめて見る・・・影、おりしも切れそうな殺気をDcodeに近づこうとした三人に向けている。  
 上空にもなにかいる。月の光をよぎってとぶ影を感じる。
 救い手・・・彼のくびきを握る人物はどこに?・・・真打ちはおくれての登場・・・。
 このままここにいれば運命のあぎとの閉じる様を眺めるハメになるのだろうか。

 あなたはその内側か?外側か?運命の姿形は見えているか?
 境界を越えて幾人かの登場人物に聞いてみることにする。
 自分が着ている寝間着のようなものの裾を慎重に裂く。分離したことで、薄れ今にも消えそうなそれは一枚の紙のようにも見える。
 「かみ、かみ・・・」
 幻視と見立ての末アストラルに浮かんだその紙切れに最初は輪郭をつけてやる。
 重さ、厚み、触感。

 ----------マンデインにて----------

 彼らの前に一枚の紙が舞い落ちる。表面に文字のような模様。その紙に浮かんだ模様は・・・その場にいる者のうち三人の人物には読みとれた・・・かもしれない。

 [ No.186 ]


the Passionate REAZON

Handle : 羽田 恭介   Date : 99/07/30(Fri) 00:10
Style : クグツ◎ ニューロ カゲ●   Aj/Jender : 23/M
Post : イワサキ重工N◎VA支社「広報部」広報三課課長


ちりちりと、神経が焼き切れるような感触。”ブースタ・マスタ”の影響か。
今に始まった事ではないし、嫌いな感覚でもない。
緊張感と高揚感を感じながら、電子に変わった”目”を動かす。

舞台に続々と集まり、その思惑を交錯する役者達。
要望通り、遅刻せずに来てくれた”彼”。そう、今は”D-Code”。
対峙する一人のカタナと三人のカブト。それに護られるように立つ美女。
無垢を飾った少女と、それを護る”Knite”の女性。
周りには、無数の気配。イワサキ、千早、三合会………。
あの、傷を負った優男も、フェイトの女性も、そのうち姿を見せるだろう。
残るもの、御剣が、和知が、自分が、”アンプル”が、”少女の持ち物”が。
交錯する原因がここに揃った時が。
きっと、クライマックスステージの始まる時。鐘が鳴る時。

ふと、自分の意識を通過する電気信号。
狙いは、舞台に立つ”役者”達のIANUSアドレス。
舞台に集ったものを戒めようと、頭に鎖を繋ぐというのか。

「………ここに来て、舞台の邪魔はいけないな」

軽口を叩き、下唇を噛み締める。止められるのか。止める必要はあるのか。否。
力をずらすだけなら、タイミングとポイントの問題だ。
幸いこちらにはもう一人、電脳の使徒がいる。”リリス”だ。
そう、彼女に注意を向けさせ、その隙にアクセス先をすり替える。
各自のIANUSではなく、ポケットロンへ。
全身の意識を収束する。一瞬が永遠のように止まる。
導線を偽装する。次々行われる各”役者”へのアクセスをすべて改竄する。
終了直後、即座にアクセス元を探査。
移動している………夜空、満月を背に、闇を切り裂いて飛ぶ、VTOL機。
誰か。”魔法の目”を光らせる。全てを記録する。
そこまでを一息。終わって、左腕の”ラチェット”との結線を終える。
無謀なまでの電脳上での疾走に、代償がまず一つ。

「くくく………黒子は役者が舞台に立ち易いようにするんだよ、解るだろ?」

不自然なほどに、何かが切れたように、笑い出していた。
端正で女性的な顔を、昂騰した感情に歪めていた。
熱くおさまらぬ高揚感。音を立てて張り詰める緊張感。
そのまま、闇に、気配に、溶けていく。
沸き上がる魂は止まらずに。
舞台へ消えていく。

 [ No.185 ]


逃げられた獲物

Handle : 神無月 梓   Date : 99/07/29(Thu) 00:22
Style : ニューロ◎ニューロ●エグゼク   Aj/Jender : 19才/女性
Post : 千早系列子会社の社長令嬢


トレースの相手が逃げるのを確認する。
同時に、コールしていたトロンが沈黙する。

「あらら。逃げましたのね。つまらないですわ。
さて、お楽しみはこれからですわ」

更に行動を行う。
ビリー、フィンイターニ、伊緒奈、クリフ、その他
その場にいるものの、IANUSのアドレスを奪うために
WEBを走る。BLAKKには通用しない事は分かってる。
ヴィジョナリーで各々確認し、IANUSのアドレスを取得しようとしていく。

「じい。例のものを飛ばして頂戴。場所は、ミナトミライですわ」
梓の住む、マンションの屋上から、V−9 バットがテイクオフする。

http://www2.osk.3web.ne.jp/~cehu6896/Cast/cast0065.html [ No.183 ]


Undergo A Change...Flash in the Darkness

Handle : ”Flash in the Darkness” D.R   Date : 99/07/28(Wed) 19:50
Style : Katana◎、Manikin●、Chakra   Aj/Jender : 男/26歳
Post : Free Solo


零時の鐘が鳴る・・・。
少し前から、噴水広場で監視をしていて正解だったようだ。
今回の獲物・・・D codeが現れる。いや、正確にいうと違うのだが・・・。
(・・・予定通りだな。獲物を確認・・・。)
”闇の閃光”は、全気配を消去し、D codeの監視を続ける。
・・・監視は、ファイルナル・ステージで踊る人物が全て集まるまで続くはずだった。

人の気配・・・。そちらを確認すると数人の人影を確認できる。
先程”ヤツ”から送られてきた情報と照合する。
一人は、ビリーという男。
一人は、フィンスターニという男。
一人は、伊緒奈という女。
踊らされていることを知らない人物達だ。
いや、フィンスターニはその事を知っているのかも知れない・・・。

彼らは、D codeに近づこうとしている。
(・・・馬鹿な。早すぎる。いや、故に不安定因子という訳か・・・。
 しかし、不味いな。仕方がないが彼らの動きを止めるか・・・。)
”闇の閃光”は動き始める。

コートの内側に隠してある手裏剣の本数を再度確認。十分な本数だ。
素早くビリー達の足下に手裏剣を投げつける。
彼らがそれに気を取られている間に、隠れていた木陰より”闇の閃光”は動く。
ビリー達の視界には一瞬...Flash in the Darkness...−闇の閃光が見える。
次の瞬間。ビリー達の後ろに”闇の閃光”は居た。
「・・・未だ舞台に上がる人物は全て現れていない・・・。暫く大人しくしておくんだな・・・。」
ふと、いつもと違う感情が沸き上がる。奇妙だ。
初めて自分の為に、自分の意志で行動しているせいか・・・。

「・・・死にたいのなら、準備運動代わりに殺してやろう・・・。死にたいのならな・・・。」
静かな、しかし壮絶な殺気がビリー達を襲う。
(私も”ヤツ”から見れば、不安定因子なのかもな・・・。)
”闇の閃光”は心の中で苦笑する。

http://home7.highway.ne.jp/shinsen/ [ No.182 ]


舞台の裏側で

Handle : Black Men   Date : 99/07/28(Wed) 19:12

Post : 黒幕


薄暗い部屋に声のみが響く
「これはよい実験場になりはしないかね」
戻ってくる返事に満足げにうなずき”現場”に通信
「2体ほど用意しよう。ただし、保証はしないがね。何分、未完成の品だ。」

2体の”ヒトカタ”を乗せたへりが、音も無く飛び去る。
ヨコハマへ向かって。

そして・・・
「到着次第、”任務”に就け。後一つ用意する。」

 [ No.181 ]


油断

Handle : “リリス”   Date : 99/07/28(Wed) 16:10
Style : ◎カゲムシャ、●ニューロ=ニューロ   Aj/Jender : ?/女?
Post : (石見沢の腹心)


「!!!」
相手は逆探知を仕掛けてくる。だが、この前とは技量がまるで違う。
彼女は、自分の行動が軽率である事に気がつく。だが、それをフォローできないほど、彼女は素人ではない。

相手がどう思おうが、知った事ではない。彼女は問答無用で、身代り装置を起動させる。

 [ No.180 ]


とりあえず動くか!

Handle : ”スタン官”伊緒奈=トレイシィ   Date : 99/07/28(Wed) 16:09
Style : イヌ◎カゼ●カブト   Aj/Jender : 20/F
Post : B−ハウンド


>「噴水広場だ。奴はそこにいる!」
ビリーがうちらに声をかける。
「わかった!」だいぶショックも薄れてきた。たぶん、大丈夫やろ。

「お姉ちゃん、こいつのこと見ててんか。シルバーレスキュー来るまで。」
さっきみたいなことあったら、この娘までは守り切れる自信ない。ここにいてもらお。

フィンスターニはえらい速さで走っていってもぉた。うちはA−Killerを立ち上げる。
「中まではいかれてへんみたいやな。」

そして噴水広場。一人の男がたたずんでいた。
「あんたか!?事の張本人は!」

セフティ、解除。セレクターは「F」。

 [ No.179 ]


LIBIDO

Handle : ビリー・クリムゾンレッド   Date : 99/07/28(Wed) 15:53
Style : カブト=カブト◎●レッガー   Aj/Jender : 16/男
Post : E.D.G.E.


まどかさんに抱きつかれ、思わず頬が紅くなった。
彼女を抱いているという事実が、俺の思考を妨げる。だが、いくつかわかることがあった。
奴等はイワサキのカブトワリだったこと。
銃撃は誤射だったこと。和知さんもコードを探していること。
ポケットロンが鳴った。SC−8のついたこの番号を知っているのは師匠とまどかさんだけだ。
さっきの言葉から、師匠がまたかけてきたともおもえない。まどかさんは今俺の腕の中だ。
(とすると、誰だ……?)
俺が手にとる前に鳴り止んだが、嫌な予感がした。師匠からの忠告を思い出す。
「下手に通信機器を持っていると性格悪いニューロどもに現在位置がわれる。不要な時は電源OFFだ」
ここは素直に忠告に従う。電源を抜くと同時にまどかさんが囁いた。
「¥コードさんの居場所がわかったわ。噴水広場。いきましょう」
クリフを見やる。まだ動けるようには見えない。
使えない奴は切り捨てる。シルバー・レスキューに回収してもらおう。
誰かとポケットロンで会話をしていたフィンスターニ、クリフの近くにいる伊緒奈にむかって言う。あの少女は明らかに足手まといだ。出来るならクリフの側にいて一緒にレスキューに回収してもらいたいところだ。
「噴水広場だ。奴はそこにいる!」
駆け出した俺達は途中で日付の変わる鐘の音を聞く。次第に噴水と、付近に佇む男の姿を視界に捉える。
「コード!探したぞ、兄弟!」

 [ No.178 ]


依頼

Handle : フィンスターニ   Date : 99/07/28(Wed) 15:35
Style : Vasara◎ Kabuto=Kabuto●   Aj/Jender : 21/male
Post : Freelanse


「ずいぶんと都合のいい話だな…… まあいい。貴君の依頼は受けてもかまわない」
いったん言葉を切って、続ける。
「……が、一つだけ質問だ。単に、貴君の護衛をすればいいのだな? 私はそれ以上の仕事はしないぞ」
電話の向こうでくすくすと笑う声。どうやら、予測の範疇内らしい。
「それと、先約がある。その先約の域を出ない範囲で、仕事をさせてもらう。時間がないんだろ? こんな時に連絡を取ると言うことは。合流先をすぐさま転送してくれ」
電話を切って、ビリー達に向き直る。
「と言う訳で仕事が入った。済まないが、ここで失礼する……心配するな。君たちの敵に回りはしない。何か有用な情報が手にはいると思う。入ったらすぐさま連絡する」
ポケットロンに転送された場所を見る。公園内の噴水。
場所を確認して韋駄天を起動。
すぐに、目的の噴水が見えてきた。

 [ No.177 ]


行動

Handle : 御剣 初   Date : 99/07/27(Tue) 23:09
Style : エグゼク◎カブトワリ●カリスマ   Aj/Jender : 28歳/男性


和知さんが休憩所から去っていく。
状況からすると誰かが失態を犯したか…。彼女の表情が一変するのが目にみえる。彼女が表情を変えるということは相当なポカをやった奴が居るということか…。こちらがつけこむとしたらそのあたりか……。
「さて、もう0時ですね。僕はもう少し散歩していますから。周さんは例のもの、何とかしてくださいね。」
そう言って、自分自身も休憩所を出て闇の中に歩いていく。

闇の中を歩き出してしばらくすると、神無月さん、妙堂院さんからの電話、必要な情報が情報が次々と集まって来る。
同じくして部下からも連絡が入る。
「すみません、遅くなりました。ただいま目的地に到着しました。人数は何とか30人ほど集めましたが」
思ったより、多い人数にちょっと驚く。驚いた顔に気になったか部下か続けて話して来る。
「いやぁ、せっかくの稼ぎ時ですからねぇ。それに、課長が人を集めんのはかなりヤバイってことっしょ。人手が多いことにこした事はないですからね」
その言葉に思わず苦笑が漏れる。しかし、すぐに気を引き締める、今はそんな時間はない。
「分かりました。直ちに作戦に入ります。」
部下たちに作戦の指示を矢継ぎ早に出していく。
動員された戦力を3班に再編成する。
1班はD.Rと周の仕事の支援、……および監視
2班は今、出ていった和知の行動の監視
3班は僕と一緒にエージェントから奪われたアンプルの小瓶の回収。
「今回も無理な戦闘は回避してください。可能な限り交渉で決着がつくならそのようにしてください。こちらからの発砲は可能な限り禁止します。その他の判断は各自に任せます。」
集まった、戦力に指示を出して準備を進めさせる。
空いた時間に会社に連絡をいれる。
「手の空いている電子戦の可能なオペレーターは先ほど連絡した彼女の支援に回って下さい。連絡は直接こっちに回すようにしてください。」
同じく、会社に待機しているニューロにイワサキに対するWeb内での行動を制限させるように指示を出しておく。
さらに、追加で細かい指示を出していく。
「1班は二人の動きに注意してください。……(中略)……、以上、各人の健闘を期待する。それでは、作戦を開始開始する。」

さて、こちらも動くとしますか…。
0時の鐘の鳴る中、ほとんど雨の上がってきた公園の中に御剣の指示を受けたクグツたちが消えていく。

 [ No.176 ]


結局何やってん…

Handle : ”スタン官”伊緒奈=トレイシィ   Date : 99/07/27(Tue) 16:09
Style : イヌ◎カゼ●カブト   Aj/Jender : 20/F
Post : B−ハウンド


【梓さんのセリフ受けて】
ん?さっきのお姉ちゃんか…。
「大丈夫や。9mm当たったくらいで抜けへんから。せやけど、この距離でくらうとけっこう響くねん。

事件か?いわれても、うちもようわからへん。
男の悲鳴聞きつけて、そこに行ったらナイフ持った女の子がおって、追っかけてったら見失って、そこでミョーな紙拾て、銃声聞いてきたらあんたらがおって、ちょいと気になって紙の場所探しとったらそれ地図やあらへんで、しゃあないから戻ろ思て移動しとったらSSSの私服いう男が撃たれとって、起こしとったらフィンスターニの兄ちゃんに剣突きつけられて、んでもって後は見てのとおりや。」

なに言ってるか自分でも良うわからん。
「ただ、厄介事に巻き込まれたのは確かやな。
誰が、何たくらんでこうなったんか。巻き込まれた以上納得のいくように説明してもらわなあかんな。事の張本人に。」



 [ No.175 ]


踊り子

Handle : “血塗られた花嫁”周 准麗   Date : 99/07/27(Tue) 09:45
Style : カブキ マネキン◎カタナ●   Aj/Jender : 18/F
Post : 三合会


「!!」
准麗のイヤリングから男の声がする。
(今度は噴水広場?まったく、私を何だと思っているの?)
愚痴をこぼしそうになるが、声には出さない。クレアや御剣に聞こえるのはまずいし、愚痴を言ったところで相手に聞こえる事はない。この通信機は一方的なものだから。
(千早とイワサキの両方に手を出すから面倒なことが起こるんじゃない)
男から大体の事情を話されると、彼女はあきれてものが言えなかった。
(まぁ、いいわ。任務だけは何とかこなすから)
しばらくして男からの通信は切れる。
(さてと、しばらくは”踊り子”を演じなきゃいけなさそうね)

クレアの方を向いて一言告げた。
「御剣さんの依頼は受けるのかしら。受けても受けなくても、私はこれから向かうところがあるからついて来てほいいの。まだ、期限は過ぎていないから。」
准麗は無垢な少女のような瞳でクレアを見つめた。

踊り子は舞台へ上がろうと噴水広場へ向かっていった。
だが、彼女に限らず、すべては一人の男に踊らされているに過ぎないのだったが……


 [ No.174 ]


発動する罠

Handle : 神無月 梓   Date : 99/07/27(Tue) 00:24
Style : ニューロ◎ニューロ●エグゼク   Aj/Jender : 19才/女性
Post : 千早系列子会社の社長令嬢


リリスのトロンへのアクセス。再び会える事に笑みが浮かぶ。
「さきほどの様に準備なしとは違うというのに、仕掛けてくるなんて愚かな事ね。
なんでも仕掛ければ良いってものではないのよ」
リリスへの逆探知を開始する。トレース、そして、そのトロンのありかをスナーフする。

「御剣さんに連絡をいれてください。彼から情報を貰いたいのですよ」
執事に連絡をいれるように頼む。そして、手にハーブティーを口に含む。

http://www2.osk.3web.ne.jp/~cehu6896/Cast/cast0065.html [ No.173 ]


嘲笑うもの……

Handle : 和知 真弓   Date : 99/07/26(Mon) 23:00
Style : カリスマ◎エグゼク●ミストレス   Aj/Jender : 26?/female
Post : イワサキN◎VA支社「広報部」部長


降り続いていた雨は、雨雲が風に流されつつあるのか、ゆっくりと上がっていった。
雲の切れ間から月を眺めていた和知はハンドブックの着信に気がつき、手に取ると軽く会釈をして休憩所のすぐ外に出る。
「……分かった、その様に手配しておくよ。手配したものは君の好きに使ってくれて構わない。それと君のご注進のニューロが動き出したようだね…ご留意を」
石見沢からの依頼を受けた和知はハンドブックをさらに操作し、待機中の"エキストラ"─部下達と石見沢に必要な資料と指示を飛ばす─石見沢への支援とDcodeの追跡、すなわち特定のポイントまで彼を駆り立てていくのだ。
ハンドブックを切った和知は笑みを浮かべて休憩所内に戻り、先程まで座っていた場所に戻る。
羽田からの定期報告が続いて着信し、和知は事態が加速され変転していくのに満足しながら直結していつも通りの状況把握のよさに感心した。……しかし和知の思考はひとつの報告に釘付けになっていた。
目に微かな驚愕と失望、怒りとそれに準ずる光が宿り、そして……
「…………ふ、くはは、はははははっ!」
和知の中でなにかが弾けたようだ…それに耐え切れず、堰を切ったように彼女は笑い出した。
──人を戦慄させずにはいられない、冷たい硬質の笑い声があたりに響く。
「…失礼、いや余りにも可笑しかったからね」
笑いの余波を押さえると、驚いている御剣達を手で制し自らを律する。
"BELL"─Dcodeに搭載されている試作型人体制御AIの監視と危害を加えるものの排除を命令していた部下達ががよりにもよって、カーライルを見つけて合流してきたビリー達を無断で処理しようとしたのだ。部下達は判断を誤った──無能は嫌いだ。
責任を取らせるための方策を苦い味の残る心境で考えながら、和知は思う。
"役者"の受領はすでに開発部からすんでいる事は先程の定期連絡で分かっている。あとは正式な連絡を待てばいい。
"BELL"は和知の元にこなければならないのだ、自らに付いた"死の枷"を剥がすための鍵は和知しか知らないのだから。
和知が不安定なAIのテストを受領するに当たって、自ら開発部に提案した時限式の"死の枷"が彼をとらえるまであと一時間とちょっとだろう。父から譲り受けた懐中時計をとりだして和知は時間を確認する──24時まであと10分強。
そろそろセッティングの終わった最後の舞台へ移行する頃合いだと、和知は思う。不毛な消耗を避けるために千早よりも早く。
そして、和知は楽しそうに、本当に楽しそうに微笑むとアタッシュケースを持って立ち上がった。
「そろそろ僕は引き上げさせてもらうよ。お互い不毛な消耗は避けたい所だね、御剣さん。恐らく僕らも用意された舞台の参加者にすぎないのだから……」
楽しそうだが、いつもの和知とは違いどこか冷たすぎる印象を残す笑みをうかべたまま、優雅に一礼して和知は休憩所から移動した。

最後の舞台へと移動している最中に和知は"演出"に不足しているものを考える。
あとほしいのは……。参加者のプロファイルを思い出すと和知は続いて連絡をとった。
「初めてお目にかかるかな?フィンスターニさん。僕は和知真弓というものです」
連絡をいれた人物はフィンスターニ、部下達をその能力で退けた有能な人物。
どうせこんな時に連絡をするのだから分かっているだろうと思い、続けて言葉を紡ぐ。
「まず僕の不手際を謝っておこう─そこにいるのは僕の部下だ。何を勘違いしたのか目標が退出したのにも関わらず、君達を排除しようとした……独自の誤った判断でね。本当に申し訳ない、ま。責任は取らせるから勘弁して頂けないだろうか?」
精悍な顔を厳しい表情のまま崩さないフィンスターニ対し、本当に申し訳なさそうな顔をしながら余裕ある態度で和知はいう。
それとも、暴走した部下をまるで物の様にいう、和知の冷徹さに対して嫌悪感を抱いているのだろうか?
「僕は君が追っている事件に関して、良く知る立場にある。…正確にいえば、君が追っている人物を僕も追っているのだよ……。そこで、君の腕を見込んで依頼をしたい」
依頼内容は、Dcodeの追跡または和知自身の護衛。
条件は成功報酬で1ゴールド、内容によっては+α。依頼を遂行した後の仕事の優先的な斡旋。そして、
「依頼をうけてくれるのなら、合流地点と共に僕が把握している限りの状況を説明しよう……悪い話じゃないと思うがね」
YesかNoか。和知は厳しい顔を崩さないフィンスターニの反応を待ちながら、楽しそうに微笑んだ。
瞳の奥に自らをも嘲笑う光を残したままで。
そして和知はもう少しで美しい噴水がある広場にたどり着こうとしていた。

本当にこの舞台を嘲笑っているのは、一体誰だろうか?
答えを見出すすべは、まだない。

 [ No.172 ]


鋼の嵐

Handle : 妙堂院由耶   Date : 99/07/26(Mon) 15:40
Style : フェイト◎●ミストレス カリスマ   Aj/Jender : 37歳/女
Post : NIK所属・探偵


彼女は軽い後悔を覚えていた。怪我人を目の前になされた暴挙に我を忘れつい、声を荒げてしまった事を。
妙堂院はわずかながら一瞬だけ目を伏せる。

もう一度周りの様子を確認。
どうやら、カーライルは助かったようには見える。
(…余計なおせっかいを焼いてしまったかもしれないねぇ…)
苦笑し、元の表情に戻る。いつものニヤニヤとした笑いを浮かべる。あいかわらず火のついていない煙草をくわえたままで。
どうやら、自分の行動を気にしている人物はさしていないように見える。
ならば、自分のやるべき行動を起こすまで。

まずは、この状況の説明を求めるために和知へポケットロンで連絡。コールは二回。繋がった瞬間、彼女は落ちついた調子で語り掛ける。いままでの経緯、つまりイワサキのカブトワリどもの襲撃を手短に告げて。
「……あの、暴漢、イワサキの手のものだったんだけどな?一体これはどういう事だい?」
わずかに声が怒りのために震える。半分は、やりすぎてしまった自分への憤りであるが。
『…それは僕の手落ちだよ、危害を加えようとする人間を無力化するだけでよかったんだ。……責任はとらせるさ』
…思った通り冷静な声が返ってくる。
「そうかい?責任をとるのなら…」
言いながら、妙堂院は背筋に悪寒が走るのを感じざるをえなかった。和知の声に微妙な感情を感じたから。それは、恐らく怒りか?それとも、別のものか…。
「まぁ、その件はまたあとで。……ゆっくりと。」
それで、無理矢理その話題を打ちきる。半ば、和知に迫力負けしたような威圧感を感じながら。
そのころには妙堂院はいつもの冷静さを取り戻している。
一度。大きく息を吸って、吐いて。
「……なぁ、話の本筋には関係ないかもしれないがねぇ…」
彼女は先ほど受けたNIKからの調査結果を和知に告げる。つまり。三合会が千早と、イワサキ両方に今ほぼ同時に手を出していると言う事を。
千早とは「薬の取引」を。
イワサキとは「イワサキの実験に人を送り込んだこと」を。
「勝手に調べて悪かったとは思ってるよ。どうも、三合会の動きが怪しいと思ったからね。」
同時に、IANUS電話で御剣にも同じ事、つまりNIKからの調査結果を連絡。……さて、これが吉と出るか、凶と出るか。これは妙堂院の一種の賭けであった。
この賭けが成功すれば、無用な争いをいくらか避けられるかもしれないと。
『…そうだろうね、大体見当はつけていたよ』
まるで何事もないように和知はそういって嘲笑う。その声音に妙堂院は苦笑。
「…と、いうことさ。参考になったかい?」

話を打ちきり、また彼女は動き出す。目標を求めて。
……まだ、嵐はやまない。
「……もう、一山、なにかありそうだねぇ…」
空を見上げながら。ひとり、彼女はごちる。……フェイトコートを翻し。雨の中、彼女は消える。

 [ No.171 ]


沈黙

Handle : “リリス”   Date : 99/07/26(Mon) 15:36
Style : ◎カゲムシャ、●ニューロ=ニューロ   Aj/Jender : ?/女?
Post : (石見沢の腹心)


彼女は再び目を覚ました。
ウェブであれから沈黙を守ってきたニューロが、また動き出したのを知った。

彼(彼女?)は何をしようとしてるのだろう?
彼が知り得た情報は、ただビリーの持っているアンプルの筈。

ビリーのポケットロンが鳴っている。一体、何者が……?
思い当たるような節を考えながら、彼のポケットロンに侵入する。
そして、ビリーの代わりに、相手に沈黙の応答を返す……。
さて、ここで相手はどう出るか?相手は何者なのか?

ビリーのポケットロンは、彼がそれをとらないうちに、鳴るのを止めようとしていた。

 [ No.170 ]


死を告げる鐘

Handle : ”D code”   Date : 99/07/26(Mon) 14:39
Style : ??? ??? ???   Aj/Jender : 20?/M
Post : 刺客


鐘が辺りに鳴り響く。
ついにここまで来たんだ。

”ハタ”の、いや、イワサキの罠にのってやってもいい。
どの道、前に進むしかないのだから。残された時間は後少し。

僕は、もはや完全に掌握した”奴”の情報を呼び起こす。
僕を作り上げた者達の呪縛から逃れる方法。
自由を得るための術。
・・・全てはこの先に。最後の鐘が鳴る前に。

0時の鐘が鳴り終わり、僕は噴水広場に現れた。
最後の舞台に

http://www.geocities.co.jp/Playtown-Domino/1544/cking/NOVA/top.html [ No.169 ]


[ Non Title ]

Handle : フィンスターニ   Date : 99/07/26(Mon) 13:36
Style : Vasara◎ Kabuto=Kabuto●   Aj/Jender : 21/male
Post : Freelanse


!」
フルオートで掃き出された銃弾を、剣の一凪ですべてはたき落とす。
いや、はたき損なった銃弾が伊緒奈に1発だけあたる。
「私に銃など不要だっ!」手元の魔剣を大きく十字に薙ぎ払う。その薙ぎ払った剣から剣風−正確には血統の力−が飛び出す。
その剣風に兜割りがなぎ倒される。それですべて倒れた。
伊緒奈のスタン弾を食らった男に近寄り、襟首をつかんで活を入れる。
さて、話してもらおうか。貴様が何処の手の者で、どんな命令を受けていたかをな」
ほぼ無駄だと思いつつ、男に剣を突きつけつつ圧力をかける。
その時だ。ポケットロンにコール。このポケットロンのアドレスを知っている人間はそんなに居ない。
「私だ」
電話の相手は和知 真弓と名乗った。

 [ No.168 ]


Time is Mercurial; Memory,A Series of Instants...Flash in the Darkness

Handle : ”Flash in the Darkness” D.R   Date : 99/07/26(Mon) 06:46
Style : Katana◎、Manikin●、Chakra   Aj/Jender : 男/26歳
Post : Free Solo


ポケットロンのコール。
私のポケットロンのコールナンバーを知っている者は少ない。
確認をしてみる。・・・「ヤツ」からのコールだ。
三合会のクロマク・・・。それが「ヤツ」の正体。

「ヤツ」からの連絡は簡単かつ面白い内容であった。
(・・・そういう事か。全てが踊らされているだけと言うことか・・・。)
冷たい微笑を浮かべ、彼の視界に写る光景を確認。
幼稚な虐殺の後。どうやら私の思い違いのようだ。
「ヤツ」に現状の確認と報告を行う。
「ヤツ」は向こうで笑っている。全て予定道理だと笑っている。
「ヤツ」との連絡を切る、そして全てが動き始める。

D.Rの行き先は一つ。
・・・ファイナル・ステージ。
そこへ向かい始める。そして男は”閃光”となる。

Time is Mercurial; Memory,A Series of Instants...
(・・・流れるのは時、記憶とは瞬間の連続・・・か。)

http://home7.highway.ne.jp/shinsen/ [ No.166 ]


Get the MOVEMENT

Handle : 羽田 恭介   Date : 99/07/26(Mon) 04:17
Style : クグツ◎ ニューロ カゲ●   Aj/Jender : 23/M
Post : イワサキ重工N◎VA支社「広報部」広報三課課長


クライマックスが近いのだろう。事態の変転が続いている。
舞台での役目を忘れた”エキストラ”の退場を確認。
ほぼ同時に、開発部からの”役者”の手配を完了。至って事務的で簡潔である。

予想通り、最初に報告をしたフェイトの女性には少し印象の悪い事だったようだ。
やはり敵は多くなっているが、立場を確立していない人間もいるはずだ。
そちらへの根回しもするべきだろう。無論、監視は怠らない。

そして、今回の主役を呼ぶ。自由を求めて足掻く影を見つけ出すのだ。
神経を収束させて、思考トリガーを強く引く。
「目標、D-Code」
一言呟き、ブースタ・マスタの起動と、結線。公園の中を”目”が駆け抜ける。
未だに小さく降りしきる雨粒も、深く落ちた夜の帳も、”目”を欺く事はない。
獲物を追う猛禽類のような高揚感を覚えるのは、脳の活性化からか、
高速で転換し続ける視界に酔っているからか。
そして、静寂と闇に紛れた影を追い、端を捕らえ、そのまま。
「目標捕捉」
口の両端を小さく上げる。

彼の目的が自由なら、こちらとの接触を拒む事はないだろう。
最後に持ち出していったはずのポケットロンへデータを送る。
彼の”首輪の鍵”の持ち主からの一言だけを。

『…自由になりたいのなら、もっと速く僕のところにくるべきだったよ。
 こちらに“交渉”の用意がある、噴水広場で僕は待っているよ』

枝や虫は気にしない。そもそも、自分の領分は”目”が専門だ。
聴かれていたとて、こちらの不都合にはそう大きくないのだから。
そう、今行っている定時報告とて、それに伴なう。

報告を終え、事態への期待に薄く笑みを浮かべたまま、ふと空を見上げる。
雨は止み、潮風が暗雲をゆっくりと動かす。
雲間に浮かぶ月は、誰が為に光を注ぐのか。
未だ隠れた星は、誰が為に輝きを出るのか。

「明日は、晴れるかな?」

 [ No.165 ]


Are You OK?

Handle : “ユーレイ娘”比礼瑞穂   Date : 99/07/26(Mon) 01:47
Style : マヤカシ=マヤカシ=マヤカシ◎●   Aj/Jender : 18/F
Post : フリーランス?


----------アストラルサイドにて----------
 対象・・・目の前のDcode・・・の輪郭がやけにぶれてみえる?
 いや、「ふたりいる」。
 アストラルからの瑞穂の視点にはDcodeは二人いるようにうつった。「記憶」にある犯人の姿と・・・子ども?
 果たして幻覚に惑わされているのはどちらか、そんな思いがかすめる。

 あれは二重人格か?二つの人格が同時に現れているのか。
 それとも、誰かが誰かの魂を「生きたまま」飲み込んだような場合、こんな風だったかもしれない。
 だとすれば優勢な側は明らかにおもえる。「犯人」(子どもでない方)の姿は消え入りそうに存在が薄い。
 彼の方が瑞穂よりよほど幽霊じみてみえる。

 「犯人」は幽霊で子どもにとり憑いているのか?いや、ちがう。千早のエージェントの記憶に残っていた方が肉体の姿だ。

 千早のエージェント。
(ああ、そうか、私は彼に刺されてはない、たぶん。刺されたのは・・・) 
 刺された人は本当に冷たくなって雨にうたれてよこたわっている。

 瑞穂が見せた幻覚への彼の反応により、瑞穂はそれを理解した。
 そしてビリー、周准麗、彼らの負傷も、彼ら自身も目の前の人物に関わりを持っているということもわかった。
 
 彼は叫ぶ。死にたくないと。そして走り出す。
 彼が死ぬのというのは怪我のせいか。企業がとがめる罪のせいか。
 一つの心が死ぬということが必ずしもその依存していた肉体の死をも意味するとは限らないが。
 彼・・・今叫んだのは・・・子どもの姿をしたほうか??
 (・・・どうやらまたもや、真剣に生きている他人様に、悪趣味なまねを仕掛けているようで)
 
 「しっかりしてください」
 消えようとしている方のDcodeに声を送ってみる。
 それで、どうする?
 知るべきは、目の前の一つの肉体に二つの魂の存在するわけである。肉体を持つ生者の妨げとなるような「さまようモノ達」に対する基本方針に従って対処するか否かが、それで決まる。
 (・・・て、私もひょっとして適用対象じゃないの。ま、後でけりつけよう。・・・かなり卑怯だけど)
 とりあえず自分のことは棚に上げる。必要なら後で誰かに送ってもらうつもりだ。
 (もしもの場合はあのバサラのひとに協力を頼んでみようか?問答無用で消されちゃうかな?)
 瑞穂は危険と不調法を承知で再度術を発動させた。
 知るべきは二つの魂の肉体との関わり。「霊の糸」をたどることによる判別は可能だろうか。もしくは無理を承知で過去を見る必要があるか・・・。

 (これ以上、だれも死ななくて良いようにできるならね・・・ヨコハマの神様に願掛けしとく?)
 もしも願いが叶うなら、その代償は、なんだろう?

 [ No.164 ]


助力要請

Handle : 神無月 梓   Date : 99/07/26(Mon) 00:36
Style : ニューロ◎ニューロ●エグゼク   Aj/Jender : 19才/女性
Post : 千早系列子会社の社長令嬢


御剣 初と名乗る者から連絡が入ってると執事に言われ、自分のポケットロンを手に取る。

男「はじめまして。私、千早重工情報処理部経理課のものですが、神無月梓様でしょうか?」

聞いた事のない声。千早重工という事は、父の会社の関係のものなのかと梓は思う。
「ええ、そうですが?どういった用件でしょうか?ビジネスの事でしたら、父に話を・・・」

「いえいえ。ミナトミライでの出来事に貴方さまが少なからず関わっていると聞き及びましたので。
同じく関わっている私どもの御剣が連絡を取りたいとの事なのですよ」

「ふぅぅん・・・・」
誰の事か分からず、後ろを振りかえり執事を呼ぶ

「御剣というお方、ご存知?。私の記憶にはないのですが」
執事に簡素に尋ねる。執事も簡素に答えを返す。
少し考えを巡らせる梓。そして、思い立ったかの様に、キーを叩き始める。
今のポケットロンに対するハッキングをトレースする。白兎のアイコンはWEBの中を
駆け巡る。御剣の知り合いとの連絡回線以外を完全にシャットダウンし、話を続ける。

「分かりましたわ。協力しましょう。とりあえず、私の方はWEBを私の独断場にし、
WEBからバックアップして差し上げますわ。後、御剣さんのアドレスもよろしくね」

しかるべき情報を御剣の知人から得た後、梓の真価を発揮すべく動きはじめる。

まずは、離れにあるアインシュタインのもとにあるオペレーション用ドロイドを支配する。
支配したドロイドがそばのラチェットタップを支配し、WEB社会に侵入する。
今いる現場のプロフィールを取得する。そして、ビリーと名乗っていた男のトロンアドレスを
取得する。そして、そのトロンに対して、コールをした・・・・・・・。

ビリーがポケットロンを取る前に御剣という男のアドレスに対して、一つの情報を流す。
薬品のアンプルの持ち主と場所。そして、そのビリーという男の取得プロフィールであった。

http://www2.osk.3web.ne.jp/~cehu6896/Cast/cast0065.html [ No.163 ]


時の潮流─終幕への序曲

Handle : 和知 真弓   Date : 99/07/25(Sun) 23:40
Style : カリスマ◎エグゼク●ミストレス   Aj/Jender : 26?/female
Post : イワサキ重工N◎VA支社「広報部」部長


雨は降り続いたままだというのに、窓の外で雲が強い風に煽られて流れていくのを再び起きた銃声に眉をしかめがら和知は休憩室から見送っていた。
室内に視線を戻すと目の前では和知の前だというのに臆する事なく、周 准麗が御剣を相手に話していた。
「デートの相手に渡す地図が間違ってるなんて、とんだ間違いをしたものだね?」
周の御剣に向けられた言葉に和知は先程とは違い穏やかで子供っぽいいつもの表情で悪戯っぽく笑う。
取引に渡された地図が違う?少なくともそんなミスを犯すほど御剣は愚かではない。だとすると……。
周の横にはクレア=バートクライン─不意に仕組まれた舞台に出現した"参加者"の一人─が二人の話に耳を傾けている。
周の暴走を止めた後、そのまま行動を共にしている。ただの物好きだろうか?否!好奇心だけで動く人物ではない。
「クレアさんもここにいたんだね、前に話したお仕事の斡旋の件今回してもかまわなかったんだけど今は周さんの護衛かな?」
状況のパズルを組み立てながら、和知はそういってクレアに話し掛ける。
周の持っていた千早との取引材料のはいったナップザックはD-codeが持ち歩いているのは確認ずみだ。
だとしたら、ここで無理に手を出す必要はない。
連絡さえ来れば、もっと楽しい舞台を用意する事はできるのだから。

御剣の表情はあいかわらずのまま、和知に話し掛けてくる。こういう反応を取り繕っている所を見ると相当出遅れているようだが。
「物事はそう簡単にはいかないさ、思い通りにならないことなんていつもの事だよ」
和知は御剣の言葉に軽く肩をすくめて答える。
「……残念だけど、僕はデートの先約があるんだ、また今度の機会にお願いできるかな?」
軽く指を顔の前でふって和知は続いて御剣の誘いに対して、微笑む、僅かに冷たい視線をもらして

状況のパズルがゆっくりと組みあがっていく。
時の潮流に流されながら。
和知は再び窓の外に目をやる、御剣達の話にさして興味がなさそうに振る舞いながら。
強い風に流されていく雲の隙間から月が僅かに顔を出した。
「……この事件が終わる頃には、雨上がってきそうだね」
終幕への序曲に思いをはせて、和知はうれしそうに笑ってそう一人ごちた……。
冷徹なる精神をもつ男装の麗人が行動を起こすまで、もうまもなくだった。

 [ No.162 ]


抱擁

Handle : “Melty Doll”石見沢 まどか   Date : 99/07/25(Sun) 23:31
Style : ◎●マネキン=マネキン、クロマク   Aj/Jender : 18?/女
Post : フリーランス


フィンスターニ、伊緒奈、クリフの三人に向かって、
イワサキの兵士達が一斉に凶弾を放つ。
その機関銃のような音を遠くで聞き、石見沢は内心で苦笑していた。
足留めとはいえ、随分と過激なやりかただと、彼女は思う。
だが、彼らの援護射撃によって得られた自由な時間は、
石見沢にとって好機だった。

そろそろ、本気で¥コードを探す必要がある。
だがこのままでは、まだ駒が足りない。
再び、彼女は和知に連絡を取り、ニューロの動員を依頼する。
(<派遣依頼>使用)

「きゃっ!」
ビリーに抱きかかえられ、石見沢は彼と一緒に地面に伏せる。
刹那、舗装された地面を銃弾が摩する音。しばらく後の、ビリーのだみ声。
その時ビリーがどんな顔をしていたか、彼女には問題ではなかった。
彼の的確な判断、それは彼の有能さを何より物語っている。
それは、石見沢を満足させるのに、十分たる物だった。
そして、自分が大切に守られている事とビリーの身体との接触、
その瞬間の胸の鼓動に、彼女はほのかな陶酔を覚えた。

ビリーは、石見沢に手を差し伸べている。
それに答えるべくおずおずと伸ばした手を、彼女は彼の手と重ねる。
そして、しっかと彼の手を握り締めた刹那、
その手を手繰り寄せて彼の背中に自分のか細い腕を回し、彼を抱いた…。

「あたしが撃たれそうになったの、和知さんのせいだと思ってる?
あたしはそれを信じないわ。
だって、和知さんがあたしを殺しにかかるわけないもの……。
……今、和知さんがニューロを使って¥コードさんの行方を探しているの。
居場所は、見つけ次第知らせるって言ってた……。
だから、あたしたちは¥コードさんを捕まえるの」

それにしても、と思う。
あのイワサキの兵士達の一斉射撃によって、
おそらくイワサキを敵に回す者が多くなるのでは、ないだろうか……。
遠くで、妙堂院の声が聞こえる。
彼女の立場がイワサキの陣営にあった事は、石見沢は知っていた。
そして、この件で彼女が裏切る可能性も、彼女は予想した。
これから、どう自分は立ち振舞えばいいのだろう?
暖かいビリーの腕の中、石見沢は醒めた(冷めた?)頭で考えていた。

 [ No.161 ]


前哨

Handle : 御剣 初   Date : 99/07/25(Sun) 23:02
Style : エグゼク◎カブトワリ●カリスマ   Aj/Jender : 28/男性
Post : 千早重工情報処理部経理課課長


二人っきりの休憩所に二人の女性が訪れる。ちらりとそちらを見て確認する。
カブトらしき女性と周准麗の二人ですか。彼女は今回の取り引きの運びを行っていたはずですが取り引きの物は持ってきていないみたいですね。やはりイワサキか三合会の妨害があったと考えるべきですか。

入ってきた彼女が愚痴をこぼす。
ソフトウェアに頼らずにハードコピーを用いたのは今回は裏目に出ましたね。データの解析するための暗号コードを画像化して2枚に分けたのですが、まさか、地図と勘違いしていたとは…。画像を暗号に戻すためのディスクも持っていないみたいですし……。取り引きの”物”も完全にロストしましたか……。
思わず苦笑いが漏れそうになるのを堪えながら周さんに次にどうするかを確認する。
「それで、言い訳はそれくらいにしてくれませんか?必要な物はもちろん探して来るのでしょう?それとお隣に居る女性ですが……彼女を手伝ってくれるのならば成功報酬でゴールド1枚を払ってもよろしいですが?いかがですか?」
周さんにはそう対応しておく、

「まったく、簡単にいきませんね。」
和知さんにそう言っておいて溜息をつくとポケットロンで、セキュリティの強化した専用回線から会社で動いている部下たちに連絡をいれる。
「僕ですが今晩の公園の出来事を出来る範囲の情報と映像、関係している人物のプロファイルなどを至急送ってください。送り先はいつもの方で良いですよ。」
しばらくしてロンに情報が送られて来る。送られてきた情報をすばやく確認する。
「すみません、課長、思ったより妨害が激しくてほとんど情報らしい情報になるとは思えませんが……。」歯切れの悪い言葉がロンから流れて来る。
確かに、画像は乱れ見にくい部分が多いが何人かの人物は確認できる。しかし、状況を見る限りこっちの妨害を出来るかなり優秀なニューロがイワサキ側についているのみたいですね。
流している画像に一人の女性に目が止まる。こんな時間にこんな所には似合わない歳若い女性…神無月 梓…もしかして……。
ちょっと考えると再びポケットロンから連絡をいれる。
「彼女に連絡を取ってくれませんか?アドレスは僕のデスクに有ると思います。彼女なら今回の事は話ても大丈夫でしょう。彼女に連絡して必要な情報を集めて貰ってくれませんか。」
盗聴されて居ることは予想の範囲以内なので簡単な指示だけを出して回線を切る。

再び映像を確認しながら状況の再把握を行う。
和知さんは相変わらず裏では舌を巻くほども手腕を発揮してくれますね。こっちの邪魔だけではなく人手まで出してきていますか……。
情報もイワサキにかなり漏れている……、思ったより戦力の到着が遅れている、……間に合うか。
戦力が到着する前に動くのは不利か、……来るまでは動けませんか。苦い思いを抱きながら表情にでないように軽く笑うように注意しながら和知さんに話し掛ける。
「お互いこんな時間まで仕事ですか。どうです今度、暇な時にでもどこか飲みに行きませんか?」

 [ No.160 ]


眺める景色

Handle : 神無月 梓   Date : 99/07/25(Sun) 03:33
Style : ニューロ◎ニューロ●エグゼク   Aj/Jender : 19才/女性
Post : 千早系列子会社の社長令嬢


銃撃戦。そこまでは、さすがに予測していなかった。

「あの。大丈夫ですか?。あ、お薬なら持ってますけど」
トレイシィに話しかける。

「ところで、詳しい話がさっぱりわからないのですが、事件なのですか?。
私が何か出来るかは分からないのですが、少しくらいならお手伝いできる気もするのですが。」
包帯を取りだしながら、トレイシイに再び話しかけた。

http://www2.osk.3web.ne.jp/~cehu6896/Cast/cast0065.html [ No.159 ]


人形乃夢

Handle : ”D code”   Date : 99/07/23(Fri) 13:14
Style : ??? ??? ???   Aj/Jender : 20?/M
Post : 刺客


「そのまま冷え切って死体になる」
僕は歩を止めた。血の匂いと共に思い出される、過去。
最初の死体。千早のエージェント。乱闘の末、背中を刺し倒した。予定どうり、事態は動き出した。
”奴”を助けようとした少年。ビリー。彼も死んだのだろうか?可哀相に。”奴”に関わらなければ良かったのに。
ナップサックを持った少女、周。組織の犠牲になった子羊。
そして・・・謎の少女。だれだろう?

(僕は、死にたくないんだ。このままでは死ぬ。そんな事は分かってるんだ!)
僕は再び、走り出した。自由を得るために。

http://www.geocities.co.jp/Playtown-Domino/1544/cking/NOVA/top.html [ No.158 ]


JACK THE RIPPER

Handle : ビリー・クリムゾンレッド   Date : 99/07/23(Fri) 12:03
Style : カブト=カブト◎●レッガー   Aj/Jender : 16/男
Post : E.D.G.E.


一斉射撃。フルオートがフィンスターニと伊緒奈に、俺には何故か3点バーストが撃ちこまれる。倒れたクリフは後で始末という事か。
盾で弾をはたき落として、俺は奇妙な事に気づいた。俺とまどか、そして少女……名前は聞いてなかったか……にフルオートが来ない。
固まっている俺達は格好の的なのに、だ。いや、違う。
敵はおそれている。3人のうちの誰かに当たるのを。もしくはそう思わせる罠か?少女への攻撃を防ぎ、俺は嫌な結論に達した。
(まどかさんを避けている……イワサキか?)
流れ弾が飛んでくるのが見えた。その先には……まどか。
「危ないっ!!」
彼女を抱きかかえ、地面に倒れ伏す。木々に紛れてカブトワリが1人。奴が撃ったようだ。
怒りがふつふつと湧きあがる。殺せ!師匠に毒された頭が叫ぶ。俺は立ち上がって、ミラーシェイドを地面に叩きつけた。犬歯をむき出す。
「ブチ殺すぞ!そこのサンピン!てめえだよ、てめえ!」
殺意に満ちた視線と共に叫ぶ。俺にびびったのか、奴は動きが止まったところを伊緒奈に撃たれ、倒れた。
敵は消えたようだ。まだしりもちをついているまどかさんに手をさしのべてながら、場違いな事を考えた。
(今の俺の顔、見てないといいんだけど)

 [ No.157 ]


発想の転換

Handle : “血塗られた花嫁”周 准麗   Date : 99/07/23(Fri) 11:55
Style : カブキ マネキン◎カタナ●   Aj/Jender : 18/F
Post : 三合会


向こうで銃声がしている。
だが、それはフェイクに違いない。もうそこにはいない気がする。Dcodeは。彼女は直感的にそう思った。
(とりあえず、探偵らしき女性が来たほうに行ってみるとしようかしら。)
何かそこにはありそうな気配がしていた。
「それではカブトのお姉さん。あっちに行ってみましょう。」
ふと、彼女は思った。
(そういえば、このカブトの女性の名前を聞いていなかったわね。まあ、いいわ。ナイトワーデンみたいだからそれなりに信用はできるはずだし。裏切ったときはそれはそれ。後で圧力をかけてもらってもいいし、他にも手段はいくらでもあるから…)

暗い公園内をしばらく歩いていくと、明かりが見えてきた。
「あら、あんなところに休憩所があるじゃない。地図にはそんなものなかった気がしたけどなぁ。」

休憩室に入ると、2人の男女がいる。和知と御剣である。
「あら、御剣さん。お久しぶりぃ。」
和知はイワサキの人間だったはずだが、と思いチラリとそちらを見るが気にせず、話を続けた。
「あなたの部下が消されたから、あなたが来たのかしら。でも、残念だけど私はあれを持っていないよ。ま、見れば判るとは思うけど…。」
彼女は一気にまくしたてた。
「それに何よ、あの地図。全然待ち合わせの場所と書いてあること違うじゃない。おかげで迷っちゃったじゃない。」
彼女は御剣に愚痴をこぼした。


 [ No.156 ]


うちに向かって発砲するやて?ええ度胸や!

Handle : ”スタン官”伊緒奈=トレイシィ   Date : 99/07/23(Fri) 11:13
Style : イヌ◎カゼ●カブト   Aj/Jender : 20/F
Post : B−ハウンド


後ろから首筋につめたいもんがあたった。
「!?」カタナ?えらいミスしてもぉた…。もうあかんな…。
うちが覚悟を決めたとたんこんな声がした。
「伊緒奈、君だったのか。」
「何や、フィンスターニの兄ちゃんか!脅かさんといて!うちマジで死ぬ思たんやで!」

そんな言葉もフィンスターニには通用せんかった。
「……来るぞ」ただそんだけ。
「わかっとる!」うちはそう言ってA−Killerの陰から転がり出る。
「殺すことあれへんのやで!」周りの銃を抜いた人間に一言。
「うちに銃向けるなんてええ度胸や!」そういってCAWSをぶっ放す。フルオートで。
当然弾はスタン弾。全ての目標をとらえた。

『あつつ…。一発くらってもぉたか…?』MAX10に傷がついとる。さすがに衝撃までは吸収してくれんか…。きっついわぁ…。

「ざっとこんなもんやな。叩き起こして情報聞くなりしぃや。うちはそういうの苦手やねん。」
空になったマガジンを交換してうちはへたりこむ。

「うちの自慢の髪、代無しやな…。」おかんと同じ金茶色の髪。警官になるために切る決心をした髪。この雨でぐしゃぐしゃや。
ショックのせいか?ミョーなこと考えてるなぁ、うち…。

 [ No.155 ]


依頼

Handle : クレア=バートクライン   Date : 99/07/23(Fri) 07:36
Style : 兜=兜◎●黒幕   Aj/Jender : 27/♀
Post : Knite・Warden


 妙堂院が条件次第でカーライルを追ってやる、と取引を持ちかけてきた。
人手が欲しいことに変りはない。周をここに置いておく訳にもいかないからだ。
ここは妙堂院の条件を飲むことにする。
 「O.K。でも、今は持ち合わせがないの。手付代りと言っては何だけど・・・一本どう?」
そう言って、彼女の前に煙草のケースを差し出す。
前に彼女がこの銘柄を吸っていたはずだ。そして・・・、煙草には一枚の紙が巻いてある。
目の前の妙堂院以外には誰にもわからないよう慎重にだ。中には依頼内容がかいてある。
 「それじゃ、お願い。報酬は事後にここへ連絡して。」
今度はダミーを渡す。そして妙堂院はカーライルを追って行った。

 と、妹からのコールだ。3回で切れる。が、すぐにまたコールがある。次は繋げる。
たった一言、予想外のあることが告げられ、通信が切れる。
 (なるほど、そういうこと。でもそうなると、“線”にするためにもう少し“点”が欲しい。)
妙堂院へも依頼したが、それだけという訳にもいくまい。
 これからどう動くか考えていると、周 准麗が話し掛けてくる。護衛を頼みたいという。
報酬はシルバー3枚。護衛にしては少々安いが、彼女が探しているものにも興味はある。
このまま、ここに居ても、埒があかない。引受けることにする。

そして、言う。
 「さて、それでは何処に向かいます?依頼が有効な間は望むところへついて行きますが。」

 [ No.154 ]


少女の思惑

Handle : “血塗られた花嫁”周 准麗   Date : 99/07/22(Thu) 10:08
Style : カブキ マネキン◎カタナ●   Aj/Jender : 18/F
Post : 三合会


(……どうやら体は元に戻ってきたみたい……)
フラッシュドライブこそまだ起動できないが、普段の彼女をだいぶ取り戻していた。
探偵らしき女性もどこかへ行ってしまったみたいだし、後ろについていた人影も消えている。残るはカブトの女性、クレアだけだ。
ゆっくりと立ち上がる。

彼女はふと思いついた。お金は少し手持ちにある。
「さっきはごめんなさい。もう、あなたを傷つけることは無いはずだから……でも、あなたカブトとしてはかなりの腕前みたいね。どぉ?私を護ってくれないかしら。期限は私のナップザックを取り戻すまで。」
准麗はクレアに無け無しのシルバー3枚を提示した。

銃声がする。
「早くパーティに行かないと王子様に会えなくなるわ。」
そう言って彼女はクレアの回答を急かした。

 [ No.153 ]


be active behind the scenes...Flash in the Darkness

Handle : ”Flash in the Darkness” D.R   Date : 99/07/22(Thu) 07:27
Style : Katana◎、Manikin●、Chakra   Aj/Jender : 男/26歳
Post : Free Solo


距離を置き、妙堂院の後を静かに付けていく。
彼女の腕前を考慮して距離は離している。故に会話が聞こえないのが難点であるが
見つかるよりかはマシだろう。

銃声が聞こえた後、彼女は音にした方に向かい始める。
(・・・何とももめ事の好きな御方だ。)
心の中で苦笑しつつも後を追う。

視界に状況が写り出す。
SMGを撃った人間達を確認。そして撃たれた男も確認。
その周りにも人は居るが関係ないだろう。
妙堂院の後を離れ、近くの遮蔽物の陰に隠れる。
懐の手裏剣の数を確認。
(さて、腕前を拝見させて貰おうか。)
男は再び気配を消した。

http://home7.highway.ne.jp/shinsen/ [ No.152 ]


咎めるものは・・・

Handle : “ユーレイ娘”比礼瑞穂   Date : 99/07/22(Thu) 06:52
Style : マヤカシ=マヤカシ=マヤカシ◎●   Aj/Jender : 18/F
Post : フリーランス?


----------アストラルサイドにて----------
作り物めいた美しい少女と傍らに立つ少年。そしてこちらは作り物の美しい少女。異能の力をまとわせ帯剣したどこか古風を感じさせる男性。黒いジャケットを脱いでいて寒そうなハウンドの女性。死体。死体のかたわらの子犬。
降り止まない雨の中街灯に照らされ、妙に遠い光景が視界から消える。
「現実」にはあり得ない様相を見せる隧道のような空間を抜け、血の匂い、殺人者の念、死体の念・・・それらの縒りあわさった糸をたどってゆく。
似たようなユーレイのたぐいと何度かすれ違ったが、誰も話しかけては来ない。ますます薄れる現実感。
糸はどんどん細くなってゆく。 
 唐突に水面に浮かび上がるような感覚を得る。

 瑞穂は、闇の中、雨に濡れて歩きつづける「犯人」、Dcodeの元へ抜けて来た。
彼も傷を負っている。雨がその体温を奪っている。これからやろうとしていることを思えば好都合ではあったが。
 (・・・・・・なんだかね・・・)

 「 そのまま冷えきって死体になる」
「 ・・・・のように」
幻の声、幻の姿。
言葉ではなくイメージを流し込み、連想を促す。

さああなたがころしたものがみえるかな。

闇の中、何かに似た曖昧な影をゆらめかせる。例えば千早のエージェント。二つの意識が強烈な呪いとたすけを求める声を同時に発していた、あの少女。傷を隠していたカブトの少年。血の匂いから連想される、何者かに傷つけられた人達のイメージ。そして瑞穂自身の姿。
もしこの声が届くなら、彼は思う姿を見、思う声を聞いたように感じる・・・かもしれない。彼の思い出すままにまぼろしを肉付けしてゆけばいい。
彼はどう反応するだろうか?

おそらくは殺人者である人物の精神に、このような手間取るやり方で接触を図る。
愚かしく危険度の高い行動をとらせるものは夢のなかにある精神の現実感の薄さか、ユーレイ故の妄執か。
  
(?この人の精神状態はどこか・・・)

 [ No.151 ]


吹き荒れる、嵐。

Handle : 妙堂院由耶   Date : 99/07/22(Thu) 03:06
Style : フェイト◎●ミストレス カリスマ   Aj/Jender : 37歳/女
Post : NIK所属・探偵


雨に濡れた髪をかきあげて。妙堂院は前を見据える。
先ほど、カーライルを追うと同時に受けたクレアからの頼みを遂行するためにも、奴……D-code……を探さなくては。そして、それは和知からの依頼でもある。
この、公園のどこかにいる。それはわかってる。どこだ?どこにいる?
火のついていない煙草をくわえながら。妙堂院は勘に任せて歩き回る。

その間に。妙堂院はNIKに連絡。さっきから頭の隅に引っかかっている事について手を回してもらう。……多少、時間はかかっても構わない。この、頭の中に引っかかっているものを解くきっかけとなれば。
「出来るだけ、はやく。頼む」
それで会話を打ち切って。

はっと、前を見る。…銃声?!
そして、倒れている男は、捜していたうちの一人、カーライルではないか?そして、そこにいるのはBHと、カブトの男。そして、バサラ…。
(ん?あのカブトは…?)
あの若いカブトには見覚えがある。確かビリーといったか。
……と、考えるより早く。妙堂院は体が動いていた。おそらく、銃を撃っている奴らはそこに現れたばかりの妙堂院にまで気が回っていないはず。
彼女は、死角から思わず声を張り上げていた。
「何やってるんだい!!あんたたち!!倒れている怪我人に向かって発砲とはどういう了見だい!!」
鋭く睨みながら、SMGを撃っている奴らを観察。
(……イワサキ?!イワサキの、カブトワリ、か!)
どういう事だ?と思いながらも、妙堂院は言葉をつむぐ。
「……おいたは、それくらいにしておきな!!」
一喝。濡れた煙草を咥えながら。…注意深く周りの反応を確かめて。

 [ No.150 ]


交渉

Handle : 御剣 初   Date : 99/07/21(Wed) 23:35
Style : エグゼク◎カブトワリ●カリスマ   Aj/Jender : 28/男性
Post : 千早重工情報処理部経理課課長


静かに落ちる雨の中、夜の闇もさらに深くなってく……D.Rさんが雨の中にさり、休憩所には御剣と和知の二人だけが残る。

和知さんが雨の中から帰って来ると、さきほど渡されたタオルを返す。
「すみませんね、タオル貸していただいて。」
いつもとほとんど変わらない表情の中に、どこかいつもとは異なった感情が見え隠れする和知さんの表情を伺いながら話しを聞く。そして、彼女の話しを聞きながら状況と情報を再び整理する。

少なくとも、現在ではイワサキにほぼ全部の情報が漏れていると考えるべきですね……。
<相互不可侵>の提携を持ち掛けて来るということはイワサキもトラブルがあったということ、イワサキの目的がこちら側の取り引きの妨害が目的ではない。と言う情報だけでも手に入ったのはせめてもの救いと言うべきですか。
三合会との取り引きは凶手−周准麗−が”薬”に関する”何か”を運んで来るはずだった。彼女ほどの優秀な人物とこちら側のエージェントの二人を相手にしたなら普通のカゲやカタナでは傷つけることはほとんど不可能だろう。となると手を下したのはかなりの腕利きかそれとも……良く知った人物か……。
情報では彼女は何も知らされていないはずですから彼女からの情報の漏洩は無いと見て良いですね。そこから漏れているようだと計画の訂正そのものが必要に為るかもしれませんね。
しかし、和知さんの申し出からするとイワサキの取り引きはこちらとはまったく別の取り引きというわけですか。
他にも動いている組織が存在するのか?
三合会の動きにもどこか不自然なものもある…これにも注意するべきか?そうすると”周さん”の動きにも注意した方が賢明ですか…。
情報の絶対量が少ない分、状況はこちら側の不利か?しかし、ここで一時休戦ともいうべき<相互不可侵>を提唱して来るというのは新たにトラブルが発生してこちらまで手が回らなくなったか……新たな組織が参入してきたかのどちらかと見るべきですか。

和知さんの話しが耳の上を流れていく……。
手持ちのクグツがこちらに到着するまで思ったより時間がかかる……。このまま、争っていても、戦力的にこちら側が不利なのは明らかですか……ここで無理をしても意味が無いですね、もしもの時はその時に考えますか。
冷たい表情を浮かべる彼女に向かってこちら側の状況を悟られないように極めて冷静で平静に見えるように、普段通りの表情で答える。
「そうですね、時間的人的被害も、馬鹿になりませんからね。現状ではお互いに目的を妨害される条件は少ない方が良いでしょう。解りました。今晩の件にはお互いが手を出さない限り<相互不可侵>ということで手を打ちましょうか?」

そのあとで人の悪い笑みを浮かべつつ一言からかうように言ってみる。
「それと、和知さんはそんな冷たい表情も奇麗ですよ。」

 [ No.149 ]


TEH FIRE DANCE

Handle : トループ   Date : 99/07/21(Wed) 19:31
Style : カブトワリ
Post : イワサキエージェント


イレギュラーが”BELL”と接触を取ろうとした。
命令に従って排除しようとする。

横になっていた男に向かって照準を定める。
が、複数の足音により、行動を変更する。
ブラックハウンドと思われる女、カブトの男、そして、婆沙羅者。
命令は、接触するものの排除。
ターゲットが集まったところで、一斉射撃を開始。

http://www.geocities.co.jp/Playtown-Domino/1544/cking/NOVA/top.html [ No.148 ]


運命の輪の巡る方向

Handle : フィンスターニ   Date : 99/07/21(Wed) 18:01
Style : Vasara◎ Kabuto=Kabuto●   Aj/Jender : 21/male
Post : Freelanse


「そうか。では、その友人がどうなっているかは知らないのだな?」
ビリーに念を押しつつ、倒れている男−クリフ−に視線を向ける。
その近くで撃鉄のおきる音。「!」
それに呼応するように周囲の雰囲気が一変した。
「ビリー、その女性はしっかり守るんだな」そう言いながら、銃を懐にしまって、腰の剣に手をかける。

楯を構えつつ、倒れている男の元へ一気に踏みこむ。
刹那。
そのそばに居た人物の喉元に剣を付きつけ……「伊緒奈、君だったのか」
またも抗議する伊緒奈の声を無視しつつ、周囲を警戒する。
「……来るぞ」
その声を合図にするかのごとく、SMGの発射音が鳴り響いた。

 [ No.147 ]


FIRE AFTER FIRE

Handle : ビリー・クリムゾンレッド   Date : 99/07/21(Wed) 15:50
Style : カブト=カブト◎●レッガー   Aj/Jender : 16/男
Post : E.D.G.E.


まどかさんからの情報を聴き、俺はゆっくりとため息をはいた。和知さんだって?
何であの人がLU$Tに……?全く訳がわからない。
耳元で囁くまどかさんに表情を変えずに答える。今は頬を紅くしている時じゃない。
「わかってる。心配しないでいい」

ポケットロン(SC−8付き)にCALL。4番、死、もとい師からだ。
『生きてるようだな。何かあったらしいが、ちゃんと仕事はしとけよ』
「……師匠。調べてもらいたいことがあります。兄弟が、何故ここにいるのかを」
『……コードさんか?観光だ。イワサキの自称窓際さんと旅行するって前に聞いた』
2秒で返答。さすがは師匠。常人ではない。和知さんと来たのか……何だって?
「本当に旅行なんですか?なんか、他に仕事関係とかは?」
『知るか。俺は神じゃない。……そうだ』
師匠の貌が変化する。俺が一度も見たことのない顔。人斬り……いや、人間の顔でさえない。
鬼の貌。刻さえ凍りつくような、冷たい表情。
『俺からの最後の言葉だ。受け取れ……「全員殺せ」邪魔者は消せ』
唖然として、頭が空白になるが、なんとか気をとりなおす。
『たとえ、それが恋人だったとしてもだ……じゃあな』
さらに唖然。一体何を言いたいんだ……?時計台へ移動しながら、俺はぼうっとした頭で考えた。

時計台には誰もいなかった。赤黒いコートが落ちているだけ。何でここに俺のコートがある?
確かにさっき見つけたコートには血は付いていなかったが、俺用の特製シールドが入っていた。
俺のものだとばかり思っていたが……。血のついたコートを調べる。俺の学生手帳。間違いない。
フィンスターニが俺に話し掛けてくる。これ以上隠すのも得策とは思えない。
「コードっていう友人さ。理由は知らんが今おかしなことになってる。悪い奴じゃないんだ。
できれば、理由を聞きたい。そのためにも殺さずに捕まえたいんだが……」
視界の隅、木陰に人がいる。見覚えのある男……クリフとかいったはずだ。
事情を全て説明する気はない。適当にはぐらかすにはクリフはいいタネだ。奴を指さして、言った。
「おい、あれ……人が倒れてるぜ」

 [ No.146 ]


なにがあってん!?

Handle : ”スタン官”伊緒奈=トレイシィ   Date : 99/07/21(Wed) 15:48
Style : イヌ◎カゼ●カブト   Aj/Jender : 20/F
Post : B−ハウンド


「おっかしぃなぁ…。」
あのペーパーは何の手がかりにもならんみたいや。しゃあない、戻ろ。

不意に響く銃声。十発。音軽いから9mmやな。
銃声のした方へA−killerをとばす。
「どないしてん!?」さっきのSSSの私服が倒れとる。
とっさにA−killerでかれを庇う。
「どこにおるんや…。来るなら来てみぃ…。」
CAWSのセフティを解除する。

 [ No.145 ]


FORTUNA IMPERATRIX MUNDI─O Fortuna

Handle : 和知 真弓   Date : 99/07/21(Wed) 14:49
Style : カリスマ◎エグゼク●ミストレス   Aj/Jender : 26?/female
Post : イワサキ(詳細不明)


まどかからの返答を聞き、期待していた以上の有能さに満足する。
「成る程、じゃあ連絡をまってるよ。Statit puella」
Statit puella─立っている少女。まどかを形容するときに多用する和知が好むカール・オルフが作曲した「カルミナ・ブラーナ」という独語の声楽曲の一曲の名。優雅に顎をもちあげ、和知は口を開くとハンドブックを切った。
そして、「カルミナ・ブラーナ」の一節を口ずさみながら再び歩き出す、休憩所に向かって。

休憩所にたどり着くと、御剣と話していたDRが和知に気がついたようにこちらに視線を投げかける。それに対して穏 やかに微笑み返すと、DRに近寄ってささやくように一言なげ返す、笑みを消し涼やかに。
「……お気をつけて」
その返答を聞いたかどうか分からぬまま、DRの姿は"閃光"となり掻き消えた。

時計台の方で微かに銃声が聞こえる。御剣から対角線上に距離を置き、無言のまま座っていた和知が先程買った紅茶を飲みながらそちらを見て眉をひそめた。
「随分と賑やかになってきたね」
発砲音が聞こえたというとこは、"彼"に対して危害を加えようとしたものがいると推測される。事態が大きくなってしまう事を見越して、和知は心の中で舌打ちしながら、穏やかにそして静かに御剣に他人事の様な口調で話し掛け、反応を見る。
その時ハンドブックに着信。羽田からのファイル転送だろう、恐らくは緊急の連絡─ハンドブックをバックから取り出して、結線して情報を確認する。
御剣は、和知の目に、浮かべている笑みに、凍てついた炎が宿るのが見えたはずだ。いつもまとっている穏やかでどこか子供めいた雰囲気とは違う、異質なるもの。
"エキストラ"─ Dcodeの監視と彼に危害を加えようとするものの排除をまかせていたカブトワリが少数を残して退場させれらた事、そして本社からの連絡─デバック中のAIにつけられた発信機がAIの手によって切られてしまった事、そしてDcodeはこち らの追跡から目を暗まし、逃走中だ。
羽田からの報告では、危害を加えたものは負傷しながらDcodeを追うため"蟲"を放ったらしい、元気な事だと和知は冷徹な計算のなかで思う。それと同時にクリフォード・カーライルがどういう存在になるか分からないが彼が死んでいなかった事をうれしく思う。有能な人間は嫌いではない。監視を強める様、羽田に連絡しようと考えるが羽田の事だから怠りはないと思い、止めておく。交渉に向かう必要性がありそうだ。
人的被害は有能な人材を好む和知にとって好ましくない事だったが、それだけ相手が有能だったという事になる、それだけの話だ。"エキストラ"はまだ存在するし、Dcodeがどこへ向かおうとしているのかは分かっている。…"切り札"は彼には返せないのだから。沸き上がって来たかすかな怒りを苦笑とともに押し流し、いつもの"和知"に戻る。
ビリー・クリムゾンレッドと石見沢まどかの両名は、こちらに協力してくれるなら支援は惜しまないつもりだ。まどかは知己であ り、ビリーは発展途上ながらこれからが期待できる有能なカブトなのだ、Dcodeを回収するのは早い方が良い。
AIに関しての千早側の行動は今の所感づいていないというのは妙堂院の報告書にも明記してあり、現在、千早側のこちらに対しての行動は依然静かなものだ。お互い相手の出方をうかがっているという所か。
そして今回の状況報告でほぼ、千早側の動きが分かった。三合会とヤマシタ公園で取引を行おうとしていたのだ。三合会の腕 利き凶手─周 准麗 に"荷物"を運ばせ取引は無事に終了するはずだった、トラブルが生じなければ。
エージェント、周 准麗ともに何者かに襲撃された、AIテスト中の残ったデータを参照すればおのずと襲った犯人が見えてくる─ Dcode。
何故、彼が千早側の"薬"の取引を妨害しようとしたのかは正確なところは不明だが、おそらくは彼─AI自身の目的にために彼らを襲い状況を混乱させようとしたのが推測できる。浅はかだと思うが、それだけ考えることの出来るのはAIのテストケースとしては優秀だ。千早側の取引に関しての把握している"役者"達の状況とともに計算の中に入れる。
(どうして運の女神というのはこうも気まぐれなのだろうね)
「カルミナ・ブラーナ」の一節、「O Fortuna(おお、運の女神よ)」に状況をなぞりながら、必要な"役者"達のプロファイルをデータから引き出し和知は新たな脚本を考える。

紅茶を飲み干し、思考の中から帰ってくるとこちらの様子を伺っている御剣の方をむいた。
「……そろそろ、お互いに猿芝居は止めにしないか?御剣さん」
ゆっくりと足を組んでよどみなく告げられた言葉に御剣は和知を見た。まるで凍てついた湖の様に、和知は冷静な態度を崩さな い。いつもとは違い穏やかな微笑みは消え、目的に対して冷徹なまでに澄み切った眼差しが御剣を捕らえる。
「…現時点において、僕達がお互いを牽制しあい、時間的人的消耗を誘発するのは双方にとって不利益だと考える。僕は君 に、『相互不干渉』を提案したい」
強さを秘め、凛然と美しくも冷徹に見える態度で和知は御剣の返答を待った。

《O Fortuna,vaiur Luna statu variabilis,semper crescis ant decresis;vita detestadillis nunc obdurat et tunc curet ludomentis aciem,egestatem,poteatatem dissolvit ut glaciem.》

その真意やいかに?

 [ No.144 ]


お願い

Handle : “Melty Doll”石見沢 まどか   Date : 99/07/20(Tue) 10:26
Style : ◎●マネキン=マネキン、クロマク   Aj/Jender : 18?/女
Post : フリーランス


(なるほど、ね……)
事態は、石見沢の想像を上回っていた。
しかし、それを聞いた彼女の心境は、聞いてはいけなかった物に対する驚愕では決してなく、
むしろ、その思いがけない事態に対して抱く興味深さだった。
「わかった。じゃ、協力するわ。とりあえず、事情をビリー君に伝えるね。
もちろん、全てを言うつもりはないから安心して。大丈夫、うまくやるわ。
そうそう、その千早のエージェントがアンプルを隠し持っていて、
それをビリー君が見つけたわ。そして、今も彼が持ってる……。
どう?良い話しだと思わない?ついでにビリー君をも確保すれば、アンプルを確保できるの。
……ただ、神無月 梓……、彼女には注意して。
彼女の背後には、腕のいいニューロがいるの。……いや、もしかすると彼女自身がニューロなのかも知れない。
とにかく、ビリー君がアンプルを取り出すのを、見た可能性があるの。
今はただ興味半分に首を突っ込んでいるみたいだけど、
そのうち、あたし達の事を妨害してくる事が、あるかもしれないから。
……じゃ、後でもう一度、こっちから連絡するわ…」
この間、決して表情を表に出す事はしない。飽くまでも、「普通である」状態を貫き通す。
そして、石見沢は側にいる少年、ビリー・クリムゾンレッドに回線を切替える。

「ビリー君……黙って、驚かないで話しを聞いてくれる?」
相変わらずスロートマイクを使うのは、周りにそれと知られないようにするため。
「さっき、和知さんから連絡が入ったわ。
¥コードさんがビリー君を撃った理由……それは、AIによって暴走させられてるからなの。
解決方法だったら、和知さん本人が知ってると言ってた……。
でも、¥コードさんは他にも、人に危害を加えているの。
おそらく、このままでは¥コードさんの立場が危うくなる。
なるべく早く、¥コードさんを見つけて確保しなければいけないと思うの……
和知さんも出来る限り協力すると言ってたわ。
だから、お願い……¥コードさんを助けてあげて。
あたし、ビリー君の味方だから、ビリー君を信じてるから……」
不意に、森の奥から銃声が聞こえる。石見沢は、小さな悲鳴と共にビリーにその身を寄せた。
そして、彼の耳元で、消えていきそうな声でそっと囁く……。
「お願い、ビリー君……」

 [ No.143 ]


電”視”戦のスタートサイン

Handle : 羽田 恭介   Date : 99/07/20(Tue) 05:21
Style : クグツ◎ ニューロ カゲ●   Aj/Jender : 23/M
Post : イワサキ(詳細不明)


羽田は相変わらず、陸の孤島にて結線を続ける。

どうやら”エキストラ”が何人か退場したらしい。
退場した十人を心持ち労いながら、これを報告した時の上司の反応に悪寒。

ほぼ同時に本社からのコール。『彼への”枝”が落とされた』との事。
どうやら彼には、テストを楽に終わらせてくれる気は無いらしい。
事態は急変しているようだ。このままでは僕の仕事も増えるのか。
面倒な事になる。いや、もっと問題なのはこれを聞いた部長の反応か。

さて、丁度いい頃合いのはずだ。部屋の中も見ておこう。
いつものように意識を電子へと置換しての視点移動。
ふと、一つ、二つ………視界の端にノイズが混じる。”蟲”か。
どこかの誰かの忠臣などでない事を祈り、目に当たるデータを拾っておく。

改めて、その部長がさっきまでいた休憩室へ”視点”を移す。
千早重工のエグゼクとフリーのカタナ。ビズの話のようだ。
手の中の写真は………三合会の少女。情報に誤りはない。
千早とも取り引きをするという事か。

なるほど、上司が僕を連れてきた理由が分かる。
展開への期待と、楽しい舞台を提供してくれた事への感謝と共にデータを転送する。

状況は変わった。そろそろ一人も潮時か。
他の島、人の群れへ埋もれるとしよう。

 [ No.142 ]


止められない時の流れ

Handle : フィンスターニ   Date : 99/07/20(Tue) 00:40
Style : Vasara◎ Kabuto=Kabuto●   Aj/Jender : 21/male
Post : Freelanse


時計台の位置を石見沢から聞き出し、現在位置との照合をする。
そんなに遠くない。
「さて、いこうか。手がかりが無くならないうちに」
伊緒奈には後で連絡することになっている。何か、手がかりが得られればいいのだが。
その時だ。林の中に響く銃声。ただし、俺たちを狙ったものじゃない。どうやら、想像以上に事態は大きくなっているらしい。早めに事態の全体像をつかまねば。そんな事を考えながらも、だんだん危険の中に居る高揚感があふれていた。
シルバーレスキューのサイレンが近づく中、クリスタル・ウォールを構え、慎重に時計台のほうへ進む。

そこには、脱ぎ捨てられた、血に染まったコート。
私は、それを見たビリーの顔色が変わるのを見逃さなかった。
「そろそろ、どう言った情報を掴んでいるのか、話してもらおうか、ビリー。君は、このコートを着ていた人物を知っている。違うかね?」

 [ No.141 ]


Stetit puella─歯車の一端

Handle : 和知 真弓   Date : 99/07/19(Mon) 19:21
Style : カリスマ◎エグゼク●ミストレス   Aj/Jender : 26?/female
Post : イワサキ(詳細不明)


時計台で銃声が響き、和知が休憩所に戻る前。
和知はカメラから死角になる場所を選んで傘を差し、ハンドブックを手にしていた。
短いコール音の後に相手が出たようだ。連絡先は、“参加者”の中にいる信頼出来る知己。
「御久しぶりだね、元気だったかな?」
僅かに微笑んで和知は連絡相手にそういった。
「和知さん、久しぶり……。今ちょっと厄介事に巻き込まれちゃって。 あ、ちょうど良かった。この人の身元とか、わかる? 一応、企業の人っぽいんだけど…」
スロートマイクを使って、端正で可憐な顔立ち─だがどこか作り物めいた面差しをもつ少女がファイル転送で遺体の画像を送り、和知に問う。
「……随分と厄介なことに首を突っ込んでしまったようだね。その人間違いがなければ千早のエージェントじゃないかな?」
和知はその画像をハンドブック確認すると困ったように少女に告げる。困ってはいないのだが。
「ま、首をつっこんでしまったものは仕方がない。状況を教えよう」
軽く肩をすくめると ハンドブックを操作して少女にファイル転送。和知が把握している現在の状況と情報とこちらからの依頼をまとった─和知にとっての機密情報以外のもの─ファイルを少女に送る。まるで用意していたかの様な手早さで…。
「もし、さしつけなければ僕のお手伝いをしてくれないかな?君と君のいい人にとって悪い話じゃないはずだよ。……“彼”を助けたいのならね」
そういって和知は、穏やかに微笑みながら少女に告げた。
依頼はとある人物の救出。そして救出するべき人物は少女のいい人が追っているもの。
D code。
「悪い話じゃないはずだよ、僕達にとっては。ねえ、石見沢まどかさん?」

Stetit puella,tamquam rosula focie sqlendunt os eius floruit.

そこに少女が立っていた。

 [ No.140 ]


obtrusive pile

Handle : ”白い黒”クリフォード=カーライル   Date : 99/07/19(Mon) 11:56
Style : Hilander◎Kuromaku●Kabuto-Wari   Aj/Jender : 20?/♂
Post : Carlisle Syndicate


ジミーとの通信を終える。欠片はつながり形になった。
「そういう”脚本”だったとはねえ・・」
その瞬間だ。近くの土がはじける。
「ッ!」咄嗟に横の木陰に転がり込もうとする。が、動きが鈍い。先程のブースタマスタの反動だ。フラッシュドライブも同じく起動できない。
視界が半ばまで赤く染まっていく。同時に腹部に熱い衝撃。
木の陰で傷を確認する。幸い内蔵に損傷はない様だが、恐らく凄まじい痛みだろう。クロロフェリンを打っていなければ気絶していたかも知れない。
「うかつだったなあ・・」”奴”の監視役はいて当然。
とりあえずこの場を切り抜けなくては。目を閉じ気配を探る。4・・7・・9いや10か。9WHをフルオート。弾丸は木々を貫き10の気配を絶つ。
体を反転させるが”奴”の姿は既に見えなくなろうとしていた。
ポケットを探り”蟲”を放つ。
「追いかけろ・・ただし僕が言うまで仕掛けるなよ・・」
言い終えてディスプレイに光点の移動を確認すると、ため息を大きく一つ。草の上に沈み込み、目を閉じる。
シルバーレスキューのサイレンの音が徐々に近づいてきていた・・。

 [ No.139 ]


きわめて個人的な迷妄の旅

Handle : “ユーレイ娘”比礼瑞穂   Date : 99/07/17(Sat) 00:21
Style : マヤカシ=マヤカシ=マヤカシ◎●   Aj/Jender : 18/F
Post : フリーランス?


 鐘の音?
 いつの間にかとぎれていた意識が戻ると、目の前に。
(子犬??犬・・・だよね??)
 なぜこんなところに?手を伸ばすと・・・・
 ・・・吼えつかれた。

 思わずじっと手を見ればそこには血。
(え?)
 我と我が身を確認すればおどろいたことに、ぐしゃぐしゃと血の付着した寝間着姿である。
 死体とおそろい。先ほどの後遺症か?らちもない。
 笑おうとして、本当に気持ち悪くなってしまった。
 これは気の迷いのあらわれかもしれないし、『刺された記憶』は自分の記憶かもしれない。
 実はどこかに刺された自分がころがっているのかもしれない。
(夢だ夢だと思っていたらここにいる自分は実はユーレイだったりして・・・はは)
 どうも記憶が曖昧で落ち着かない。しかし本気で身体にもどろうとしてみるのは・・・怖かった。
(「刺された記憶」は誰のものか。彼か私か両方か?)

 刺した人のことは少し思い出せた。ついでに思い出しそうになった痛みに少々情けない表情を浮かべるが見るものはいない。
瑞穂は「道」をたどりはじめた。

 [ No.138 ]


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